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謎の道③ デッカイ猿(ゆき視点)

ゆきは高速で木から木へ飛び移りながら辺りを見回していた。

本当に森みたい!

森なのかな!?

他の所に行かせた猫たちと視界をたまに共有するけど、ほぼ同じ景色なんだよなあ。

ふとゆきは上を見る。

あっ!つむぎだ!

匂いでわかる!

凄いなあ!空を飛べるなんて!

本当に蝶々みたい!

でも、霧濃すぎて姿は見えないなあ。

「ぎゃっ!」

すると、強風がいきなり吹いた!

なんだなんだあ!?

『何者だ』

後ろから声がする。

それにしても、さっきの強風ナイフみたいだったなあ。

つむぎ、大丈夫かなあ?

「・・・って誰!?」

後ろに振り返る。

そこにはデッカイ猿がいた。

すっかり忘れてた!

『わらわは「化け物」。お前を殺しに来た』

うわあ・・・

いきなり現れていきなり殺害予告?

ゆきなんかしたっけ?

うーん・・・

漢字大テストでは50点以上取れてたし・・・

今日は普通に暮らしてたし・・・

全然思いつかない!

『死ね』

すると、猿が噛み付いてきた!

だが、つむぎが張ってくれていた結界のおかげで防げた。

つむぎ、すっごーい!

硬い結界張れてるー!

ゆきが目をキラキラと輝けていると、デッカイ猿が

『空の小娘はフクロウが襲っている。今ごろ戦いが始まっているだろうよ』

と言った。

どうやらつむぎが結界を張っていたことを知っていたようだ。

『あんな弱っちい小娘はすぐ死ぬだろうけどな』

デッカイ猿が鼻で笑う。

それがだめだった。

ゆきの目から光が消えた。

そして光の速さでデッカイ猿猿の後ろに回り込み、苦無を首に当てる。

「つむぎは強いよ。それに、そのフクロウの匂いもう消えちゃってるから。フクロウ、もういないよ。負けちゃったんだよ。だからつむぎのことを弱っちいとか言うな。もし次言ったら殺す」

『ひいいいいいいい!!』

デッカイ猿が悲鳴のような声を漏らす。

『ゆき、聞こえる?』

声がした。

あ!つむぎ!

『ねえ、さっき悲鳴みたいなの聞こえたんだけどさ。・・・ゆき、その声出したやつわかる?すっごい高い声で耳が痛くなるほどだから人間じゃないと思うけど』

ああ!それ、クソ巨大猿だよ!

『く、クソ?』

うん!つむぎのこと弱っちい扱いしたから今から殺す予定!

『ちょ、ちょっと待って!こ、殺す予定?殺すのちょっと待ってて!』

つむぎの願いならいいよ!

念話が切れた。

つむぎ、なんか焦ってたみたいだけどなんでだろう?

「クソ巨大猿。つむぎの願いで生かすのをもう少しだけ伸ばしてやる。感謝してよね」

『は、はいいいいい!!』

また、耳が痛くなるような絶叫が響いた。



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