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第18話:宇宙の支配者達

第18話:宇宙の支配者達

宇宙の支配者達が集う会議艦の内装を20分間堪能した後に、会議室前に着く。

「では、護衛の方はここからは入れません」

星間国家連合の警備官が告げると我を含め、4名が会議室に入る。

会議室の中は宇宙を一望出来る窓のようになっており、赤い模様付き絨毯の真ん中に木製の円卓があり、各国の代表者3名が座り、随伴者は後方に控えている。

我が最後か……

「遅かったですねぇ、聖国の艦隊は星でも引きずっているんですか?」

憎たらしい言い方をするエルセリードを前に総統元帥のレーヴェンが制止する。

「おい、エルセリード。静かにしていろ」

「かしこまりました、閣下」

ミーナ閣下は静かにこちらを睨みつけている。彼らの服装はかつての地球時代のドイツの帝国時代を思わせる黒と赤を基調とした相手を怖気つける効果を持つような服装だ。

「相変わらず狂犬のお世話は大変ですか?」

大アメリカ連邦星間国家の大統領ハレルソンが問いかける。

総統元帥はため息混じりに答える。

「まぁ、狂犬であり、忠犬が彼ですから。ところで社会主義の政策は進んでいますか?」

国家社会主義連合のミスティア書記長が静かに答える。

「我々の信念に揺らぎも不安もない」

流石女性初の星間国家君主だ。鋭い目つきと必要以上語らないところから沈黙の鉄槌とかと報道では言われている。

その鉄槌が鳴らされた時は誰かが二度と自由になれない合図でもあるが。

「とりあえず遅くなって申し訳ない。席に座らせてもらうよ」

「さてと、揃ったところで例のピースオブフリートとやらの処遇を考えようか」

最初に主導権を手に入れようとしたのはハレルソン大統領だった。

「似たような平和主義を掲げるテロリスト集団はいくらでもいる。いっその事四大列強の戦争的協調の重要性を武力を持ってして教えてあげるべきだろう」

総統元帥の鋭い言葉に書記長も素早く反応する。

「無理に戦力を割く必要は無い。反応防御の方向で行けば四大列強の余裕さとリソースの消耗を抑えられる」

「流石ですね、沈黙の鉄槌を持つ女皇。我としてはその当人の父親を連れてきた。彼にも話を聞いてみよう。石崎元帥、前へ」

全員の視線が移るのを感じる。まるで刃物か銃弾のように仮想の痛みが体を貫く。

石崎剣示(いしざきけんじ)です。私の息子が皆様を悩ませていることにまずは謝罪を」

石崎元帥が頭を下げるとエルセリードだけが楽しそうにしている。

「もちろん死を持ってして殲滅していただけますね?」

エルセリードの総統元帥すら超える発言に場が固まるが、石崎元帥も毅然とした態度で答える。

「私の命1つで平和主義を掲げるテロリストが一掃できるなら本望です。ですがそういう訳には行きません。私の権限の範囲と皇室の指示のもとでテロリストと化した息子とその他の勢力を撃滅します」

聞き終わった後に素早く書記長がタブレット端末を操作し、円卓の上を滑らせるように石崎元帥に渡す。

「我々に電子契約を結べ。殲滅できなければ貴殿の寿命を全て使った生命エネルギー砲のエネルギー源にさせてもらう」

石崎元帥は全く動じずにサインする。

「元帥、大丈夫か?」

「凄乃皇閣下、問題ありません。覚悟の上と責任の上です」

「なら、いい」

短いやり取りだったが石崎元帥には四大列強に動じず、命令すら跳ね返し、妥協点を導き出す度胸と明晰な頭脳を持っている。流石かつて大日本聖国の航空宇宙海軍を組織した曽祖父の血を引いてるだけはある。

「さて、ピースオブフリートはなんとかなりそうですし、関税について話し合いませんか?四大列強が顔を合わせる事も少ないですから」

ハレルソン大統領が話題を変えると書記長が再び、静かにかつ簡潔に答える。

「こちらは貿易で稼ぐつもりは無い。民が自らの手で稼ぐのだ」

すると黙りっぱなしだった総統元帥が声を出す。

「なら社会主義連合に相応の関税を課したい。貴国は莫大な国民とアンドロイドを使った大量輸入がこちらに流れて、国内品の需要が低下している。カウンタータックス(対抗関税)も構わない」

書記長も剣を引き抜くように答える。それはまるで一種の余裕があるかのように。

「こちらも構わない。大事なのは物が売れるかどうかだ。そして国家同士のビジネスパートナーになれるか。この話題が出ると思って既にデータにまとめてある」

円卓の真ん中にホログラムモニターが映り、四大列強の各分野における社会主義連合のシェア率を表示させる。

「このシェア率が低下すればカウンタータックスを我が国に行った国は経済的にも厳しいと思われますがこちらは構いません。国益か民の益か、お好きな方を」

総統元帥は舌打ちをして、黙る。

凍りつきそうな空気の中で、少し我は外の景色を見ると艦隊が慌ただしそうに動き始めた。

その時、各宇宙海軍の幹部の端末が鳴り出す。

石崎元帥と同時に各国の元帥クラスの者が国家元首に告げる。

「どうやら、早速新しい学生テロリストのお出ましのようですね」

エルセリードの遠慮のない発言の後に総統元帥は先程のイラつきがあるだろうが、顔色は変えずに明らかに不機嫌そうな眼をしている。

「ミーナ総長。殺れ」

ミーナ閣下は美しい金髪を碧眼の前から払い、一言だけ告げる。

「かしこまりました」

「石崎元帥、こちらも応戦するように伝えてくれ」

「かしこまりました。閣下。護衛艦隊に通達、敵対勢力を殲滅せよ」

同時に書記長の革命宇宙海軍艦隊と大統領の遠征護衛打撃艦隊にも作戦命令が下命されたようだ。だが大統領だけが少し辛そうにしている。恐らくだが事前に把握していたのだろう。自分達の軍学校の将校達が反乱を起こして、命を散らすことを。

こんばんは!黒井冥斗です!いつもお手に取って下さりありがとうございます!いよいよ四大列強のトップ達が姿を表しましたね。個人的にもここを書いてる時はかなりテンションが高く、いい感じに恐怖を演出したいと思い書いておりました。

それでは、皆様いつもご支援ありがとうございます!もし、この作品が面白いと思ったらブックマーク、評価は大変励みになるのでよろしくお願いいたします!

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