第29話:精鋭宇宙傭兵艦隊エース・フレイム
第29話:精鋭宇宙傭兵艦隊エース・フレイム
「国家社会主義連合国からの依頼か」
「はい。指令、なんでも黒神達が撤退した事が起因すると思われます」
ライトブラウンの木材で出来た古い感じのする船内には眼帯を付けた傷だらけの男とビジネススーツ姿の雰囲気が似合わない2人が会話している。
「報酬は応相談。少なくとも2000億スペースドルを前金で用意しているとの事」
「こちらも内容次第といったところか……向こうからの要求は?」
「全艦隊を借りたいと」
俺は艦隊配置図を確認する。12隻の戦艦と巡洋艦で構成された打撃艦隊が3つ、超弩級戦艦を旗艦とした戦略艦隊、後方には機動空母艦隊1つ。
当艦隊は練度を最大の売りとしており、四大列強のはぐれ者や観測されてない惑星の艦隊から選りすぐりを集め、編成されたのがエース・フレイムだ。
四大列強からは時に解散命令、時に招集命令という完全に駒としての扱いだが四大列強との軽い戦闘の際にその力量の差を見せて、存続を許された。
「全艦隊か……」
その時ドアがノックされ、来賓の案内要員が姿を見せる。
「お話のところ失礼します。国家社会主義連合国からテルブォーフ航空宇宙軍司令長官が参られました」
俺は通せ。と言うと高そうな毛皮のコートに太い葉巻、身長もガタイも反社会的勢力ですと言ったら信じてしまいそうな雰囲気の男性がその身を見せる。
「エストライ傭兵長官、久しいな。30年ぶりか?」
「そちらこそ、まだくたばってなかったか。とりあえず座れ。ビジネスの話なんだろう?」
テルブォーフの手には手提げ革カバンがあり、異質さを醸し出してるのはそれが手錠で繋がっているという事だ。
「とりあえずだが、我々が黒神との契約が事実上の解消になったのは知ってるな?」
「あぁ、さっき聞いたよ」
「理由はいくつかあるが紅の城塞都市の警備長官がコスト削減のために解消したというのが大きい。代わりに戦闘用アンドロイドを配置した。そして我が国の航空宇宙海軍も大艦隊方式から精鋭小規模化が進められるだろう」
つまりコスト削減と軍事規模の縮小化と効率化ということか。
「なるほど。その教官を我々が?」
「いや、君達には遠征任務を頼みたい。黒神すら超える力をな」
俺は落ち着きを保つ為に葉巻にマッチで火を燻らせる。
「その手錠付きのカバンに秘密が?」
「あぁ。そうだとも旧友よ。3大賢者すら見つけてないこの世の秘密だ。腐らせておくにはもったいない」
俺はどうにも嫌な予感がしたが、先行したのは圧倒的な好奇心だ。元々エース・フレイムは強さへの探究心で作り上げた組織。こうなる事は分かっていた。
「いいだろう。依頼の詳細を……まぁ聞いたら後戻りできないのだろう?」
「その通りだ、旧友よ……詳細はダークマターコード009。素粒子のエネルギー化と変異を可能とさせる物質。グラン・ステイラルだ」
なんてことだ……とんでもないエネルギーだぞ……
「どこに向かえばいい?」
「フィシュテルから約4宇宙距離の恒星。コードネームはセフイレムNX-0だ」
あの学生艦隊の近くの星か……厄介な戦闘になりそうだな。
「こちらがグラン・ステイラルを入手したら、それで我が艦隊にも数隻導入してもらいたい。はっきり言ってフィシュテルにいる反乱艦隊は強敵だ。当艦隊もタダでは済まないだろう」
「正直、上がどう言うか分からんが用意しないと、旧友でも噛み付くのだろう?」
「当然だ。船員の命と傭兵としての使命がかかっている」
「承知した。では、すぐに準備を整えたまえ。それとグラン・ステイラルを用いた機関の船をグラン・ロジカリズムシステムと名付けることが決まってる。ではな、旧友よ」
俺はただ、頷き、見送る。フィシュテルのピースオブフリートに賛同する艦隊はそこそこ居る。練度は疎らだが厄介なことこの上ない。船員の命を守りつつ、エース・フレイムの使命をかけながら、グラン・ステイラルの採取……厳しいな……
こんばんは!黒井冥斗です!いつもお手に取っていただきありがとうございます!昨日はちょっと書きたい小説の第1巻のラスボスの戦闘シーンを書いて疲れ果ててました…
黒井はクオリティレベルは一旦置いておけば公安警察物や異世界系、そしてこの星間国家覇権戦争のようなSF等と結構色々書けます。問題はやる気が出る内容かというのと続くかどうかですね。黒井が1番続きの柱を折られるタイミングって面白すぎる他ジャンルの影響を受けた時ですね。瞬間的にある程度こういうの書きたいというのが設計されて、設定書いて執筆してしまいます…
なので重大な執筆をしてる時はなるべく他ジャンルの刺激は避けてます(アニメはどうしても見たいので、回避不可ですが…)
長くなりましたが週末の休みまでもう少し!自分も頑張って異世界作品の駒を進めます!それでは、いい夜を!




