大丈夫だってフォル。負けてもただ飯ぐらいで甲斐性なしの、ジンゴロウがいなくなるだけだ!
簡単そうだな。
「負けたらどうなるんだ?」
ラルがすかさず聞く。そうだ。負けた場合のペナルティも効いておかなければ。
「そうねえ、ふふっ、ジンゴロウさんは、あたしと付き合う、とか、どうかしら?」
な、な、なんだってー!
「よし、のった!」
「ちょっ、ちょっと、ラル!」
「大丈夫だってフォル。負けてもただ飯ぐらいで甲斐性なしの、ジンゴロウがいなくなるだけだ!」
ぐさりと響くお言葉ですこと。
「で、でも……その……」
「いいから、いいから! さ、ダーツ勝負しようぜ!」
こうして、俺の意見はまったく聞かれることなく、ダーツ勝負をすることになった。
まずは練習をさせてくれるらしい。一人五本投げる練習をしても良いみたいだ。
「うふふっ、私からね」
ヒミさんはスカートをたくし上げた。
そのしぐさにドキッとしてしまう。ヒミさんの太ももにはベルトが巻いてあり、ダーツがたくさん巻き付けてあった。
「なにそれ、カッコいい!」
「うふふっ、ありがとうございます」
トスッ。トスッ。トスッ。トスッ。トスッ。
ヒミさんが酒場のダーツの的に、マイダーツを次々と投げつけた。
「うっそだろ……」
俺たちは絶句した。だってヒミさんの投げたダーツは五本とも的の中心部に集まっていたからだ。
「練習だから、気楽に投げてくださいね」
ヒミさんが微笑みながらそう言ってくる。
「でも、こんなのやったことないし。でも、意外と簡単なのかな? それっ!」
俺はみようみまねでお店のレンタルダーツを、ヒミさんのように投げつけた。
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割とリアルに作者が泣いて喜びます。




