73話 Dimensionライブ!
ジョー「ん?この台本何?」
主「ああ、73.5話の内容のやつ。」
ジョー「なんで?」
主「まあ、早い話今回の序盤の内容のやつをしたいからな。仕方ない。」
ジョー「ふーん、そうなん 一「おい!今日長すぎだろ!?どうなってんだよ!」……え?そうなの?」
主「はい、と言うわけで今日はまあまあ長めです。ご了承ください……」
ジョー「ちなみにどれくらい文字数増えるの?」
一「ああ、いつもの倍くらいだな。」
ジョー「えっ……」
一「ふう……やっと終わった……先に風呂行ってくる。」
昇「ああ、わかった……もう何も飲めんぞ……お腹チャプチャプだからな……」
俺達は家に帰ってきた。いやー、本当に疲れた疲れた……え?何をしたんだって?
……ちょっとまあ、茎葉根花果祭りを少々……
まあ、閑話休題
さて、今は10時。後1時間であの番組が始まる。
一「だから〜先に風呂にでも入って〜リラックスしたい〜」
シャワーを浴び石鹸で身体中を洗う。
一「はあ〜このシャワーの瞬間がたまらねぇぜ〜」
俺は適当に体を流し上がった時に被る冷水を桶に溜めながら風呂に入る。
一「ふう……」
いやー……体の疲れが湯に溶けるかの如く癒される……
一「あ〜ねみぃ〜」
まあ、ちょっとくらいなら寝ても大丈夫だろ。よし、じゃあちょっと水を止めて仮眠を……
昇「おい、そろそろ風呂入るからさっさと出ろ。」
……え?
一「もうちょっと待ってくれ〜」
昇「いや、もう45分だからな。これ以上やられると俺が風呂入れねぇから。」
一「しょうがない……」
俺は湯から出て水を被り風呂から上がる。
さて、何か飲む物飲む物……おっ、烏龍茶があるじゃあないか!ラッキー!
俺は音を立てて全力で烏龍茶を飲む。
一「いやー、風呂上がりには冷えた飲み物が一番だよなぁ!」
そうこうしていると昇が風呂から上がってきた。おおよそ4〜5分くらいか……
一「遅かったな。どうした?」
ちなみに昇自体は2〜3分程度で風呂から上がってくる。……ちゃんと体は洗っているぞ?ただ異様に早いだけで……
昇「いや、洗剤がちょっとしか無かったから変えるか考えてた。で、とりあえず俺にもそれ一杯貰えないか?」
一「あいよ。」
烏龍茶を渡すとグビグビと音を立てて一気飲みをする……え?さっきもう飲めないとかお腹チャプチャプとか言ってなかったか、だって?そりゃあ昇だからな。1時間もありゃほぼ全て余分な水分は体から抜けきるだろう……多分……
昇「ぷっはー!やっぱり風呂上がりの烏龍茶はうめぇなぁ!」
と、そんなこんなでダラダラとしていると予定の11時となり、
「幻の次元!はっじまっるよー!」
番組が開始されるのであった。
一「さて、ライブはどうなったんだ?」
昇「そうだな……前回はライブ一切関係なかったからな。気になるな。」
前回、まあ先週の幻の次元は色々企画をしていたな。いつものなんか食べながら遊ぶコーナーから魔物の生態や特徴、生息地や弱点なんかを発表するコーナーなんかだ。ちなみに前回は理兎をやっていた。
……この放送後地味に理兎に勝てると思いこんで俺達のダンジョンに来た奴らが死んでたな。食欲旺盛な野生産とは違うのだよ野生産とは!ちなみに野生産がどこにいるのかはその時初めて知って魔法の町イーの周りにたま〜〜〜に生息しているらしい。
……あえる確率が低そうだしそもそもイーってどこだよ。俺ら……まあ、うpと俺は水の町ニンビットで止まってるんだぞ?
で、ええと、なんだっけ?ああ、そうそう
閑話休題
まず簡易的な3人の挨拶が終わった所である程度の今回のライブの説明の後映像がかわる。
最初に映ったのはおそらく会場の映像だろう。焼きとうもろこしや焼きそば、フライドポテトなんかの出店や輪投げや射的なんかの屋台で楽しんでいる人の映像が流れる。
……うちの祭りと一緒か?
とそう思っていたら今度はライブ映像が流れる。ライブはどうやって用意したかはわからない海に浮いた特設のステージ。そこにはDimensionメンバーがいた。……海、行った事ないからどこかはわからないが……
ユリは白いワンピース系の衣装、ユズは緑がかった黄色のコートに薄黄色のシャツ、タンポポは黄色いシルクハットに緑のスーツ、ダリヤは……赤系の凄い極彩色のドレスだが決して嫌な気分にならない。色使いがいいんだろうか……
昇「へぇ〜今はこんな子達が最近流行のアイドルなんだな〜」
一「まあ、普通にかわいいしな。」
昇「そうだな〜」
ステージに立つ女の子達4人組が可憐にダンスを踊り歌う。……映像ではサビくらいだが。
昇「あー、これ実際には全部曲やったんだろ?」
一「まあ……全部曲やったは意味わからんがまあ、多分曲は流れただろうな。全部かはわからんが……お?」
いや、映像に変化が起きた。なんと急に暗くなった。そして……
昇「CM!?」
CMが流れ始めた。いや待て待て待て、そこ?まあ確かにみんなが釘付けになる瞬間はそこか。いやでもなあ……
一「惜しかったな、とりあえずトイレでも行っとけ。」
昇「いや、トイレはいいわ。」
あ、そう……
でまあ、大体2分くらいすると番組が再開する。そこにはなんと会場が大量の魔物に襲われている映像が流れ始めた。
ユリ「キャー!」
タンポポ「何?何?」
ユズ「い、いやー!助けてー!」
ダリヤ「え、え、え?」
一「おいおい、マジかよ。」
昇「よりによって俺達がいない時にこんな面白そうなやつやりやがって……」
襲っているのは1.5mくらいの何か魚とかカエルみたいな形のの頭をしていて鱗がついた人間みたいな体つきをしていた。さながら半魚人といった所だろうか。
昇「うわっ、気持ちわるっ!」
一「まあ……カッコいいとかかわいくはないよな。」
キモカワいいとかいうジャンルもあるらしいがアレはそれに入るのだろうか……
閑話休題
さて、そうこうしている内に半魚人達に気づいたプレイヤーが陸地に誘い込み陸地でその半魚人の群れ対プレイヤーの戦いが始まった。
さて、戦いは始まって最初の場面、半魚人達が鋭利に生えた爪で襲いかかってくる中プレイヤー達は攻撃を逸らし、カウンターをする者、攻撃ごとねじ伏せて倒す者、無惨にやられる者等様々な反応をする。
そうしていると番組中何人かハイライトシーンをピックアップしたのか、見知った顔がでてきた。
一「お、ジーク。久しぶりに見たな。」
ジークは昔戦ったからよくわかるがそれでもすごい。少し前に魔法を手に入れまくった俺よりも手札が段違いなのだ。ジークは色々な武器を手に半魚人達を翻弄している。鎖鎌を相手に引っ掛けてほどいているところに雷魔法を放ったと思ったら別の奴には草魔法を撃って混乱している所に剣で切り込んだり、またセリフもカッコいい。「みんな!僕に続け!」とか「この町やDimensionは僕達が守る!」とか7……見ていて飽きないな。
勿論他のパーティも充分強い。
リリィは弓と風魔法で他の半魚人の牽制、ばはむーとは火魔法での殲滅、そしてゆかりんはこう暗殺者的な動きを……お?
一「なあ、この男上手くないか?」
ゆかりんがドアップでわかりずらかったがその近くで似た様な戦い方をしている男がいた。戦い方はナイフで斬りつける、ナイフを投擲する、ダガーで刺す、といった方法なんだが……うまい。
こう、なんというんだ?半魚人を影から攻撃して他のプレイヤーから意識を逸らせたり不意打ちで首を掻き切ったり……
昇「ん?こいつ、多分こいつ前強メンバーでダンジョン攻略に来てた奴らのリーダー格の一人だろ。あの……なんだ、まあ顔は覚えてるが……」
そうなのか?……いやダメだ。全然思い出せない。
まあそんなかんじでプレイヤーが倒したりしていると半魚人達の後ろから6mから8m程度の大きさの半魚人が2匹出てきた。略して大半魚人だな。……大半が魚人……?
大半魚人「ギョギョー!」
昇「いや鳴き声!」
半魚人だからギョギョーって……まあいいか。
そんな感じで大半魚人2匹が叫びながら攻撃をしかけてくる。それをモロに喰らい吹き飛ぶ者やなんとか持ち堪えるが倒れる者などその攻撃は素早く、そして強力な事がわかる。
昇「おいおい、どうなっちまうんだ一体……」
そうして今度は大半魚人が大振りの攻撃をしようとした時、画面が暗くなり、汽笛の様な音を鳴らせる。
困惑する人や半魚人達が、聞こえたであろう方向を振り向くとそこには大半魚人より明らかに大きいサイズの漁船がそこにはあった。
一「え、ええ?いやいや、え?マジ?これマジ?」昇「いや、あー……多分……マジなんだろう……」
その漁船には……確か鰤☆鰤だっただろうか……そう、あのダンジョンに来た強豪パーティの1つだ。……よく覚えてたなって?いや、4階で暴れまくってたし……
それはさておき、
その鰤☆鰤が乗る漁船には15人の人と結構な大きさの……なんだ?バリスタ?銛?そんな感じの物が複数個設置してある。
「鰤の旦那!あの魚に思い知らせてやってくだせぇ!」
鰤☆鰤「ああ!奴ら魚どもが陸で人に勝てる訳がねぇって事!たっぷりと思い知らせてやるぜ!行くぞ野郎共!」
「「「ヒャッハー!」」」
鰤☆鰤+5人「「「「「「ウォーターフォール!」」」」」」
え、いやいやいや、マジ?魔法を後ろに撃った?なんで……ああ、まさか……
一「マジかよ……あの魔法を船推進力に使うなんて……」
昇「そんな凄いのか?」
ウォーターフォール、水流魔法の水簾とは、MPを130……だったか?それくらい使用して範囲を一気にINT×1.2倍のダメージ+追加効果与えるとかいう普通に撃った方が強いはずの魔法だ。それを……俺と同じくらいのMPの持ち主でもキツいだろうに……いや、待てよ?
一「これ、推進力だけじゃない?」
昇「ああ、そうみたいだな……まさか大波を起こすなんて……」
後ろに撃ったウォーターフォールは6人分の威力を海に放たれ海を巻き込み大波として半魚人達に襲いかかる。
昇「なあ、ちなみにあの波って半魚人に効くのか?実際……あいつら水に強そうだろ?」
一「あー……多分効くだろ。魚って泳ぐのは得意だが渦潮とか急な大波とかに逆らって泳ぐわけでも無さそうだし……まあその気持ちはすごいわかるが……」
多分効くだろ、多分。
そう思っていると他のプレイヤー含む大多数は半魚人と一緒に波をモロに受けまともに動けなくなってしまっていた。
ジーク「今だみんな!ここが攻め時だ!」
凄い奴「いや!こんな波がある中動けるのは俺と船組とお前さんくらいだっつーーの!」
鰤☆鰤「芋もジークもやれやれー!この魚を俺達で捌くぞヒャッハー!」
例外を除いて……ん?芋?……ああ!思い出した!
一「ああ、そうそう、確かこいつカオスポテトだった。ダンジョンの時は目立った戦い方してなかったからあまり印象無かったな。」
まあ、その3人は三方向に散らばり ジークが剣で、カオスポテトがダガーやナイフで、鰤☆鰤含む船の連中は武器や水魔法やバリスタで、それぞれの方法で半魚人達を殲滅していった。
そして、
鰤☆鰤「ハッハー!いよいよラストだなおい!魚共の大将さんよぉ!」
ジーク「さあ!半魚人の親玉よ!いざ尋常に!勝負!」
カオスポテト「いや大将か親玉かどっちかにしろよ!」
一「おいおい、やりやがったよこいつら。」
昇「後はこいつらだけか……」
後残るは大半魚人2匹だけ、だがそれでもここからの戦いは過酷を極めるのであった。
大半魚人は何が強いか、それは単純にバランスよくステータスがあるのだと思う。全体のステータスがバランスよく上がっている事で耐久型には無い火力、火力型には無い耐久、そしてなにより早い事が大半魚人が強い所だと考えられる。実際こいつにやられていたプレイヤーもかなりいた。大波で動けないプレイヤーにズンズン近づいて……なんて真似はしてないが……それでも強いと思う。
だがそれでも、
カオスポテト「よっし!倒した!」
鰤☆鰤「ナイス!後は本当のラストだ!」
この化け物3人組には敵わなかった。ジークは攻撃を受け逸らし、カオスポテトと鰤☆鰤が攻める。この単純なやり方で1匹を葬った。
すると、大半魚人2匹目はは意外な手を取った。
ジーク「あっ!」
一+昇「逃げた!?」
まさかの逃亡である。自分から襲っといて何してんだよって気分だ。
一「いやいや、ここ一番のどんでん返しじゃないか?」
まあ、とはいえ遅いが生物としちゃあ悪くない判断ではないかも知れない。実際生き延びたほうが今後また色々できるしな。
そう思っていたら番組では凄い事になっていた。
「鰤の旦那ぁ!こいつを使ってくだせぇ!」
鰤☆鰤「お、おい!こいつは!お前達の伝統漁であるバリスタ漁用の弾じゃあないか!しかもとっておきの黒バリスタ専用の!ほ、本当にいいのか?」
「いえ!あっしらバリスタ漁組合を救ってくださったのは旦那でございやす!なによりあいつを釣り上げられるあのやり方ができるのは旦那しかいねぇ!」
鰤☆鰤「すまねぇ……助かる!おい!ジーク!芋!船に乗り込め!一気に肩をつけるぞ!」
カオスポテト「は?いや!おま!」
ジーク「わかっ!いや、ちょ!」
……なんと鰤☆鰤がカオスポテトとジークに向かって船を進めた。その後なんとか2人は乗れたが大半魚人はかなり離れてしまった。
鰤☆鰤「いいか、俺がやつを釣り上げる、その後2人でやつをやってくれ!」
カオスポテト「いやそんな無茶な……そもそもどうやって釣り上げんだよ……」
ジーク「そのバリスタの弾をやつにバリスタで撃ち込むんですか?」
鰤☆鰤「まあ、大体当たりだな。お前ら!最後だが行くぞ!」
「「「「「ウオォォォ!」」」」」
鰤☆鰤+5人「ウォーターフォール!!!」
……また海に撃ち込み今度は本気で船の推進力として使い、一気に距離を詰める。そして、先端が銛状になり太い紐が付いたバリスタを射出……ではなく、そのまま持っている弾をぶん投げ大半魚人の頭に突き刺さる。
一「え、ええ、えええ!?」
昇「いや、嘘だろ?おい、嘘だろ!?」
そうして始まる鰤☆鰤と大半魚人の一騎討ち、漁師と魚のぶつかり合い、それを制したのは……
鰤☆鰤「どっっっっせい!!!」
一+昇「釣ったァァァァァ!!!!」
いや、マジ?マジ?嘘だろおい!人間の何倍の大きさあると思ってるんだよ!それを釣り上げる!それを何メートルも上に釣り上げるなんて!面白すぎだろおあい!
鰤☆鰤「おい!今だ!やっちめぇ!」
ジーク「わかった!行くぞ炎纏刀赤鬼!力を貸してくれ!」
カオスポテト「ああもう!削り切れなくても文句言うなよ!【七つの大罪】暴食!このナイフを触媒にやってやるからな!覚悟しろよこの魚野郎が!」
釣り上げられた大半魚人を下で待つのは紅く輝く刀を持つジークと嫌に黒光りするダガーを持ったカオスポテト。
そうして落ちてきた瞬間ジークが首元へ居合切りをしてカオスポテトは心臓辺りの位置にダガーを突き刺した。
そうして……
ジーク「や、やったか!?」
カオスポテト「ああ!やった……うおおおお!勝ったぜおい!」
鰤☆鰤「勝ったぜー!いやっはーー!」
「「「「「ヒャッハーー!!!」
こうして、戦いが終わった。
ユリ「みんな!ほんっっとうにありがとう!」
ユズ「みんながいなかったら私たちどうなってた事か……」
ダリヤ「まあまあ!勝った事だし!そんな辛気臭い顔しないで?」
ユズ「そ、そうだね!みんな!ありがとう!」
タンポポ「さあ!それじゃあみんなー!」
ユリ「最後の曲!ザ・ファンタジー・ディメンション!聞いてください!」
ライブは再開されるのであった……いやいやいや!
一&昇「今日の内容濃すぎだろ!!」
はい、後書きです。お疲れ様でした。
今回は長い回なのに主人公達がゲームに出てこないって言うね……ちなみに後半部分はちょっと頭おかしい状態で書いていたのでまあミスとかあったら報告してもらえると私が助かります!
次回、祭り!




