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恋するメイドさんが不治の病を発動しました。  作者: 染色
第一章 双璧の万華
46/163

46 もう少しだけ素直に

本日はこれにてラストです。

引き続き執筆中です。




少し修正しました。

うとうとしながら書いたので、内容も誤字脱字もすごい。汗)

〜カトレア視点〜



声が、聞こえた気がしました・・・懐かしい声、わたしの希望・・。


(わたしは死んでしまったのでしょうか)


どうにも記憶が曖昧です。


「・・・カト、・・レアさ、ん!!」


声は確かに聞こえる気がするのによく聞こえません。私は声のする方を見ようとしますが、こちらも視界が狭くてよく見えませんでした。


(どうやら、生きてはいるようですね)


ボヤけた視界の中、鉄の扉の格子窓から誰かが覗いています。


「カトレア、さん!!今、いま行く、から!」


やはり、よく見えません。

でも・・・それでも、わかります。わたしが見間違えるはずがありません。


(ああ、わたしの愛しいひと。結局来てしまったのですね)


いえ、嘘を・・・つきました。

本当は信じていました、だから頑張れた・・・。

痛い思いをしても、怖くて叫びだしたくなっても耐えてこられた。


そうでなければ「なんでもするから助けてくれ」と、すべてを差し出してでも命乞いをしていたかもしれません。

いえ、きっとしていたでしょう。

わたしはあの人が思っているほど強くはないのです。


でも信じていた通りちゃんと来てくれました。

さぁ、お出迎えの準備をしなくては・・・。


今日はどんな服を着ていたでしょうか?

レースの襟が可愛いメイド服、それともフレアを効かせたスカートのメイド服だったでしょうか。


でも、わたしは自分の格好を見てガッカリしてしまいました。


(なんて、酷い格好・・・)


服は破られあちこち血塗れで、肌も下着も大きくさらけ出し、濡れた服と髪はべったりと張り付いている。

見ようによっては情事の後にも見えてしまうでしょう。


そしてなにより、先ほどからじんじんとする顔の痛み。自分では確認できませんが、かなり酷い傷跡が残っていると思います。


とてもではありませんが、大好きな人の前に出られる状態ではありません。わたしはこれでも女の子なのです。


(・・・・・・見ないで、・・・)


わたしは叫びました。


(・・・こんなわたしを、見ないで・・・・お願いだから・・入ってこないで!)


わたしは残った力を振り絞って懇願しました。


「ひゅう、ひゅう、んぅっ・・・」


でも、口を噛まされているわたしから出るのは、空気の漏れる音と呻き声だけ。


「うわぁああああああああああっっっ!!!」


しかし、わたしの想いが届いたのか。

大きな叫び声をだしながらあの人はかけて行ってしまいました。


(・・・待って、やっぱり行かないで、わたしも連れて行って・・・)


本当に、わたしは嘘つきです。

もっと素直に慣れれば、きっと今よりもずっと可愛がって貰えるはずなのに。






・・・・・・・。

ガチャカチャ、ガチャンッ。

そのまましばらくすると扉が開きました。


あの人がわたしを見て息を飲んだのがわかります。そして、それ以上は近づいてくる気配がありません。


それはそうですよね。

こんなに醜くなった女を愛してくれる人、いるはずがありません。

こんなに・・・・。


(・・・やだ、・・イヤだ、嫌だ、やだやだやだやだ、・・・・・やだよぉ・・)


もうダメです。

目頭は熱いし、視界はぼやけているし、涙がボロボロと溢れて止まりません。

心が壊れてしまいそうです。


(お願いだから・・・もっといい子にするし、どんな扱いでも文句は言わない、だから・・・だから、わたしを・・・キライにならないでっ!!)


そして子供のように泣きながら許しを請うのです。

そんな風に一人で勝手に悲観にくれているわたしに、この人はやっぱり優しかったのです。


わたし以上に泣き虫なこの人は、わたしをギュッと抱きしめてくれます。そして何度も「ごめんなさい」と繰り返しながら泣いてしまいました。


正直傷口が死ぬほど痛みました。

でも大事にされているのが嬉しくて、そしてまた心地良くて、わたしは大人しくされるがままになってしまいます。


精神的にも身体的にも限界だったわたしは、そこから先は憶えていません。

ただ、自分は間違っていなかったのだと、誇らしい気持ちを胸に意識を手放したのでした。


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