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『なな&こころの「一番星」回顧録』 第10回:【銀色のカーテンコール――14人の少女たちが選んだ『さよなら』の続き】

第一章:暴露!管理責任者の秘蔵日記

ウィンク(なな):「さあ、ついに来てしまいました。深夜ラジオ『なな&こころの「一番星」回想録』、堂々の最終回です! 最後のゲストは、私たちの生みの親であり、今は大切なお友達。カレンさんと、ニコちゃんです!」


ニコちゃん:「(いたずらっぽく弾んだ声で)はーい! トップアイドルのニコでーす。……っていうか、今日はカレンの『化けの皮』を剥がしに来た一人の友人として参加させてもらうわね」


カレン:「(困惑した、けれど以前のような冷徹さのない声で)……ちょっと、ニコちゃん。その手に持っている、銀色の表紙のノートは何かしら。嫌な予感がするのだけれど……」


ニコちゃん:「ふふ、これ? 聖域の奥底で見つけた、カレンの『管理責任者日誌(という名の愛のポエム)』よ。なな、こころ、ちょっと聞いて。……えー、第十五話の日のページ。

『今日もソラたちは、絶望的な重圧の中で必死に耐えている。その震える背中を見るたびに、私の胸は張り裂けそうだ。……本当は今すぐデバイスを叩き壊して、彼女たちを抱きしめてやりたい。……うた、いろは、まゆ。みんな、私を恨んでもいい。でも、どうか、生きて……!』

……カレン、あなた、裏でこんなに激重なこと書いてたのね?」


キュンキュン(こころ):「えぇぇーっ! カレンさん! あの時、あんなに冷たい声で『耐えなさい』って言ってたのに、裏では私たちのこと、そんなに心配してくれてたんですか!?」


カレン:「(顔が火が出るほど赤くなるのが声だけでわかる)……っ! ニ、ニコちゃん! それは……その、執行者としてのメンタル管理の一環であって……! そもそも人の日記を勝手に持ち出すなんて、神様としてもアイドルとしてもマナー違反ですわ!」


ウィンク(なな):「あはは! 32ページ目もすごいわよ。『今日はみんながタコさんウインナーを美味しそうに食べていた。プリルンの食べっぷりを見て、つい多めに焼いてしまった。私は甘すぎるだろうか』……だって! カレンさん、ツンデレが極まりすぎてて最高です!」


ニコちゃん:「でしょう? この人、14人の前では『銀色の鉄仮面』を被ってたけど、心の中は私たちへの愛で背脂ラーメンよりギトギトだったのよ」


カレン:「(深くため息をつきながらも、どこか嬉しそうに)……もう、好きになさい。……でもね、あの日々があったからこそ、こうして日記の内容を笑い合える今日がある。……それだけは、私の『計算通り』だったと言わせてもらうわ」


第二章:銀色の謝罪――沈黙という名の冒涜

ニコちゃん:「(ふと声を落とし、マイクの向こう側を見つめるような静かな声で)……でもね、笑い話にする前に、どうしても伝えておかなきゃいけないことがあるの。……なな、こころ。そして、今この放送を聴いている12人のみんな。……私は神として、あなたたちの未来を勝手に奪い、戦いという銀色の泥を塗りたくった。……それは、どんな理由があろうと、一人ひとりの女の子に対する冒涜だったわ」


カレン:「(震える呼気を整え、断罪を受け入れるような覚悟で)……私も同罪です。……回路を接続した瞬間の、皆さんの絶望に満ちた悲鳴。デバイスが刻む苛烈な電圧に、皆さんの身体が、そして魂が悲鳴を上げていたのを……私は一番近くで、冷徹に観察し続けていました。……『耐えなさい』という私の言葉が、どれほど残酷な刃となって皆さんの心を切り刻んでいたか。……その罪悪感は、一生、私の胸の奥で銀色の棘として残り続けるでしょう」


ニコちゃん:「……特に、エル。あんなに幼い子にまで、神官としての、アンカーとしての重圧を背負わせてしまった。……あの沈黙の地獄を強いたのは、私の弱さだったのかもしれない。……世界を救うために、あなたたちの『今』を犠牲にしたこと。……本当に、ごめんなさい」


ウィンク(なな):「(二人の重すぎる謝罪を真っ直ぐに受け止め、静かに首を振る)……ニコちゃん、カレンさん。……顔を上げて。……あの時の痛みを、私たちは忘れてない。でも、その痛みを『憎しみ』のまま放置するような、弱い私たちじゃないよ」


キュンキュン(こころ):「そうだよ! カレンさんが裏で日記を書きながら、自分を責めてたのも、今の謝罪で全部伝わったよ。……ニコちゃんが一人で抱えきれなかった重荷を、私たちは一緒に背負ったんだ。……それは『奪われた』んじゃなくて、私たちが自分の意志で『引き受けた』ものなんだから」


カレン:「(目尻を微かに濡らし、言葉を詰まらせる)……っ……。あなたたちは、どこまで……」


ニコちゃん:「(カレンの手にそっと自分の手を重ねて)……カレン、私たちの『罪』は、もう彼女たちの強さに飲み込まれてしまったみたいね。……神の謝罪すら、彼女たちにとってはもう、過ぎ去った嵐の一部に過ぎないのかもしれないわ」


第三章:感謝のアンサー――地獄の先の実り

ウィンク(なな):「……ニコちゃん、カレンさん。二人がそこまで自分を責めていたこと、今聞けてよかった。でもね、私たち14人の答えは、きっと二人が思っているよりずっと前向きだよ。……ねえ、こころ。あの地獄みたいな沈黙の夜、私たちは何を失って、何を見つけたかな?」


キュンキュン(こころ):「(力強く、迷いのない声で)……失ったのは『ただの日常』だったかもしれないけど、見つけたのは『魂の震え』だったと思う! あの極限の沈黙の中で、隣にいる子の吐息や、震える指先、言葉にならない心の叫び……。デバイスが繋がっていたからじゃない、私たちが『生きたい、助けたい』って願ったからこそ、聞こえてきた声があったんだよ」


ウィンク(なな):「そう。あの凄絶な試練があったから、私たちは隣にいる子の『声なき声』まで愛せるようになった。……もしあの夜がなかったら、私はこころの本当の寂しさに気づけなかったかもしれない。いろはも、こむぎが『ただの犬』に戻ろうとするのを、あんなに必死に繋ぎ止めなかったかもしれない。……あの銀色の回路は、私たちが一生かけて守り抜く『特別な絆』の、最初の一歩だったんだよ」


カレン:「……あなたたちは、あんな過酷な回路リンクすら……『絆』だと呼んでくれるのですか……?」


キュンキュン(こころ):「呼ぶよ! だって、あの日みんなで流した涙も、握りしめた手の熱さも、本物だったもん! だから、14人全員を代表して言わせてください。……カレンさん、ニコちゃん。私たちを信じて、あの場に立たせてくれてありがとう。私たちに、このかけがえのない仲間と出会わせてくれて……本当に、感謝しています!」


ニコちゃん:「(息を呑み、堪えていた涙が溢れるように)……っ……。あぁ、カレン。聞こえる? ……神様が描いた残酷な台本を、あの子たちは自分たちの愛で、こんなに眩しいハッピーエンドに書き換えてしまったわ……」


カレン:「(深く首を垂れ、今度は喜びで肩を震わせて)……ええ。……私の日記に書くべき言葉が、今、ようやく見つかりました。……『彼女たちは、私の想像を遥かに超えた、誇り高き奇跡そのものだった』と」


ウィンク(なな):「あはは、また日記のネタが増えちゃったね! ……さあ、しんみりするのはここまで。私たちはもう、あの冷たい檻を壊して、外に出たんだから!」


第四章:共犯者の放課後――盾と鎖の卒業

ニコちゃん:「(ふぅ、と深く、長く、憑き物が落ちたようなため息をついて)……カレン。聞いた? いま、14人の代表として、ななとこころが私たちの罪を許して、感謝までしてくれたわ。……神様として、これ以上のアンコールはもう望めないわね」


カレン:「(穏やかで、澄み切った声で)……ええ。私の左手に残っていた銀色の疼きが、いま、完全に消えた気がします。……私たちはもう、あの子たちを監視し、管理し、縛り続ける必要はない。……その役目は、あの日、虹色の夜明けと共に終わっていたのですね」


ニコちゃん:「そうよ。だから、もういいの。カレン、あなたはもう『不滅の盾』でも『冷徹な執行者』でもない。……今日からはただのカレン。一人の女性として、母として、誰に遠慮することもなくこの『放課後』を楽しんでいいのよ。……これは神の命令じゃなくて、あなたの『親友』としての、私の我儘」


キュンキュン(こころ):「(二人の会話を温かく見守りながら)カレンさん、ニコちゃん。……明日の予定、決まってるの?」


ニコちゃん:「(悪戯っぽく微笑んで)……いいところに気づいたわね。実はね、さっきカレンを誘ったの。明日、二人で街へ買い物に行こうって。神様の仕事も、アイドルの仕事も全部お休みして。……カレン、うたとはもりも一緒に、はなみちタウンで一番贅沢なケーキでも食べに行かない?」


カレン:「(少し照れくさそうに、けれど迷いなく)……ふふ。ええ、喜んで。……あの子たちの新しい歌を聴きながら、ただの母親として、贅沢な時間を過ごさせていただきます。……あ、でもニコちゃん、贅沢といっても、アイドルの給料をあてにしてはいけませんわよ?」


ニコちゃん:「あはは、厳しいわね! でも、そういうカレンに戻ってくれて嬉しいわ。……なな、こころ。私たちはもう、あの銀色の静寂の中に一人で取り残されてはいない。……あなたたちが、私たちを光の中へ引き摺り下ろしてくれたおかげよ」


ウィンク(なな):「引き摺り下ろしたなんて人聞きが悪いな(笑)。……私たちはただ、大好きな二人と一緒に、同じ目線で笑い合いたかっただけだよ。……盾も鎖も卒業して、ただの『ニコちゃん』と『カレンさん』としてね!」


第五章:虹色の夜明け――さよならの続きを、始めよう

ウィンク(なな):「……さあ、夜明けの光が見えてきたかな。ニコちゃん、カレンさん。二人の目には、いま、あの地獄を生き抜いた14人の『その後』はどう映ってる?」


ニコちゃん:「(慈しむように目を細めて)……最高に眩しいわ。こむぎちゃんがいろはちゃんを叩き起こして、同じ二本の足で朝の散歩道を駆け抜けていく姿。ユキちゃんがまゆちゃんのリボンを結び直して、対等な親友として街へ繰り出していく姿。……あの日、銀色の霧に溶けそうだった彼女たちが、いま、確かな体温を持ってそこにいる。それだけで、私の歌には新しい色が宿るの」


カレン:「(深く頷いて)ええ。ソラがましろと共に空を見上げ、ヒーローとしての真の強さを掌に噛み締めている姿も。そして……なな、こころ。あなたたちがメロロンを真ん中に挟んで、理屈抜きにパンケーキを頬張って笑っている姿。……あの日々、私が守りたかったのは、デバイスの数値ではなく、この『なんてことない、騒がしい光景』だったのだと改めて痛感します」


キュンキュン(こころ):「……うん。プリルンとはもりちゃんも、家でタコさんウインナーを山ほど食べて笑ってるよ。……ニコちゃん、私たち、勝ち取ったんだよね。誰かに強いられた沈黙じゃなく、自分の声で『大好き』って叫べる世界を」


ニコちゃん:「そうよ。……『さよなら』は、終わりじゃなかった。あの日、神の宿命にさよならを告げたからこそ、私たちはこうして人間としての『続き』を始められた。……14人の少女たちが、それぞれの足音で、それぞれの虹を追いかけていく。……その背中を見守れることが、今の私の、一番の誇りだわ」


カレン:「……管理責任者としてではなく、一人の同志として、私も誓いましょう。……皆さんが選んだその自由な道を、二度と誰にも邪魔させはしないと。……さあ、顔を上げて。新しい朝は、もうすぐそこまで来ていますわ」


ウィンク(なな):「……うん。最高の夜明けだね。……さよならの続きは、こんなにも賑やかで、愛おしい日常だったんだ」


第六章:アンコールはいらない、けれど。

カレン:「(ふふ、と不敵に微笑んで)……さて。ニコちゃん、先ほどは私の日記を勝手に持ち出してくれましたわね。……でも、忘れないでください。私は長年、あなたの『一番近くの盾』として仕えてきたのです。……あなたがトップアイドルとしてステージに立つ直前、緊張のあまり『パンが食べたいパンが食べたい…』と、変なリズムで呪文を唱えている動画……私のデバイスにバックアップが残っていますわよ?」


ニコちゃん:「(悲鳴を上げて)ちょっと! カレン! それは絶対に門外不出って約束したじゃない! 営業妨害よ、神様への反逆よ!!」


ウィンク(なな):「あはは! さっそくカレンさんの逆襲が始まった! ……いいなぁ、そういうの。神様と管理責任者じゃなくて、ただの『意地悪な親友同士』って感じで」


キュンキュン(こころ):「うん! 14人のみんなも、いまラジオを聴きながら笑ってると思うな。……ニコちゃん、カレンさん。今日は本当に、素敵な最後をありがとう。……寂しいけど、そろそろお別れの時間だね」


ニコちゃん:「(笑い声を収め、清々しい表情で)……ええ。アンコールは、もういらないわ。……だって、私たちの物語は、このラジオが終わっても、明日からの『普通の毎日』の中でずっと続いていくんだもの。……ねえ、カレン。明日の買い物、やっぱり背脂ラーメンも追加していいかしら?」


カレン:「(呆れ顔で、けれど深い愛情を込めて)……仕方ありませんわね。……ただし、スープまで飲み干すのは禁止ですわよ。……さあ、なな、こころ。最後は、あなたたちが締めてちょうだい。……この番組は、あなたたちが繋いだ光なのだから」


ウィンク(なな):「了解! ……深夜ラジオ『なな&こころの「一番星」回想録』、全10回。これにて……閉幕!」


キュンキュン(こころ):「みんな、あの日々を誇りに、胸を張って明日へ進もうね! ……おやすみなさい! そして……」


4人全員(声を揃えて、弾けるような笑顔で):「「「「最高の『さよならの続き』を!!」」」」

本編18話、スピンオフ3話、回想ラジオ10話、計31話という長編小説に最後までお付き合いいただきありがとうございました。


毎日更新を続けてちょうど1ヶ月。ここまで継続できたのもこの物語をご覧になってくださった皆さまのお陰です。

日々のPVカウントがモチベーションとなり、やり遂げることができました。本当に感謝しております。


娘と一緒に楽しんだプリキュアシリーズへの愛情を出発点に、小説執筆とまるで無縁だった私が書き上げた本作。

もし少しでも心に残ってくださっていれば、とても嬉しいです。


さて、次はオリジナル作品にチャレンジすることにしました。

前作で大切にしたテーマをより深く掘り下げ、私なりのオリジナリティを加えた作品となっています。

同じく31話構成(18+3+10)を予定しており、前作を読んでくださった方には「あのテーマがこう広がるのか」という形でも楽しんでいただけると思います。


本日より新作のあらすじや登場キャラクターの紹介を順次公開予定です。そしてまもなく第一話の公開を予定しています。

ぜひチェックいただけたら幸いです。


銀色の結晶――さよならを忘れるための、戦記


小説家になろう:

https://ncode.syosetu.com/n7557ma/


pixiv:

https://www.pixiv.net/novel/series/15722323


専用Xアカウント

https://x.com/gin_no_sakura_y?s=21


世界観–舞台設定イラスト

https://www.pixiv.net/artworks/143621910


メインキャラクター(イラスト)

https://www.pixiv.net/artworks/143622038


イメージソング収録

https://youtube.com/channel/UCf9Cp8TicaB66IdgbE7wxPQ?si=kFtHO8Jk97tbQuwx


改めてこれまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

もしよろしければ、次回作もご一緒いただけたら嬉しいです。


銀のさくら

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