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隣の席の子が可愛いすぎる  作者: 紫 ヤタガラス
それぞれの恋路編
67/116

066

 安静にしていて退院した俺は姉さんと病院の出口で合流する。


「あ、仁!久々の仁!」


 姉さんは俺に抱きつこうとするが俺はそれを横に避ける。


「もう。なんで避けるのよう」


「いや当たり前でしょ。普通は避けるでしょ姉さんからのハグなんて」


「何言ってるの仁?愛するお姉さんからのハグでしょ?」


 俺はいやいやいやと言いながら姉さんに帰るよと言う。姉さんはなぜかプクーと顔を膨らませていた。気になる人以外にそんなことされても何も感じないしむしろ姉のプクーをなぜみなきゃいけないんだろうか・・・。

 俺と姉さんが病院の外に出ると、黒服の人が車で待っていた。


「野楽奈多子様、仁様。あなた方をお家にお送りします。車にお乗りください」


 俺は車に乗ろうとするが姉さんが


「あなた方の車に乗るくらいなら歩いて帰ります!これ以上もう私たちには関わらないでください!」


「この度のことは本当に申し訳ないと思っています。車で野楽様のご自宅へお送りしたら我々はもうあなた方と関わらないと約束します。ただお願いがあるのです」


「お願いですって?私と仁をこんなめにあわせておいて図々しいわね!」


 姉さんは黒服に言うと、黒服の人は


「図々しいことは承知しております。ですがこれだけはどうか。この願いだけは聞いて欲しいのです」


 姉さんの前で土下座する黒服の人、病院の外には人が沢山いて、土下座をする黒服の人を周りの人が見始め、ざわざわと騒ぎ出す。

 姉さんはチッ!と舌打ちして


「わかったわよ!聞いてあげるから早く車に乗せなさい!仁。仕方ないけど乗るわよ」


「いや別に俺は気にしてないよ。自分で怪我しただけだし。姉さん。この人たちはさらわれた姉さんのこと探してくれたんだから」


「・・・わかったわよ。じゃ乗るわよ」


 俺と姉さんは車に乗ると黒服の人は運転席から喋り出す。


「先ほどの私たちの願いですが、お嬢。柏木凛様をあなた方のご自宅に住まわせてはもらえないでしょうか?」


 姉さんははぁ?と言う顔をし、俺は黒服の人に聞く。


「何故ですか?柏木さんはご自宅があるはずですけど?追い出すんですか?」


「はい。お嬢は今回のことで柏木組を抜けることにしました。ですので自宅にいれば関係はなくとも抗争に巻き込まれてしまう確率があります。ですので野楽様のご自宅で預かってともらえないかと。大丈夫。教育費や電気代などの生活に必要なお金はこちらで送りますので」


「でもうちには俺がいますよ?」


 俺が言うと黒服の人は


「好都合です」


 え?と俺は言う。聞き違いかな?好都合って聞こえたんだけど・・・

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