……ふざけんな!
フォルは三人の意見を聞き終わると、
「ふふふっ。三人の意見が違っててよかった」
と笑って、俺の方を見た。
「これがヒントだよ、ジンゴロウ君!」
「なんだそりゃ? んー、よくわからん。ちょっと散歩に行ってくる。三人とも、しっかり食べろよ!」
俺は一人、店を出て町を流れる川岸へと腰を下ろす。
そして脳内で俺と俺と俺による会議を始めた。
「どういうことだ? あれがヒント?」
「あー、なんとなく、わかったぞ」
「なんだ? 教えろ」
「たぶん、さっきの内容、そのまんまがヒントなんだ。同じコップの水量、半分でも、受け取る人によって、答えが違う。これがそのまま答えなんじゃないか」
「なるほど……つまり、フォルは、一つのできごとであっても、それをどう解釈するかで、その人の幸せ・不幸は決まってしまうのだ。って言いたいわけか」
「ああ、そういうこと? つまり、その人が不幸なのは、不幸な解釈をその人が選んでいるからなのではないか、ということ、か」
「……ふざけんな!」
「ど、どうした、俺。お、落ち着けよ」
「落ち着いていられるか! そんなことで納得できるかよ! じゃあ、なにか、俺がこの異世界に来るまでメチャクチャ不幸な人生で、貧乏で、いじめられてたのは、自分で選んだものだって言いたいのか? ふっざけんなよ! そんなもん、自分で選ぶ奴がいるかよ!」
「……まあな、そうだな」
「ジンゴロウさん、ジンゴロウさんー」
えっ?
ふと我に返って、声のする方を見上げると、そこには、ヒミの祖母がいた。
ヒミの祖母のおかげでカフェ・グッドラックで俺たちは働ける。
「こんにちは。お久しぶりだね」
「あ、はい。こんにちは。あの、お店をつかわせてくれて、いつも、ありがとうございます」
お読みいただき、ありがとうございます。
もしよろしければ、下の 【☆☆☆☆☆】にて『ポイント評価』をお願いいたします。
面白くなければ星1つ【★☆☆☆☆】にてお願いいたします。
皆様の率直な評価を参考に、次回のお話に生かしていきたいと思います。




