出会い
今回から本編開始です。ぜひお楽しみください...
「ん...ここどこだ...」
目が覚めると、俺はどこか知れない森の中にいた。ひどく頭痛がするし、何も思い出せない。どうやらどこかで頭でも打ったらしい。
とりあえず、俺は周りの状況を把握する。周りはただ木の森のようだ。だが、ところどころほんの少しだけ整備されているところがある。それに、なぜか異様なプレッシャーなようなものを感じる。
続いて、自分の持ち物を確認する。今持っているのは...新品同様のライターと、折り畳み式の万能ポケットナイフだけだった。
とりあえず、ライターを点火してみようとすると、ガサガサッとナニカが近づいてくる音が聞こえた。
「グルルルルル...」
その後にそんな音が聞こえたが、気のせいだろう。
気のせい...だよな?
その時、俺の背後から傷だらけの赤い狼が飛び出してきた。
なんとかよけられたが、その拍子に木の枝に引っかかってケガをしてしまった。
だが、命の危機にそんなのは関係ない...
(逃げないと!逃げないと!とりあえずさっきの少し整備された道を辿るしかない!)
とっさにそういう風に考え、なんとか逃げていた。
だが、もちろんその獣は俺よりも足が速く、すぐに追いつかれて取っ組み合いになったが、即座にポケットから折り畳み式ナイフを取り出し、そいつの左目に刺した。
「ガルルルルルル!!」
なんとか逃げられるほどの隙はできたが、そいつは余計に怒り狂って俺を襲ってくる。そしてまたしばらくが経ち...
◇◇◇※※※◇◇◇
必死になって逃げ始めてからどれくらいが経っただろうか。
そう考えていると、目の前に石でできた道路のようなものが見える。
あそこまで行けば誰かいるはずだ!なんとかなるはずだ!
だが、そうはさせないとでも言うように、その獣もまた、飛びかかってきた。
また取っ組み合いになるが、俺に先程のような体力はもう残されていない。
すぐさま手に持っていたポケットナイフをそいつに何度も刺すが、そいつは動じすらせず、逆にナイフを弾かれてしまった。
「くそっ...クソ!早く...離れろ!!」
何とか引きはがそうとするが、相手はビクともしない。
まさに絶望的だった。このままだと体力がなくなってこっちが食われてしまう!
俺は最後のあがきとでも言うように、俺は右手の拳をそいつの頭に思いっきりぶつけた。すると...なぜかそいつは、空中に浮きあがった。
「んな...?!」
俺は立ち上がり、今も空中に浮いているそいつを見てみた。なんとか地上に降りようと必死になってもがいているが、いまだに落ちる気配はない。
とりあえず、どうやって追い払おうと考えていたら、後ろから女の子の声が聞こえてきた。
「ちょっとアナタ。伏せるか横によけてくれない?」
「え?わ、わかりました。」
俺が横にどけると、その美少女ともいえる女の子は、お祓い棒をこっちに向け、一つの小さい球のようなものを飛ばしてきた。
その弾が当たった瞬間、そいつは後ろに見えないほど早く吹き飛び、消滅した。
「あなた、人間よね?」
「えと...あ、はい、そ、そうです。えっと...助けていただきありがとうございます。」
「いえ、礼を言うのはこっちの方よ。あの獣に扮した妖怪をおびき寄せてくれた
んだもの。それと...あなた、どこから来たの?」
「どこからって...」
そういって俺が自分の記憶を掘りだそうとすると、突然激しい頭痛が襲ってきた。
「痛ってえええええええ!!」
俺は必死にもがいた。この頭痛から逃れようとした。だが、頭痛は消えずにより激しく襲ってくる。
「なんだ...?俺は記憶を思い出せないのか?なんで?なんで!何か少しだけでも...」
「......ふん!」
「痛っ!?何するんだよ!」
「あんたが何かブツブツ言ってるからでしょ。そうやって悩むより、とっとと行動をしたほうがいいわ。とりあえず、こっちに来なさい。幻想郷について詳しく教えてあげるわ。」
「え?あ、はい。わかりまし」
俺の意識は、赤色の液体と、激しい痛みとともに闇に包まれた...
次回は火曜日の16時に投稿する「予定」です。多少遅れてしまうこともありますが、温かい目で見てください。




