035
仁と桃田、幸助が三人で屋上に向かう中、昼時間になった時、奈多子は行動を開始した。
まず奈多子は同じクラスの女生徒に声をかける。
「ねぇねぇ」
「ん?何、奈多子」
「お願いがあるんだけど聞いてくれる?」
同じクラスの女生徒に声をかけると女生徒は
「へー。奈多子からお願いなんて珍しい。いいよ!聞いてあげる。内容によるけど」
「実は今日レクリエーションがあるじゃない。で私弟と出来るだけ近くにいたいんだけどもしも近くに私以外の女の子がいたら目障りだから私の弟に女が近づいた瞬間、喋りかけに行って避けて欲しいの。お願いできないかしら」
え?と女生徒は耳を疑うような感じで
「え?そ、そんなにいい男なの?奈多子の弟って?」
「うん。私からすれば大好きな弟よ。今まで誰も弟の魅力に気づいていなかったから余裕でいたけど最近悪い虫がつきはじめたらしいから。障害は早く除去しておかなくちゃ」
「え?除去って奈多子、弟さんに彼女ができたらいやなの?」
「嫌よ。弟は私のもの。誰にも渡さないわ。家に女を連れてきても速攻で追い返すわよ。私。でさっきのお願い聞いてくれる?」
「ま、まぁそこまでの弟愛があるなら仕方ない。いいよ。他の子たちにも私から行っておくね。で、名前はなんて言うの?」
「名前は仁よ。見た目は平均的な顔、平均的な体型、平均的な頭。髪型は黒髪のショートヘアだよ」
私は仁のことを細かく説明して女生徒にここまで教えたんだからミスは許さないよ!と脅しまでして置く。
さて、次は男に頼まないとな。
「ちょっとそこの君」
私は机にふせて寝ている男子に声をかける。
「え?野楽さん?な、何ですか?僕なんかに何のようですか?」
「ちょっと頼みたいことがあるんだけどいいかしら。大丈夫、ちゃんとお願い聞いてくれたらご褒美あげるから」
男は驚きながら
「な、なんで僕なんですか?他にも適任者がいるはずですよ。僕みたいな日陰もんに頼むんですか?」
男は私に言うと私は
「だって君暇そうだもん」
男は黙った。多分その通りだからだと思う。
「わ、分かりました。引き受けます。でもご褒美はいりません」
「え?いらないのご褒美」
私が男に聞くと、男はうなずく。
「だってあとが怖いですから」
「あらそんなこと言っていいのかしら?後悔するわよ?」
「しないから大丈夫です。あ、探しに行くので特徴を教えて下さい」
「んー。この時間なら多分男2人と女1人?くらいで昼飯食べてると思うからそいつらから声かけてみて。特徴は地味な感じ」
もっと具体的なの欲しいんだけど・・・と思いながらも私のお願いを聞くと言って男は教室から出て行く。
そして男は仁を探し回り、何とか見つけて現在に至る。




