104話 巨大な一撃。
主「あー、うめー。」
ジョー「葡萄ジュース? 一口頂戴!」
主「え? はい。」
ジョー「美味しそう! なんて名前の葡萄ジュースなの?」
主「え? フ○ン○ラ。」
ジョー「へぇー、初めて知った。いただきま〜」
注)フ○ン○ラ=チリ産のワイン。
主「みんなも、ペットや未成年に飲酒を勧めるのはやめようね! 最近アル中になりかけの野郎との約束だぞ☆」
ジョー「うるさいキーーーック!」ゲシッ
主「アルコールッ!」
「雷麺!」
「うぅぅわぁぁっ!!!」
とりあえず牽制に雷麺を撃ってみると一発四百ちょい。……普通に魔法を撃ってもダメージになるのは大きいな。ステータスは変わってないのか?
「そして天界の裁き!」
「いたたたたああああ!!!」
合計で五百万程はダメージを与えただろうか?
「おかえしいっ!!!」
「危ないっ!」
「きゃっ!」
「アイっ!」
お返しと言わんばかりに手を横に薙ぎ払う。
なんとか下に避けるがその風圧でアイが吹き飛びそうになる。
「大丈夫か!」
「は、はい!」
「もぉぉぉいっぱぁぁぁーーーつ!!!」
今度は思い切りラリアットを仕掛けてくる。
しかし、先程の攻撃動きに慣れてきた俺達はあらかじめ当たらない位置まで避けておく。
「うへー……全然効いてなさそうなんだけど……」
「どうやら耐久戦になりそうですね……」
ふむ、耐久戦か。
「……アイ、それは難しいぞ。」
「へ?」
俺に耐久戦は向いていない。
何故か。それをアイに小声で伝える
「俺は燃費が悪いからな。今もMPが千無いくらいだし。」
そう、超光線が一発20、雷麺が一発100、そして天界の裁きが一回毎に50使用する。超光線と雷麺は光属性魔法なので武器によって60%消費量を減らしているから普通に使う分には問題はない。
が、相手にダメージがほとんど無い+回復するとなったら話は別だ。
「うーん、困ったな。」
最高ダメージ効率は回数だけなら光粉が最強。……あ、そうだ。
「なりゃあぁぁぁ!!!」
「回避して……行くぞ!」
「はい!」
レーナのくりだしたパンチを避けて腕沿いに飛ぶ。
「えぇぇぇ? うわわわわぁぁぁぁ!!!」
「一気に向かうぞ!」
高速で飛び、とりあえず丁度レーナの真上へと飛ぶ。
「くらえ! ダークトラップ!」
「うげぇあぁぁぁっ!!!」
まずは一旦ダメージを確認する。これでなんとか
【239112294ダメージ】【215201064ダメージ】
「……ははは、いやいやいや……」
「は、一さん?」
洒落になってねえよいやマジで……HPが後十九億はあるぞこれ。
「今のはぁぁぁ痛かったぞぉぉぉぉ!!! おりゃぁぁぁ!!!」
この一撃でレーナが怒ったのかはわからないが、苛烈になる攻撃。
「うおお! やべえ!」
「一さん! 大丈夫ですか!」
「ギリギリセーフ!」
勢い余って殴りかかろうとするところの前を通りそうになったりもするが、なんとか避ける。
「あぁぁぁたぁぁぁらぁぁぁなぁぁぁいぃぃぃ!!!」
「こっちは当たってほとんど効かないんだけど。」
ふ〜む……
「アイ、どうしよう。」
「えっ!? 一さんでも難しい事ですか?」
「まあ、そうだな。」
こっちから最大でどれくらいダメージが出る?
基本的に雷麺が最大で約三百七十万ちょい。
それに闇属性付与とINT上昇と全能力上昇で千四百万。
さらにそこから魔王の角と天使の光輪込みで十四億か……
「大体ダメージが後五億くらい足りない。」
「ええっ!?」
「うりゃりゃりゃぁぁぁぁ!!!」
放たれた連打パンチを難なく避ける。……案外避けれるな。攻撃は大丈夫。なんとかなりそう。
でも、くっそー! こういう時に限ってなんで瞬間火力最強のうpも削りなら強い太刀魚もいないんだよぉ!
「なんとか……なんとか……今回持ってきた替えの武器は意味ないし……防具は替えなんて無い……道具も直接ダメージには関わらない……」
「あの、ならその武器の能力とかどうですか? あの二人組を呼び出す力があるその武器に、この窮地も脱するチャンスを掴む力が!」
え、この武器?
「いや、この武器はそんな力……」
……待て。 待って? ちょっと待てよ!?
「ああ、いける、多分行ける!」
「えっ、本当にあったんですか!?」
いやアイが言ったんだろ! とか今回は言わない。だって気づかせてくれたから。
「とりゃあぁぁぁぁ!!!」
「アイ、行く……いや、ちょっとあっちで避けながら待っててくれ。」
俺はアイに少し離れた場所で待機するように言う。
「え……」
「いや、今丁度いい作戦が思いついたし、危ないから離れてほしいんだけど……」
表情を曇らせるアイ。……どうした?
「……っです。」
「え?」
ごめん、ちょっと逃げながらだから声聞こえづらいかもしれな 「嫌です! もう一さんから離れたくないです! また……消えてしまうかもしれないので……」 い……
涙を浮かべながら訴えるアイ。
「なら……いや、でも、危ないぞ?」
「う……なら。」
突然俺の被っているフードに入り込むアイ。
「うわちょ、危ないって。」
「ここなら安全ですからね。……仮に危なくても近くて不意打ちさえなければ守り切れます。任せてください。」
あれ? いつの間にか俺が安全になってるのかこれ、
「うわあぁぁぁ!!! がったいだぁぁぁ!!!」
レーナは俺達の姿を見てキラキラした目をする。……いやこれ合体なのか?
「はあ〜……まあ、いいか。しっかり捕まってろよ? ……アイ。」
「はい! 一さん!」
……よし。気合を入れろ? 一発で成功させなきゃ負けだからな?
「さて、反撃開始だ!」
「かかってこぉぉぉい!!!」
「アビリティアップオール、アビリティアップでINT、フォースグラントで闇! MP100注ぎ込み雷麺だ!」
「て、うわぁぁぁ、ちょっとちがぁぁぁぁう!!! さっきよりいたいぃぃぃぃ!!!」
まずは能力強化-全と能力強化のINT強化と闇魔法付与で少しだけ強化、そこから更に天界の裁きと魔界の導きを発動させ相手の能力ダウン+目潰し+それなりのダメージを与える。
「みえないぃぃぃ!!!」
目が見えなくなったレーナは腕をブンブン振り回す。
俺達はそれを掻い潜りながらも顔の近くの安全圏まで飛んでゆく。
「そして行くぜ白黒兄弟!」
俺は真理の太極図「白と黒の兄弟」を掴む。そして、目の前まで持ってくる。
「一さん?」
「混ざり合う白と黒!」
後ろで困惑した声と共に俺はその手に持った武器を技と共に思いっきり握り潰す。
「えっ!?」
握りつぶされた真理の太極図「白と黒の兄弟」は液状となり、おれの両腕へまとわりつく。
「一さん!? 正気ですか!?」
「俺はいつも正気だったか? ……? いや、違う、正気じゃなかったことがあるか?」
「割と「おーい!」」
って! こんなことやってる場合じゃない!
「魔王の角と天使の光輪起動! アイ、百秒数えてくれ!」
そしてここら辺で魔王の角と天使の光輪を発動させる。
「ひょえっ!」
「あ、ごめん。 でもせっかくだから捕まっててくれ!」
「は、はい……」
勢い余ってフードを突き破った際にアイをびっくりさせてしまったようだ。いやすまない。
「うっ、危ないっ!」
「だ、大丈夫ですか?」
「ああ、なんとか……相手の目が見えてなくてよかった。」
天使の光輪の為に攻撃をすんでのところで避ける。……いやあ、本当目が見えてなくて助かった。最初はステータスが低い状態だから見えてたら攻撃が当たっているからな。危ない危ない。
「みえるぅぅぅぅ!!! でもはやくなってるぅぅぅぅ!!!」
「はっはっは、どうした! 当ててみろよ!」
どうやら見えるようなので攻撃を誘発する為に少し挑発する。……わざとらしいだろうか?
「なにかのわなぁぁぁ? でもおもしろそう!!! あたたたたたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
罠だと知って、尚もがむしゃらに攻撃を繰り返すレーナ。正直ありがたい。
攻撃をマタドールのように回避しながら離れていく。……そして。
「百秒経ちました!」
「こっちも大体百回回避したか?」
そうして、全ての準備が完了し……あ、
「アイ、アビリティアップでINTを上げるのとフォースグラントで闇属性を俺に、それとアビリティアップオールをお願い。」
「! はい! 了解しました!」
身体が白い光に包まれ、次に黒い闇に包まれ、そして最後に七色の光に包まれる。
そうして、全ての準備が完了した。
「うおおぉぉぉぉ!!! なにかわからないけどくらえぇぇぇぇ!!!」
俺達に思いっきりパンチを繰り出すレーナ。だが、
「悪いなレーナ。」
俺達の勝ちだ。
「雷麺!」
「うっ。」
一つ一つが砦ほどの太さを持っているものが全弾命中。
俺は、一発278337ダメージ、それを8800発、全弾当てて合計2528565600ダメージを与えた。
「うぅ……」
急激に体が縮んでゆき、元の大きさになったところで光に変わった。
つまり、
「よし! 大勝利!」
「なんとか倒せましたね。」
ただ、と続けて言うアイ。
「え?」
後頭部なので表情は見えないが、髪の毛をギュッと掴む。
「あの、もうちょっと、もうちょっとだけ、ここにいても良いですか?」
「……ああ、いいぞ。」
肩に頭を置くアイを俺はなんとなく撫でる。
「ひゃっ!」
「あ、つい。丁度いいところにあったもんで。」
嫌だった?
「い、いえ、大丈夫です/// あの、できれば続けてください///」
そんな事を言われちゃった俺はアイを撫で回していると、戦闘が終了したらしく、待機室へと飛ばされた。そして……
アイ「あ、あの、恥ずかしいです……///」
一「ああ、そうだな……」
俺はそのままアイをフードに入れたまま撫で回していた。
ポーー「疲れたああああああ! ああああああ!」
モブD「疲れた……」
うぽつ「帰ってきたら待機室が何故かすごい事になっているんですがあの モブC「○せ! ○せ! ○せ!」えぇ……」
モブF「モブCは落ち着け? みなさんこいつ今殲滅モードに入ってるんで止めるの手伝ってください!」
モブE「カオスwww」
モブB「一体皆さんになにがありましたの?」
この後この空間が静かになるのに無茶苦茶時間がかかった。
はい、大勝利! です!
ここだけの話あの膨大なHPは昔のマスクデータを参照した倍率で計算したらこうなりましたね。……よく削り切ったよおい。いやほんと。24億はありますからね。
さて、ワイン飲も。
次回、ちょっと.5話入るかも?




