どんな変態プレイに使うのやら……
「はっはっは、心配無用です。あなた方が勝手に荷物の中に潜り込めばいいのです。私は何も知りませぬ」
アルゼンはひとしきり笑った後、少しまじめな顔つきになった。
「それに、少々お咎めを受けるなど、構いません。命の恩人のピンチに何もせずに、一人ぬくぬくと金儲けをするほど、男を落としてはおりませね。はっはっは! さ、早く荷車の中へ」
なんという男なのだろうか。俺は、胸が熱くなった。
「ありがとう! アルゼン! 恩に着る!」
こうして俺たちは、アルゼンの商隊列の荷車の荷物の中に、それぞれ身を隠した。
城門へと差し掛かると、兵士たちが商隊列を確認し始める。
アルゼンや、小間使いの者たちは、誰も余計なことを言わなかった。小間使いの者たちもまた、アルゼンとは固いきずなでつながっているようだった。
続いて兵士たちは荷車の荷物をチェックし始める。
俺たちが隠れていた大きな壺や、木箱にも兵士たちが近づいてくる。
コツコツコツ。
靴音が近づくにつれ、俺の鼓動も早まる。
兵士たちが壺に近づく。俺にも気配でわかる距離だ。マズイ。
「おっと、そこの壺と木箱は、ゴデブリン大臣様の特注の商品だから、触らない方がいいよ。はっはっは」
アルゼンが兵士たちに、気さくに声をかけた。
「ゴデブリン大臣あてか……あの人、気難しいから、な」
「どんな変態プレイに使うのやら……」
「おい、触らぬ神に祟りなしだ。これらは放っておこう」
アルゼンの一言で、兵士たちのチェックは中断した。
俺は心の中でアルゼンに感謝するとともに、フォルの身が一層心配になった。早く助けに行かねば!
城門のチェックを通過し、城内に入ったアルゼン一行は、城の納品場所へと向かっていく。
その途中、アルゼンが小声でささやく。
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