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第16話:名も無き巨艦の譲渡の条件

第16話:名も無き巨艦の譲渡の条件

「は、初めまして。ピースオブフリート長官の石崎です。あのお一つだけ聞いてもよろしいですか?」

「なんだい?」

彼女は出来たてのコーヒーをグライン執事長に配らせる。香りだかくて、程よい温度に温められている。

「この海は……」

「あぁ、これか。これはね……」

セルヴァート教授が端末を操作すると海が消えてワインセラーだろうか?沢山のボトルがいくつも映る。

「私は大のお酒好きでね。盗まれたり、一時の欲望で飲みきらないようにこうしているのさ。まぁ、医者からはアルコールの摂りすぎで美人が台無しになるよというお言葉を頂いたけどね」

「な、なるほど……」

セルヴァート教授がお酒好きという話は情報が発展している2200年代後半でも聞いたことがなかった。そのギャップに正直驚きながらもそのまま誤魔化すようにコーヒーを口につけるととても甘く、程よい苦味とスッキリとした後味に感動する。

「さてと、コーヒーもご満足頂けたようだから私の話をしよう。私はここ数十年世界中から兵器開発を依頼されたが報酬は安く、しかもめんどくさいものばかりだ。だから私はお酒を飲みながらマイペースに研究がしたいと思い、宇宙各地の様々な平和艦隊を見ていたがシュヴァルツ・シュロースに挑むなんて君達くらいだと思い、ちょっと興味が湧いたのさ」

僕達の活動と決意が認められた。そう感じ、改めて礼を述べる。

「ありがとうございます。セルヴァート教授殿」

「いいよ、いいよ。私はお酒が飲みたいだけだからさ。でも、何も受け取らないはつまらないし、不公平だね?」

どんな厳しい条件でも飲むつもりだが人類種の叡智が出す条件が怖くて仕方ない。

「譲渡条件は2つ。御影を私に引き渡す事とこの希望の星に私の拠点を置かせてもらうことだ。悪くない条件だろう?」

希望の星に住んでもらうのは全然構わないが御影の提供は合理的に見れば全く問題ないのだが、感情的意味ではかなり厳しい。

「御影を……ですか……」

山本参謀長も雪室もこっちを見つめて、判断を委任してくれる。

「一つだけ加えさせてください」

「なんでも言ってくれ。言うだけならタダだからね」

「御影の改装をお願いします。あの船は僕達の汗と涙、そして希望を乗せた船です。可能ならもう一度あの船で平和へ進撃したいと思う。いかがでしょうか?」

セルヴァート教授は豆鉄砲を食らったような唖然としていたが数秒後に景気よく笑い出す。

「はっはっは!面白い!いいだろう!私がこの巨艦すら倒せるレベルまで改装してあげよう!ただしマイペースに改装するのが前提条件だがね」

「異論はございません」

セルヴァート教授は拍手をしながら窓型ワインセラーからワインを取り出し、グラスに注ぐ。

「そういえば大日本聖国では……いや、年齢条件は問題ないな。共に飲もうじゃないか」

「ありがとうございます」

僕達はグラインさんに入れてもらったワインを片手に乾杯の音頭を待つ。

「……長官君?君が乾杯の音頭を取るんだよ?」

「え?僕が?」

「君がリーダーだからね。さぁさ早く」

「では……ピースオブフリートのこれからの未来に乾杯!」

「「「乾杯!!」」」

ワインを飲むと凄く熟成された濃厚な味に舌鼓を打ち、すぐに飲みきってしまう。

「良い飲みっぷりだね。気に入ったよ。さて、雪室艦長といったか……長官の恋人として試したい事がある」

雪室はビクッ!と驚き、「な、なんでしょうか?」と怯えながら問う。

「私は恋愛小説も好きなんだ。そこにいる長官君とイチャイチャしてくれ。この巨艦を動かすには彼の心を動かす程じゃないと務まらないと思うよ?」

雪室は黙ってこちらを見つめながら、頬を赤らめる。お酒のせいだろうか?それとも……

「石くん……私を求めて欲しいな……」

「雪室が望むなら……」

僕はグラスを置き、雪室を抱きしめる。その温かさとシャンプーの香りで心が情熱に燃え出す。

これが……雪室の体温……絶対に失いたくない。

「雪室……もう、無理な作戦はしないよ」

「石くん、私も次席指揮官として、恋人として貴方を守るわ」

すると再び、セルヴァート教授は拍手をして、笑顔で感想を並べる。

「いや〜いいね!青春はまだ終わってない感じがまさに良い!!さて、商談も成立したし、この船の人員はグライン以外は提供しよう。さすがに並行世界線壁崩壊炉の次世代ユニットをいきなり扱うのは無理があるからね。じゃあ、私はこれで。ワインは好きに飲みたまえ」

セルヴァート教授は優雅に歩きながら艦長室を出る。

「石くん、この船で頑張ろうね!」

「あぁ!やることは山積みだけど一つ一つ丁寧にやっていこう!」

僕達の新しい平和への物語が始まった。新しくもとてつもない力を秘めたをこの巨艦と共に歩む物語の先を……雪室達と共に見たい!!

その頃大日本聖国聖都星の石崎邸邸宅にて……

「ふーん、お兄ちゃんこんな船手に入れたんだ。ふふっ、悪いお兄ちゃんには罰を与えないとね……」

こんばんは!黒井冥斗です!いつもお手に取っていただきありがとうございます!いよいよ、石崎達も強力な切り札を手に入れましたね。ここから物語が大きく転換し始めるので期待してもらえると嬉しいです!もし、面白かったりしたらリアクションやブックマークして頂けると大変励みになります!それではいい夜を!

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