間違いねぇ!
フォルに、この気づきを、気持ちを、伝えたい!
「フォル―!」
俺がフォルの名を叫んだと同時に、フォルの身体が天高く舞い上がった。
バサバサッ!
「ええぇっ? 痛いっ! なに? なんなの? ジンゴロウ君! 助けてー!」
見たことのない、巨大な鳥のような魔物が空中から突然滑空してきた。
そしてその魔物は巨大で鋭い足のかぎ爪でフォルをわしづかみにして、あっという間に空の彼方へと飛び去っていく。
俺は必死に追いかける。
でも、だめだ、まったく追いつけない。商店街は建物だらけで、まっすぐにすら走れない。
魔物は猛スピードで空を飛んでいく。
「どこへ行く気だ! フォルを返せー!」
あらん限りの大声を発した。
「どうしたジンゴロウ!」
騒ぎに気がついたラル達が店内から、バタバタと走り出てくる。
飛び去っていく巨大な魔物をよく見ると、上半身は人のようで、背中に大きな翼が生えている。下半身は巨大な鳥の足のようだ。
「あれは、ガルーダ! 召喚獣だ!」
ラルが叫ぶ。
「どうしてフォルが? あっちは、城の方角ですわね……。ついにしっぽを出したみたいですわね」
ヒミさんが冷静にガルーダの飛び去る方向を分析している。
「しっぽ? ヒミさん、なんのこと?」
「あら、なんでもございませんわ。それより、城の方角ということは……」
「まさか、ゴデブリン大臣の仕業か!」
「間違いねぇ! こんなタイミングでフォルをさらうなんざぁ、ゴデブリンの野郎しか考えられねぇ!」




