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ienai sayonara
ienai sayonara
いつも背中を、見ていた。
気付いたら、目はあなたを追っていた。
いつもどこでも、あなたでいっぱいだった。
余裕なんて、どこにも無くて。
あなたでいっぱいな私が、私は好きだった。
ほんの少しの勇気が出なくて、
一度も声すら掛けられなくて、
もう明日には卒業なのに、
もう明日からは別々の道なのに。
頭で考えるほど、心は抑えきれなくて。
ドキドキ煩い心臓が、想いを伝えたくてしょうがない。
だけど、どうしても、一歩が踏み出せなくて。
あなたの背中に、想いを送る。
ずっと、見つめていました。
あなたを、あなただけを、好きでした。
飲み込んだ言葉は、どこにも行けず、
今もまだ、心の奥で燻ぶっている。
言葉にできたら、届いてた?
言葉にできたら、叶ってた?
報われない想い、では無かった?
少しは、こっちを向いてくれた?
あなたの中に、私は居た?
あなたの心に、私は居れたのかな?