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94話 日課の終わり

主「うわああああああ!」

ジョー「主どうした!」

一「いや、日課という言葉が嫌いらしい。」

ジョー「一体どうして……いや、原因わかった。ゲームだ。」

主「うわあああああ!」


 華「ハッピーバレンタインです! 兄さん! 一さん!」


 昇「ああ、ありがとう。」

 一「ありがとう、華ちゃん。」


 今日はバレンタイン。俺達は現在、華ちゃんから貰ったチョコレートが入っているにしては大きめの箱を貰った。

 とりあえずカラフルな包装紙を剥がして箱の中身を確認する。


 一「おお、美味そう。」

 昇「シュークリームだって!? よく作れたなこれ。」

 華「ふふ、実はちょっとだけ練習しました。」


 箱の中身はこぶし大のシュークリームが6個入っていた。華ちゃんを見ると少し誇らしげな表情を浮かべている。


 昇「まあとりあえず食べるよ。」

 華「はい!」


 昇が1個手に取って食べる。俺もそれに続き1個食べ……


 一「ん? なんだ?」

 昇「え?……普通のチョコじゃないのか?」


 口の中に広がるツナマヨの味とコーンの食感。というか中身がツナマヨコーンだ。美味しいけど甘いものじゃない事に驚きが隠せない。


 華「あ、言い忘れてました。どっちにもおかずシューが入っていますよ。」


 昇「おかずシュー?」

 一「知らないなぁ……でもうまいな。」


 華「甘いものでもやり過ぎるのも良くないかと考えまして……去年のアレがあったじゃないですか。」

 昇「あ〜、あの事件な。」


 去年の事件? おそらくチョコホールケーキの事だろう。2人とも苦い顔をしているが……何かあったのか?


 華「あの、ホワイトデーのお返しの直径30センチ高さ20センチのの生クリーム使用冷凍ホワイトチョコホールケーキであの後2日は甘い物が食べられませんでしたから……」

 昇「いや、正直すまん。」


 うわぁ……同じサイズでより甘そうなホワイトチョコを使って作ったのか……


 昇「まあそんな事はいい。という事はこのシュークリームの中身は2種類か?」

 華「いえ、全部中身は違いますよ?」

 一「という事は6種類か。結構作ったね。」

 華「はい、結構頑張りました!」

 一「ただ華ちゃん、一ついい?」


 華「え?はい、どうしました?」

 昇「何かあったか?」


 俺は華ちゃんに真剣な顔で話す。


 一「2人はともかくとして、晩飯食べた後だから食べ切れるか不安なんだけど……」


 華「あ。」

 昇「あ〜……」


 この後、俺は2個、ベーコンレタストマト入りシュークリームとカスタード入りシュークリームを食べて残りは冷蔵庫に入れた。……あれチョコは?



 一「よし! ログイン完了!」

 うp「明日だからな。」

 うぽつ「今日も頑張ってください! 」


 明日はバレンタイン記念の大会。故に俺達はゲームにログインし、クランに向かう。

 そして、クランの入り口であるうぽつに入る。


 一「さて、……うわ。今日も凄いな。」

 うぽつ「まあ、レベル上げの効率は良いですからね。」

 うp「()()もやったし、仕方ないな。」


 結構な人の数を避けて寺まで行く。ちなみにうpの()()とは、「特別企画!バレンタインの大会までダンジョン挑戦無料!」と言うものである。

 理由は単純。モブ達がポーションとか作ってダンジョン前で販売していてそっちにマルクを回してあげたいな〜という気持ちが半分。正直マルクを受け取るのが面倒ってのが半分だ。



 一「よし、じゃあ行ってくる。」

 うp「ああ、いつものだな。」


 俺は寺に着いた後、ダンジョンコアからダンジョンのとある階層へと1週間程前から今日まで行う、日課をしに向かう。

 その階層は、「12階」 俺専用のダンジョンコア成長場所だ。



 それは、6日前の事だ。

 今回の大会に向けてレベル上げをしよう! 何を狩る? 効率が良いのはダンジョンのボスだよな〜! と、そんな事を話し、みんなでダンジョン周回でもするか〜とかそんな事を考えていた時、誰かがこんな事を言った。


 ダンジョンのボスってリポップいつするの? と。


 確かに、と疑問を持った俺がダンジョンコアから調べてみると、そこには衝撃の事実が発覚した。


 「ダンジョンのボスのリポップは1日かかる。」


 俺達はその微妙な時間に困惑し、1日狩るタイミングはどうする、とか考えていた時、また誰かがある事を言った。


 1回1回の経験値の入手量は上がらないのか?と。


 そんな事を聞いた瞬間、俺はその神の一手の様な言葉に衝撃を覚え、俺はその経験値の入手量を上げる為に、急いで12階を作った。



 一「おお、いつも通り無茶苦茶だな。」


 12階の中は20平方メートルでサイクロプスが13体いる部屋だ。


 一「よし、じゃあ準備を始めて……と。」


 準備として、ガチャの星3つ武器「呪呪呪呪」という先端に髑髏がついた禍々しい長杖を装備する。ステータスとしては全魔法MP消費3割減少、と言う効果がある。……まあ、それ以外にもDEF九割減少とかもあるけど。別に攻撃喰らわないし。


 閑話休題


 準備を終えて、俺はある魔法を発動させる。


 一「行くぞ! フリーズ! タイム! インディゴ!」


 俺は藍色魔法、「時間ヲ凍結サセル藍色」を使用し、時間を止めて全ステータスを向上させる。


 一「 超越! マジックオブパワー! アビリティアップオール! フォースグランドロングで闇属性! 翼を展開!」


 そして、超越により全ステータスを+120。魔法力によりINTの半分がSTRとDEFに。能力強化-全によって全ステータスを1.3倍。

 ここで一旦武器をブラックシックルに持ち替え、属性付与-持続でブラックシックルに闇属性を付与してダメージ1.5倍。最後に魔王の翼【黒】を展開してダメージを1.5倍。


 これでお膳立てが終了。時間は7秒経過。俺は急いで近くにいるサイクロプスの目玉に攻撃をする。


 一「174810ダメージ。」


 自分のHPの数十倍のダメージを食らうことになるなんて、少し可哀想……でも無いな。そんな事を考えながらも攻撃を続け、4体目に差し掛かる時に少し手を止め、ダンジョンコアを取り出す。そして保持回収をしてHPとMPを5244回復。その回復した分のHPとMPを1ずつ残して後残りHPと残りMPを全部ダンジョンコアに使用する。


 一「次!」


 HPとMP合計10486ポイント分のダンジョンコアに入り、ダンジョンが成長する。

 サイクロプスを3体狩るのに6秒。ダンジョンコアにポイントを入れるのに5秒。これらを1セットとして、4セット行う。


 一「ラスト!」


 俺は2秒でサイクロプスを1体狩ってダンジョンから寺に移動する。


【経験値を10,300入手しました】


 一「よし、今日の分終わり! 疲れた……」

 モブA「一か。お疲れ様。大丈夫か?」

 一「ああ、問題ない。」


 「時間ヲ凍結サセル藍色」の効果時間が切れ、身体が重くなる。今は全ステータスが1になり、HPMP共に最大値が2になった。体が少しふらっとし、偶然前にいたモブAに倒れそうになる。


 一「ウワッ!……モブA大丈夫か? すまん。」

 モブA「い、いや。大丈夫だ。むしろ一は本当に大丈夫か?」

 一「あ〜……やっぱり俺はすこし休憩するかな。」


 俺は寺の柱に寄りかかって休憩する。するとモブAがモジモジとした様子で近づいてくる。


 モブA「な、なあ……」


 モブAが周りを確認する。……誰もいない。俺たち2人っきりの状態だ。


 モブA「()()事、言ってないだろうな。」

 一「あの事? 言ってないよ。……と言うか言っても信じてもらえないだろうし。」

 モブA「そ、そうか? なら良いんだが……えーと、そうだ。」


 モブAはインベントリから小さな箱を取り出す。


 モブA「今日、バレンタインだろ? チョコなんだが……受け取ってもらえるか?」

 一「ああ、ありがとう。」


 モブAから小さな箱を貰う。


 一「ここで食べても良いか?」

 モブA「なっ……いいだろう。開けてくれ。」


 箱を開けるとそこには金平糖の様な形のチョコが3個入っていた。


 モブA「その、今回作ったのは、一応、トリュフチョコ、なんだ。」

 一「おお、いいね。いただきます。」


 そういえば今日はまだチョコを食べてなかったな。そんな事を考えながら食べる。すると、中には適度に砕かれたナッツが入っており、程よい甘味と苦味、そしてナッツの食感が、この疲れた体に沁み渡る美味しさだった。


 モブA「ど、どう?」

 一「うん。美味しいよ。甘すぎないし、ナッツの食感もいいからいくらでも食べられそうだ。」

 モブA「本当! よかったぁ〜。」


 俺はチョコを食べて英気を養った。


 英気を養った俺は、今日で最後の日課を始める為に、クランのみんな全員を呼ぶ。うp達も、みんな今から何をするのかわかっているので、スムーズに事が進む。


 うp「コレも今日で最後か。」

 太刀魚「そうですね。」

 モブE「あの快感!」

 モブF「快感は最初だけなんだよなぁ……」


 一「みんな、行くぞ。」


 1週間前からやっていた日課のラストを飾る為、俺達はやっと終わるのか……という気持ちで10階に向かう。


 階層についたので、うpに頼み事をする。

 一「じゃあ、いつもの頼む。」 うp「おう。」


 「その力で全てを救ってみせる!」


 うpはジョーを呼び出し、指示をする。


 うp「ジョーは奴を倒してくれ。」


 ジョーに指示をすると、微妙な表情をしながら承認する。……まあ、1人で正直辛いだろうな〜とは考えているが、コレが1番効率が良いので仕方ない。


 ジョー「ねぇ、コレいつまで続くの?」

 うp「……今日までだ。」


 うpがその言葉を発した瞬間、ジョーの顔が歓喜の顔に変わる。


 ジョー「本当? 嘘じゃないよね?」

 一「ああ、本当 ジョー「よし行こうすぐ行こう!」」


 俺はジョーにせかされたのでさっさとボス部屋の扉を開く。

 俺達は今から、オネ狩りを始める。


 そこは しろい おおきな へや だった


 そこに しろく あお ジョー「そこの神!恨みはないけど覚悟しろ! ブラッドスカーレット!」


 ジョーはブラッドスカーレットを発動する。その後、オネが攻撃を仕掛けようとした瞬間、体が弾け飛ぶ。

 戦闘終了、俺たちの勝利だ。


【経験値を10000000入手しました】

【LVが26になりました】

【ステータスポイントを20入手しました】

【スキルポイントを2入手しました】


 一「よし、モブB、モブD、回復するぞ。」


 モブB「はい。」

 モブD「わかった……」


 俺はブラットスカーレットを使い、HPが1になったジョーを回復する。


 ジョー「ふう、終わった。帰っていい?」

 うp「ああ、いいぞ。」


 一「よし、みんなも解散! お疲れ様! 明日も頑張ろう!」


 全員「「「おーーーーー!」」」


 うpはジョーを戻し、全員を解散させ、俺はレベルアップしたステータスをふる。……今回はINTに20ふって、スキルポイントは武器に1、魔法に1ふる。


 これでステータスを確認する。


 一 男 キマイラ【オリジン】(熾天使 魔王 人間) LV26

 HP.237/237 MP.1084/1084

 STR(筋力)50+(125)-20

 DEF(耐力)30+(32)-150

 INT (知力)280+(732)+404

 MND(抗力)30+(42)-60

 AGI (敏捷)110+(275)

 DEX(器用)100+(180)

 LUK(運)537


 種族特性

【熾天使】(熾天使の羽【白】)(光属性強化【真】)(天界の裁き)(熾天使の光輪)

【魔王】(魔王の翼【黒】)(闇属性強化【真】)(魔界の導き)(魔王の角)

【人間】(経験上手)


 スキル

【特殊】

 召喚 (妖精【始祖】) 鑑定 飛翔

【武器】LV10 杖術×16 農具術 鎌術×14

【魔法】LV26

 攻撃魔法

 赤(火属性) 火×13 火炎×2 熱

 青(水属性) 水×13 水流×2 氷

 緑(風属性) 風×13 暴風 音

 黄(土属性) 土×11 大地 砂

 白(光属性) 光×16 光(改造) 閃光 神聖 雷 雷(改造)

 黒(闇属性) 闇×5 暗黒×3 邪悪 毒×2 黒色

 無(無属性) 無属性×9 虚無 草 鉄

 灰(複合属性) 大気 蒸気 溶岩 泥 熱風 砂塵

 補助系魔法

 橙(回復系) 回復×18 治癒×3

 藍(ステータス上昇系) 付与 補助×7 強化 藍色

 紫(その他) 波紋×2 使役×2 物理 理×2

【生産】LV3 農業 【肥料浸透 肥料散布 酸度測定】

 スキル【七つの大罪】傲慢(覚醒)



 一「成長したな……俺も、たぶんみんなも。」



 俺達は明日、大会へと向かう。

はい、日課嫌いです。

そして

次回、バレンタイン記念大会!


……え?次回予告が早いって?

いや、ふつうですよ?決して日曜日ギリギリだから急いで書いてるとかあります申し訳ないです。


追記、名前ミスがあったので修正しました……

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