065
「か、柏木さん。今触れたのって・・・」
「ご想像におまかせする。それじゃ」
柏木さも走って俺の病室から出て行く。
今触れたのって・・・唇?だよね?まさかのキス?え、なんなんだろう。もやもやするー!
俺は悶々としながら頭をかいていた。
病室を出た柏木は頬を赤らめて仁の病室の扉より少し離れたところに座り込んでいた。
「お嬢。やったんですか?」
黒服の男は柏木に近く。
「う、うるさい!なんでそんなことを聞く!」
「いやぁ。いまの初々しいお嬢を見てるとなんとなくそう思いまして」
くっ!と顔を真っ赤にしながら言う柏木。
「それで私が抜けた後組はどうする?お父さんも隠すのか?」
「いえ。お嬢と組長は抜けたことにします。流石に荒組の外道どもでも組のものではないお嬢を狙ったりはしないでしょう。どうやら荒組の組長は私たちの組長が狙いだったそうなので」
「そうか・・・。それで私は家から出ていけばいいのか?」
「そうですね。嫌だとは思いますがもうある人に頭を下げてあります。後これを」
黒服は柏木に何かを手渡す。
「これは?」
「私は昨日荒組の本部があった場所に向かったのですが黒瀬の死体が置いてあるだけでした。私は黒瀬の死体を回収して黒瀬の遺品を整理していたらこれが出てきたのでお嬢に渡しておきます」
柏木は黒服に渡されたものを見るとそれは黒瀬、幼少期の柏木、柏木の父が3人で写っている写真だった。
柏木は涙が溢れて
「あのバカ。まだこんなものを・・・。黒瀬、すまねぇ。すまねぇ」
黒服は柏木の頭を撫で、柏木の手を取りながら病院から出て行く。
その頃、悶々としながらいた俺は傷が少し痛み出したので考えるのはやめて安静にしておく事にした。
医者の先生には安静にしていれば今週末には退院できますよと言われたので安静にしていた。姉さんのことも同じ先生が診ていたらしく、姉はどうですか?と聞くと早く仁に会わせろー!とたまに暴れているらしい。元気そうで何よりだが迷惑をかけるのだけはやめてほしい。
桃田さんは毎日お見舞いに来てくれて嬉しかった!退院前日に桃田さんは俺に
「実はコウちゃんと私の友達と私の3人で仁君退院お祝いのパーティーをしようと思ってるから楽しみにしててね!」
その後にサプラーイズ!と言われた。いやバラしたらサプライズじゃないけど祝ってくれるのは嬉しいから
「楽しみにしとくよ。サプラーイズ!ありがとうね」
俺が言うと桃田さんは頭を撫でてくれて数分話して帰った。いやぁ。至福の一時だった!




