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【完結】大不幸男! 幸運の女神様と美人令嬢に出会って幸福になる!  作者: 佐々木裕平
8話 勝負に勝ったら、念願のお店が手に入る!
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ぐふふっ、大人の女性とお付き合いするってことは……。イヒッ、イヒヒッ。

 コンッ。カンッ。カンッ。ペチッ。コンッ。


「おい、ジンゴロウ、まじめにやれ!」


 ラルのお怒りの声だ。俺の投げた五本のダーツは、一本も的に刺さらず、床に落ちた。ひどいものだと的にすら当たらず、壁に当たって、落ちた。


「俺は真面目だっての、ラル! なんだよこれ、めっちゃ難しいじゃん!」


「じゃあ、練習は終わりですね。さあ、本番は1本ずつの勝負です。どちらかのダーツが、的の中心に近い方が勝ちですよ。うふふ」


 そういうと、ヒミさんは的の前に立ち、こなれた動作でダーツを投げた。



 トスッ。



「うふっ、うまくいきました」


「ほぼ真ん中じゃないか! ジンゴロウ、これに勝つにはど真ん中しかない、頼むぞ」


「ムチャ言うな、ラル」


「ジンゴロウくーん、お願い~勝って~。私の夢のカフェがかかってるの~。ふぇ~ん」


 フォルはいまにも泣きそうな顔をしている。そんなにカフェが開きたいんだな。


「よし、わかった。泣くなフォル」


「ふぇ?」


「俺がこのダーツ勝負、必ず勝つ」


「だって、さっき一回も当たらなかったじゃない。それに負けたらどうするの。私たち離れ離れになっちゃうかもしれないんだよ」


「大丈夫だ! 心配するな!」


 俺は力強くフォルに答えた。


 なにしろ、このダーツ勝負で勝っても負けても、俺に悪いことはない。


 勝ったら、喫茶店が手に入って、フォルとラルと働いて、借金返済生活の目途がつく。


 負けても、美人のヒミさんと俺がお付き合いするだけだ。ぐふふっ、大人の女性とお付き合いするってことは……。イヒッ、イヒヒッ。


「どした? ジンゴロウ」


「いひっ? いや、ゴホン。それに、俺はずっと……、フォル、お前と一緒だ」

「えっ」


お読みいただき、ありがとうございます。

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