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【完結】大不幸男! 幸運の女神様と美人令嬢に出会って幸福になる!  作者: 佐々木裕平
8話 勝負に勝ったら、念願のお店が手に入る!
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でも、回数を繰り返すほどに、確率が姿を現してくるの。この場合、回数を繰り返すほど、カジノが勝つ、ってワケなの。で、減った残りを勝った人たちが分け合うってわけ

「だから、なんで?」


「例えば、ジンゴロウ君がヒミさんとやったレッド・ブラック。あれって、赤か黒かを当てるゲームでしょ?」


「ああ。だから俺とカジノ側の勝ち負けの比率は五分五分だろ? 別に客だけがいつも負けるわけじゃないだろ?」


「違うの。ヒミさん、ルーレットのマス目は全部で何マス?」


「うふふ、全部で38マスよ」


 ヒミさんはなんだか楽しそうだ。


「でも、緑があるよね?」


「そうよ。2マスが緑ね」


「で、緑に玉が落ちたら、カジノ側の勝ち、ね?」


「うふっ、そう」


「あっ、そうか、そういうことか!」


 俺にもようやくフォルの言いたいことが分かってきた。


「そうよ! 勝率は五分五分じゃないの! 緑のマスの分だけ、わずかに、カジノ側が有利なの!」


「でも、そんなの大したことじゃないだろ? 勝ち負けなんて、時の運だし」


「違うの! 統計的に考えるの!」


「俺の頭がパンクしそうなんだが」


「いい? 一回や二回、一人や二人では、勝ったり負けたりするわ」


「そうだな、確かに俺もすっげー連続で途中まで勝てた」


「でも、回数を繰り返すほどに、確率が姿を現してくるの。この場合、回数を繰り返すほど、カジノが勝つ、ってワケなの。で、減った残りを勝った人たちが分け合うってわけ」


「あー、なんとなく分かった。それが全体の総和が減る、ゼロサムゲームってことか」


「うふふっ、正解よ、フォル! 一人二人なら、大勝ちするニンゲンはいる。でも、やればやるほど全体では負ける、それがカジノよ!」


 ヒミさんはにこやかに笑っている。


「なんてこった。やればやるほど負ける仕組みだったなんて」


「でも、それならどうしてたくさんの人が毎日カジノに行くんだ?」


 おとなしく聞いていたラルが、口をはさんで来た。確かにそうだ。俺の元居た世界でも、パチンコ屋には毎日たくさんの人が入っていっていた。


「バカだからよ!」


お読みいただき、ありがとうございます。

この下にある『ポイント評価』をしていただけますと幸いです。

割とリアルに作者が泣いて喜びます。

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