いい響きだね。うん、ずんどこぶしより、ちょっといいかも!
そうそう、ホテル・メタースのメイドさんたちは、俺たちがホテルを出る日、泣きながら見送ってくれた。もちろんその涙は俺のため、じゃなくて仲良くなったラルとフォルのためだったけれども。
そして修理は終わった。
お店の外壁のペンキも塗りなおし、後は看板だけ、ということになった。
「フォル、店の名前は決まっているのか?」
「それがまだ決まっていないの。ラルは何かある?」
「あたい? あたいは決められないよ、フォルが決めなよ」
「うーん、いくつかは浮かぶんだけど。でも、絞れないんだよね」
「どんなのだ?」
「三つあるの。あっ、じゃあ、ジンゴロウ君、選んで」
「俺が決めていいのか?」
「はい! 一つ目は、カフェ・大爆発! 二つ目はカフェ・ローリングサンダー! 三つめは、カフェ・ずんどこぶし! だよ。ねっ、どれがいいかな? ちなみに私の一押しはずんどこぶし! だよ」
「女神のセンス、はかり知れねえな!」
「えへへっ」
「ほめてないから! じゃあ、四つ目のカフェ・グッドラックな! 意味は幸運!」
グッドラック、いつか、カジノでマッチョが言ったセリフだ。なんかちょっとだけカッコよかったな。
「四つ目、言ってないんですけど!」
「あー、あたいも、四つ目がいいと思うぜ」
「えー? うーん、でも、まあ、そっか、カフェ・グッドラック、いい響きだね。うん、ずんどこぶしより、ちょっといいかも!」
◇
こうしてカフェの名前はグッドラックに決まった。
かわいらしい制服は、ホテル・メタースのメイドさんたちが作ってくれた。
開店から今日でもう3週間が経つ。
開店当初、客足はまばらだった。
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