第3話
おそらくだが、まずは魔力感知を発動させればいいんだろう。
「魔力感知!」
よし、魔力が見えた。そして、このまま魔力操作を使えばいいのか?
「魔力操作!」
…ん?
「魔力操作!」
何も起こらんな…やり方が間違っているのだろうか。
魔力感知を発動しつつ魔力操作を発動させれば、即座に魔法になるという訳ではないようだ。
というか、良く考えれば魔力操作とは魔力を操作できるスキルで、発動させたら操作ができるだけで、勝手に魔力が動くということではないんじゃないだろうか。それならば…
「魔力操作!」
よし、この状態でこの魔力を集めて…
できた。これを飛ばせばいいのか?飛ばし方は分からんし、とりあえず投げるか。
「そいっ!」ボスッ!
おお、なんとか魔法を発動できたようだな。
今ので魔力はどれだけ消費したのだろうか?
「ステータス」
名前 神谷司
種族 人間
体力 5/5
筋力 1
速力 1
魔力 0/5
防御 1
抵抗 1
スキル 魔力感知 魔力操作 無属性魔法
ユニークスキル 異世界言語 ステータスチェック
称号 転生者 転生神の悪意 最弱の挑戦者 魔法の才能
おぉう、魔力0か…これ以上使おうにも使えないのか、それともよくある魔力の代わりに体力が削れるシステムなのか分からん以上、無理すべきではないだろう。
しかし、魔力総量が増えて魔力は3だったはずなのに今0ということは、さっきの魔力弾は魔力を3消費するということだろう。今の俺の魔力では1発で打ち止めだな…
そしてスキルに無属性魔法が、称号に魔法の才能が増えているな。確認するか。
無属性魔法 魔力をそのまま打ち出す、属性を持たない魔法。誰にでも使えるが、威力はあまり高くない。
ふむ、つまるところ、魔力に属性を付与できればその属性の魔法に変わるということだろうか。そしてそれをしなければ無属性魔法、と。どうにかして属性をつけたい所だな。
魔法の才能 誰の教えも受けず、自力で魔法を習得した者に与えられる称号。魔力の上昇率と使用効率が増加し、魔法を覚えやすくなる。
おお!めちゃくちゃ便利な称号だな。おそらく魔法を主軸に戦っていくことになるだろうし、ありがたいことこの上ない。
しかしこの感じだと、身体を鍛えたりしたらステータスは伸びるんだろうか?魔力は扱うだけで伸びたんだし、ステータスも伸びそうだよな。やれることが他にある訳でもないし、やってみるか。
「くぉお…キッツい…」
思った以上にキツいな…なぜだ?転生前は腕立て2回など苦にもならなかったはずだ。それが今やとてつもなくキツい。おそらくだが、ステータス1というのは相当低いのだろう、低すぎてステータス通りの肉体性能では、腕立て2回が限界ということだ。これはなんとも厳しいな… 2回をワンセットとして、数セットこなしたが、ステータスは上がっただろうか?確認してみよう。
「ステータス」
名前 神谷司
種族 人間
体力 5/5
筋力 2
速力 1
魔力 0/5
防御 1
抵抗 1
スキル 魔力感知 魔力操作 無属性魔法
ユニークスキル 異世界言語 ステータスチェック
称号 転生者 転生神の悪意 最弱の挑戦者 魔法の才能
思った通りだ、ステータスが上がっている。とはいえここは世界最高難度のダンジョンらしいし、筋力2でなんとかなるような場所ではないだろうな…続けてみるしかないが、水も食料もない以上ここでずっと鍛えていては死んでしまう。探索に行くか。