87話 奮闘!……ある意味で。
ジョー「ん?一、この衣装……何?」
一「それ?たしか今回出る人の衣装らしいぞ?」
ジョー「……なんか、多くない?」
一「そうだよな……ジョー、ちなみにこれを見ろ。」
ジョー「え?……こ!これは!」
俺達は今、中ボスと戦っている。
モブD「いやだいやだこないでこないで!」
ポーー「ドウシテ……ドウシテ……」
紅葉「キューーーー!」
モブA「気をしっかり持て!たかがちょっとでかい蜘蛛だ!」
うp「そんなに嫌がるもんかね?」
うぽつ「わかりません……」
太刀魚「かわいいのに……」
アイ「私の大きさから見たら相当大きいです……」
一「なんでこんな事に……」
……訂正しよう。
俺、アイ、うp、太刀魚、モブA、うぽつは中ボス、アシタカグモの軍曹5匹と戦っている。そして、モブDとポーー、紅葉は蜘蛛の恐怖と戦っている。
遡る事数分前、俺達が9階層目への入り口、そこに置いてある看板から、それは起こった。
モブA「ん?この先、中ボスの軍曹注意……軍曹?」
うp「軍曹?軍曹か……」
太刀魚「おや、心当たりがあるのですか?」
うp「いや、伝わるかわからないが、それでもいいか?」
ポーー「じゃあ、おねがいします。」
うp「わかった。ならぶっちゃけるけど次の階層はアシタカ軍曹。つまりアシタカグモが出ると思う。……本物の軍曹とか出てきても意味がわからないし……」
やっぱりうpはわかるよな。昔は酷かったからな……
モブA「という事は次の階層は蜘蛛か。」
一「そうだな。もうぶっちゃけていうけど次の階層は中ボスのアシタカグモが出る階だな。」
うぽつ「やっと中ボスなんですね……」
モブD「……それ、ほんと?」
モブA「あ〜……多分。」
そして、9階層目にたどり着く。この時の心情としてモブDはこう語っている。
モブD「中ボスって……言ってたから……大きな1匹かな?って……まだ、大丈夫かなって……」
モブD「大きいのは……当たってたけど……5匹もいるとは……思ってなかった……」
そこは苔と蜘蛛の巣で囲まれた石造の部屋で人間サイズのアシタカグモが5匹、縦横無尽に徘徊していた。
モブD「キャーー!」
ポーー「アババババババ……」
紅葉「キュウ……」
モブA「やっぱりこうなったって言おうと思ったらポーー!お前もか!」
太刀魚「そう言えばポーーは蜘蛛ダメでしたねぇ……」
と、そんな事を言っていると蜘蛛が向かってくる。
うp「おいおい!どうする!このままじゃまずいんじゃないか?」
この後、一時撤退し、2人が大丈夫になるまで待機し、再度突入した。
さて、軍曹との戦闘だがこいつらの特徴とし素早い移動速度、同じく素早い攻撃速度、そして低くはない耐久力を持っていて、バランスも良くそれなりに強い……
太刀魚「はっはっは!ききませんねぇ!」
うp「弾が当たるなぁ!」
うぽつ「遅いですね。一撃ですし。」
うp「いや、それはお前の火力だからな?俺は無理だぞ。」
一「あれ、中ボス……あれ?」
アイ「グリフォンよりは楽でしたね……」
……とまあ、厳密に言うと、素早いがグリフォンほどではない移動速度、素早く攻撃する結果1発1発は威力が低めの攻撃、そして低くはない(高いとは言っていない)耐久力の為に太刀魚に受け切られうpとうぽつに撃たれまくってしまう可哀想な蜘蛛達だ。……むしろ遠距離攻撃無効、かなりの移動速度、そしてバフ無しでは太刀魚が受け切れない火力を有しているグリフォンの方がよっぽどボスっぽい。
閑話休題
この部屋には4匹居たけど結局討伐完了。いよいよ最後のボス部屋に向か うぽつ「あの、アレなんですか?」
一「……どれのことだ?」
うぽつ「ほら、あそこですよ。あそこだけ蜘蛛の巣が張ってないし、1人くらいなら入れそうな隙間がありませんか?」
モブA「なるほど、危険そうだが何かありそうだな。誰が行く?」
ポーー「なら任せてください!ここに来て俺一回も活躍してないですから!」
そう言って意気揚々と入っていく。
うp「なあ、ちなみにあの穴って何があるんだ?」
一「……え、聞きたい?」
うp「ああ、多分罠だろ?」
一「ああ、一応宝部屋だけど蜘蛛が1匹 ポーー「うぎゃああああああああ!!!」お、帰ってきた。」
太刀魚「どうでした?」
ポーー「蜘蛛……蜘蛛……」
うp「どうする?行くか?」
モブA「そうだな、蜘蛛はそんなに強くはない モブD「却下!」お、おう……仕方ない。次の階層に向かうぞ。」
と、言うわけで、この階層の宝部屋は諦めて次の階層に向かった。……ちなみに、宝部屋には宝箱があるが中身は何かわからない。アイ曰く、開けた時にランダムで何か入ってるんだとか……
10階層目へとたどり着く。そこには大層な大きさの両開きの大きい扉がある。
うp「お、さっきと違ってボスっぽい!」
一「まあ、アレは中ボスだし……」
モブA「よし、一、うp、アレをやってくれ。」
一「え?……何を?」
うp「何かあったっけ?」
アイ「……あ、召喚の事ですか?」
モブA「そうだ。さすがアイちゃんだ。」
アイ「そう、褒められると照れますね。」
召喚……ああ、黒白とかか。
太刀魚「久しぶりに見ますね。」
ポーー「テンション上がるよな〜。」
紅葉「キュイッ!」
うぽつ「召喚……?アイさんみたいなものですか?」
モブA「そんなもんじゃないよ。」
モブD「ずっと……強い……」
さて……
一「ちょっとセリフ確認……」
うp「いや、普通に言えよ。」
一「いやなんか……普通に言ったら恥ずかしいだろ?だからいっそセリフっぽく言えばテンションも、上がって恥ずかしくないかな?って……」
うp「お前の言い回しの方が恥ずかしいわ。」
閑話休題
一「それは全てを守り!これは全てを破壊する!」
俺は真上へ無駄に回転させながら投げると白壁姫ヴァイン、黒崩王ヴァルツが現れ……
一「……どうした。」
2人とも土下座のようなポーズをしている。
ヴァイン「一つ言わせてください……酔いました……」
ヴァルツ「できれば回転させずに投げてください……」
一「あ、ごめん。」
うp「……召喚のシステムどうなってんだよ……」
2人の回転酔いはモブDが治癒魔法で治していた。
治癒魔法、そう言えば状態異常回復系だったな。使った事がほぼないから忘れてたな。回転酔いが状態異常かはさておいて……
うp「召喚するか、その力で全てを救ってみせる……うおっ、こんな感じか。」
次に……なんて言えばいいんだ?白黒コンビはどっちも最初の自己紹介で白壁姫と黒崩王って言ってくれたからいいけど、ジョーってなんだっけ……まあいいや。
ブレスレットから光が出て中からジョーが現れる。
ジョー「呼ばれて登場!僕は新葉のジョーさ!よろし……なんだうpか。」
うp「いやまてまて、なんだうpか。って!」
ヴァルツ「ん?そこにいるのは兎か?」
ヴァイン「久しいな。体は大丈夫か?」
ジョー「あ!2人とも久しぶり!体はもう大丈夫だよ!」
太刀魚「おお、増えてますね……」
一「まだまだ増えるぞ。」
俺は次に黄色のロケットを取り出す。
一「えーっと……やはり力に興味はないし、そんなものはいらないですわ……?」
これで前見た動画の紫の商人と黄色い司祭が
【color dimension character は1人で複数人の召喚はできません】
なん……だと……
一「前作組は1人で複数人召喚ができない……」
うp「あー……ちょっと待て?だとしたら一旦ジョーに戻ってもらわないとダメだな。すまん、一旦戻ってくれ。」
ジョー「えー……まあいいよ。」
ジョーはそう言うと光を放ちブレスレットへと変化する。
一「しかし、困ったな、後3人くらいいるぞ。」
確か銀世界「霏霏」はうpがちょっと吸収してるからやって貰うとしてあと救済のブレスレット「緋翠の少年」、栄光の首飾り「紫黄の親子」、蝕紅のアンクレット「Crimson-russet-boy」が残っている。蝕紅のアンクレットは一体何を呼ぶんだろうか……
ヴァルツ「……他の人にやって貰えば良いのでは?」
一「それ良いな、賛成。」
モブD「えっ……それは……ちょっと……」
モブA「……まあ、やるとしてもできれば他の人が頼む。個人的に見てたいし……」
太刀魚「わかりました。やりましょうか。」
ポーー「そうだな。3人の内の誰が貸して貰えませんか?」
うぽつ「私、兄さんのブレスレットが良いです。」
と、言うわけで、話し合いの結果、
うp→銀世界「霏霏」
うぽつ→救済のブレスレット「緋翠の少年」
太刀魚→栄光の首飾り「紫黄の親子」
ポーー→蝕紅のアンクレット「Crimson-russet-boy」
を使うことになった。……しかし、何か忘れているような。気のせいか。
うp「やるぞ?」
うぽつ「はいっ!」
太刀魚「はい。」
ポーー「……はい。」
おや?ポーーの様子がおかしいな?……まあ、セリフやばいしな。
うp「この力で私は帰るのよ!」
うぽつ「その力で!全てを救ってみせる!」
太刀魚「やはり力に興味はないし!……そんなものはいらないですわ!」
ポーー「……力があるのに!何も救えなかった!何もかも!……ふう、疲れた。」
全員が上へと投げながら召喚。
藍色と白の拳銃からは氷が出てきてそれが割れたかと思うと中から……60代くらいで藍色の軍服を着た女性が、
黄色いロケットからは中が開き、紫のサイコロが出てきて風船のように膨らんだかと思うと破裂、中からは前に見たような金髪金眼縦ロールで黄色いキャソックを着た少女と紫色のスーツを着た上半身と……馬の下半身を持っているハルバードを持ったおっさんが、
淡い緑色のブレスレットは光を放ち中から巫女服のジョーが、
真っ赤なアンクレットからは紅の光を放ち、中からは血塗れで上下ボロッボロになった服と言って良いのかわからないような何かを着たジョーが、そこにいた。
「あたしはマネージャーの霙さね。よろしくねぇ!ふぇっふぇっふぇ!」
「わたくしは鎧星嬢、ジーミルですわ。よろしくお願いいたしますわ。」
「私は……はあ…… 私は【運命の商売人】シャルム.ヒエンタフ、と、申します。以後お見知り置きを。」
ジョー「やっほー!ジョーだ、うっひゃあ!」
ジョー(赤)「アアアアアアアア!ボクハ!ジョーダ!ショクコウッテ!イワレテイル!ナゼダ!」
一「なんだこのカオス。」
ヴァルツ「混沌を生み出したのはあなたですよ?」
ヴァイン「ヴァルツ!思っててもそんな事は口に出すんじゃない!」
モブD「思ってる……」
アイ「思ってるんですね。ヴァインさん。」
ヴァイン「ウグッ!」
ジョー「ちょちょちょちょちょちょっと!ミゾレさんやジーミルちゃんとシャルムさんはともかくさぁ!なんで過去の僕がいるんだよ!」
ジョー(赤)「シラネェ!ソンナコトヨリ!モット!チガ!チガミテエンダヨ!テキハドコダ!」
ジョー「ちょっと待ってよ!多分まだだって!」
紅葉「キュキュキュ!」
ジョー「ほら、この子も焦りは禁物って言ってるよ?」
ジョー(赤)「ウルセェ!テキトウイッテンジャネェ!ドウゾクデモコトバガツウジルカハベツダロ!」
ジーミル「皆様、お久しぶりに会えましたわ!」
シャルム「私達も忙しいですからな。仕方ないと言えば……仕方ないでしょうな。」
霙「ふぇっふぇっふぇ、2人とも、商売も鉱山経営もたいへんだからねぇ……」
シャルム「いえ、軍事活動をしているあなたほどではないでしょう?ミゾレ元帥?」
霙「ふぇっふぇっふぇ!」
モブA「……一。」
一「なんだ?」
モブA「……その帽子はどうした?」
一「……帽子?」
このハンチングの事だろうか。
一「……これ、何が原因かはわからないけど召喚できないんだよ。」
モブA「でも、光っているぞ?」
光ってる?どう言う事だ?
ハンチングを取ると確かに光が出ていた。
一「……どう言う事だ?」
ステータスを見る。
【はじまり】と【おわり】のぼうし 【LV2】
(STR+0)
「さあみんな!行こうか!」 使用可能
「この力は!僕一人の力じゃない!みんなの!力なんだ!」使用可能
「ここからが私の時間だ!」使用不可能
「力だ!この力だ!ああ!これが!私の力だ!」使用不可能
一「レベルが上がってる……?なんでだ?……まあ良いか。モブA。これを使ってくれ。」
モブA「えっ、……わっ、わたしが?はじめのぼうしを?」
一「ああ、……ダメか?」
モブA「い、いやいやいや、大丈夫。貸してくれ。」
一「そうか、はい。」
俺はハンチングを渡す。モブAはステータスを見てセリフを覚えたのか、ハンチングを上に掲げこう言い放つ。
モブA 「この力は!僕一人の力じゃない!みんなの!力なんだ!こい!シフ!」
……シフ?シフって誰?
そう思うのも束の間、ハンチングが様々な色々の光を放ち、中から灰色のマントに身を包んだ小中学生くらいの男の子が現れた。
シフ「みんな!はじめまして!ボクの名前はシフ!よろしく!」
一「……ああ、よろしく。」
うp「よろしくな!」
ジョー「ああああああ!シフだあああああ!」
シフ「あははっ、ジョー!苦しいよ!」
ヴァルツ「シフ……生きてたのか……」
ヴァイン「元々死んだと言う知らせも無かっただろう。そもそもあの事件が ヴァルツ「ストップ。今その話はやめとけ?」あ、わ、わかった……」
ミゾレ「ふぇっふぇっふぇ、生きてたんだ。賭けはあたしの勝ちだねぇ、シャルム?」
シャルム「何を言っているんですか?そもそもどちらも生きてる方に賭けてたじゃないですか。」
ジーミル「ミゾレ様?お父様?一体何をおっしゃられているのでしょうか?」
ジョー(赤)「ダレダ!シラネェ!」
太刀魚「私はあなた方を知りませんよ?」
ポーー「安心するんだな。」
ジョー(赤)「ソウダナ!」
なんだろうこの……知らない同窓会みたいな雰囲気は……とりあえず、
一「モブA。」
モブA「どうした。」
一「いつ、ボス戦へ、行くんだ?」
モブA「……あ、忘れてた。」
忘れてどうする忘れて……
10分後、同窓会+交流会も終了し、モブAや俺が全員に今からする事を伝え、俺達はドアを開ける。
はい、ダンジョンにて今できる召喚系全員集合です!そして!今日はなんと!2本立てでございます!……という訳で、
次回!最終決戦!




