第0話 人界と神界
「今まで考えてた、異世界関連の設定とかもろもろ、全部混ぜたらすごいのできるんじゃね?」
とかいういかにも頭の悪い考えでできた作品。
タイトルから漂う厨二臭がすでにやばい。
今までにないタイプの異世界ファンタジーになれたら嬉しいです。
・・・こういうのってフツーあらすじに書くのでは?
女神メアは女神だった。
2000万年前、絶対神ムットラックと結婚し、自分たちが暮らすための神界を創った。
そして、自分たちの栄養とするために、人界も創った。
人界にはそれぞれ信じられている神が絶対神の他にいて、その信仰心によって神界に実体をもち始めた。
今現在の人界の数は4個。
しかし神界にいる神は100体。
人間の強すぎる意志力が神界に神を大量発生させたのである。
彼女はそれらが少し邪魔だった。
彼女はムットラックと自分の世界を、たかが人間の意志で汚されているというのが気に食わなかった。
実際、神は人界一つに一体いれば十分だからだ。
そんなことを考えていたある日、我が愛する夫からこんな仕事を頼まれる。
「新しい人界を創りたい、人間の”強い感情”を集めてくれ。」
と。また神が増えるのか・・・と好感触ではなかったが、夫の頼みは断れず、引き受けた。
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「・・・結局、どんな感情だったら、楽に集まるかしら。」
自分の部屋で女神メアは一人考えていた。
時刻は夜の10時。
明日の午前10時に新しい人界が創られる。
この12時間で、どれだけ効率よく人間から感情を搾取できるか、ずっと考えているのだ。
「たしか神界と人界の時間の速度の差は、・・・2000倍?だったかしら?・・・あそっか、わたしが設定したんだっけ(笑)」
彼女は人界に興味がなかった。
そんな彼女が最後に出した結論は、”苦しみ”という感情を集めることだった。
理由は、一番簡単に発生させられ、効率が非常に良いからだった。
ついでに自分達の世界を汚す人間へのストレス発散も含まれていた。
「とにかくやってみて、足りなそうなら”恐怖”とか増やす感じでいけばいっか!」
とりあえず時間もないので彼女は早速魔法の杖を持ってきた。
そして、負の感情を産むものを強化する魔法を放った。
その後疲れていたこともあり、そのまま寝てしまった・・・・。
~絶対神の部屋~
「・・・絶対神様、女神メア様にこの仕事を任せて、本当に良かったのでしょうか?」
ある神が聞いた。
「なぜそう思う?」
絶対神は聞き返した。
「女神様はお力はありますが、人界を知らなすぎる。なにを起こすかわかりません。」
神は至極全うなことを述べた。
「そう不安がるな。たとえ何かが起きたとて、どうせ今からもう一つ人界を創るのだ。一つくらいなくなっても大丈夫ということだ。」
絶対神は神として、至極全うなことを述べた。
「一つの人界から、今現在25体の神が出てきているのです!神は元となる世界が失われたら、消滅してしまうのですよ!」
これが、この神の危惧するところであった。
「それならば、それが運命というものだ。」
そして、絶対神にはその視点がなかった。
「あなたは自分と女神が消滅しないからと!ッ・・・・・失礼・・しました・・・。」
神はその言葉を言いきれなかった。
それは絶対神からこの世のものとは思えない程の圧力を感じたからだった。
「・・・神にとって必要なのはね、広い視野で物事を考えることなのだよ。けして偏った視点で判断してはいけない。求められるものは過程ではない、結果だ。そして神とは所詮、”管理するもの”であって正義とか悪とかではないのだ。」
絶対神はその言葉を言い切った。
それは彼がこの言葉に絶対の自信を持っていたからだ。絶対神だけにとかはない。
「ともかくやってみてから考えればよかろう。あと12時間ですべてが終わるがな。」
絶対神は女神と同じようにそう言って、この会話をしめた。
ーーーーーーそして人界が少しずつ負の感情で染まり始めた。
新たな人界創造まで、人界の時間単位で、あと1000日。
神界の時間単位で、あと12時間。
次回:主人公登場!(多分)
プチ情報:絶対神の名前はトルコ語で絶対神を表すmutlak tanriという単語
から持ってきました。・・・いや普通にゼウスとかでよくね