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恋するメイドさんが不治の病を発動しました。  作者: 染色
第一章 双璧の万華
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7 戦冥土と戦場の美姫


時折本文が短かかったりすることもありますが、話のキリがいいところを目安に区切ってしまっている為です。

ごめんなさい。

これからも応援よろしくお願い致します。

結果的にいうと、圧巻の一言だった。


馬を狙うはずだった僕は、全く仕事をさせてもらえずに、カトレアさんの後ろを追従しながらその光景を眺めていた。


流れるように振るわれたハルバードは、綺麗な軌道を描き1人残らず叩き落としていく。

二手に分かれた僕たちを逃すまいと散開した敵も、羽虫の如く蹴散らされていったのだ。


・・・しかしそれでも喜ぶことは出来なかった。

僕たちと逆に分かれた、部隊長含め4名は突破出来なかった。

そしてこちらも1人失いこれで残り3名・・・。


(あっ、反対側からも1人抜けてきたっ!!)


かなりヨタってるけど彼は何とか僕たちに追いついて来てくれた。


「よく戻りました、部隊長殿はやはり・・・」

「報告しますっ!ぶ、部隊長は帰還不可能っ!これ以後カトレア殿に我が隊の指揮権を委譲する!と最期の言葉でした。倒れ様に一騎でも巻き込もうと馬ごと体当たりを・・・っ!!」


報告を終えた騎士の人は悔しそうに涙をみせている。


「もうそれ以上いう必要はありません。その言葉確かに承りました。」


カトレアさんが僕の方を振り返り、ジッと僕の状態を確認している。


「カトレアさん、僕はまだ大丈夫です!」


せめて心配させないように力強く答えると、カトレアさんも納得してくれたみたいだ。


「我が隊はこのままでは全滅してしまいます。・・ですが騎馬隊をやり過ごした今、逆に本陣は手薄。弔いもかねてこの機会に一当てしてから帰還しますっ!」

「「「おうっ!!!」」」


仲間をやられた悔しさに顔を歪ませ、力強く答えると僕たちは敵の大将を目指し疾走する。

本陣を視界に捉えて真っ直ぐに馬を走らせると、こちらに気づいた指揮官が歩兵を移動させて、妨害しようとしていた。


(思ったよりも早く気づかれた!)


この速度だとギリギリ間に合わないかもしれない。しかし、カトレアさんは全く気にした様子はない。

そんな自信に溢れた態度に、僕はカトレアさんを信じる事にした。

しかし、本陣までもう少しというところまで迫った時、突如として敵の本隊の後方から別の部隊が現れたのだ。


(増援!?)


敵と同じ装備をつけた部隊は、騎馬隊を先頭にこちらへ向かってくる。

その瞬間僕の脳裏には、蹂躙される町、家族、そしてカトレアさんの光景が浮かんでしまった。


だがしかし、それが実現することはなかった。

新しく現れた部隊は、まっすぐ敵の本陣(・・・・)へと突っ込んでいったのだ。


そして、その部隊に続けとばかりに遊撃隊も本陣に突撃。

敵は突然の挟撃にあっという間に瓦解し、敗走を始めた・・・。



状況がよく分からないまま敵の大将まで討ち取られ、残りの兵も降伏するものが出始めた。


(この様子ならもう大丈夫かな)


突然現れた所属不明の勢力は、これまた謎の勢力によって排除された。

そして今、僕たちの前にはその新しい勢力の騎馬隊がいる。


その部隊のリーダーであろう存在。


その姿を見て、僕は思わず息を飲む。


その人はとても神秘的な雰囲気を纏った女の人だったのです。



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