いーや! お金は大事だね! お金がないと幸せになれっこない! だから俺はさっさとカジノでお金を増やして、借金を返して、お金持ちになって、幸せな人生を手に入れるんだ!
「毎日三人で、楽しく生きていけばいいんですよ。そうだ! 三人でカフェとか、お店を開くのってどうですか? それで毎月、少しずつでもお金を返していけば、いいじゃないですか」
フォルは斜め上空を眺めながら、遠い目をしている。おそらく頭の中で、理想のカフェでもオープンして、そこで働く俺たちを想像しているのだろう。
「ふむ、それもいいな!」
ラルが前のめりに乗り出してきた。
「幸運の女神のフォルがいれば、大繁盛間違いなしだな。あたいも屋敷で決まりきった人生を送るよりは、そっちの方がずっと楽しそうだ」
ラルもなんだか楽しそうだ。楽天家と金持ちは気楽なもんだな。
だが、俺の意見は違う。
「いーや! お金は大事だね! お金がないと幸せになれっこない! だから俺はさっさとカジノでお金を増やして、借金を返して、お金持ちになって、幸せな人生を手に入れるんだ!」
俺は真面目にそう思っている。幸せになるには、お金が大事なんだ!
「やれやれ、ジンゴロウは困ったやつだな。それはそうと、フォル、さっきの包みの中身はなんだったんだい?」
「あっ、忘れてました。みんなで見ましょう」
フォルはポケットから包み紙を出し、ガサガサと開けた。
ドサリ。
中から、札束が出てきた。
「ほう。大金だな。どれどれ」
ラルが慣れた手つきでパラパラと札束を数え始めた。
「ふむ。百万アカラある。これだけあれば、フォルの夢のカフェの開業資金くらいにはなりそうだな」
日本円で百万円くらいってことか。
「す、すごい大金じゃないか!」
「ほらねっ情けは人の為ならず、ですよっ。回りまわって、自分に帰ってくるんですから」
「そういえば、最初はあのばあちゃんに親切にしたのがきっかけだったな。それがブリキの人形になって、果物になって、最後に大金になった、ってことか」
「私が幸運の女神っていうの、ウソじゃないでしょっ?」
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