そうか? ジンゴロウがメルクリン家の一人娘であるあたいと結婚すれば、そんな借金、返せなくもないぞ?
俺の目の前には、焼き立てで美味しそうな香りを放っているパンやら、フレッシュジュース、ハム・ベーコン、新鮮なサラダに、温かいスープなどが次々と、かわいらしいメイドさんたちによって、運ばれてきていた。
さすが高級ホテルだ。
「本当ですねっ。私のスカートに手を入れてきたときは一瞬、誤解をしてしまいましたけれど」
にこやかに朝食を次々と運んできてくれていたメイドさんたちの動きが、ピタッと止まった。
私たちの女神さまに、いったい何を? とでも言いたそうな厳しい目つきだ。
「その話はもういいって! ほら、メイドさんがナイフを握りしめているじゃないか。誤解を招く会話はやめてくれ」
「えへへっ」
フォルは笑みを浮かべながら、焼き立てのパンにパクッとかじりついた。
「えへへっ、じゃないよ、まったく。それより、ラルに聞きたいことがあるんだが」
「なんだ?」
「このダバラの町にカジノはないか?」
「あるぞ? ホテルを出て、さっきと逆方向にずっと歩いて行けば、ある。それがどうした?」
「いや、そのな、俺は5百憶アカラの大借金があるだろ?」
「うん」
「それを返すために一発、大博打を打とうって思っているんだ。そうでもしなければ、5百憶アカラなんて大金、返せないだろ?」
俺はフレッシュジュースを飲みながら、天を仰ぐ。
「そうか? ジンゴロウがメルクリン家の一人娘であるあたいと結婚すれば、そんな借金、返せなくもないぞ?」
「ゲッホ! ゲホゲホッ!」
突然、何を言い出すんだラルは。
「アッハッハッハ。大丈夫かジンゴロウ。アハハ! あー、おかし」
なんだ、冗談か。一瞬、焦った。
「と、とにかく、俺は一発大博打を打ちたいんだ」
「そんな借金、気にしなくってもいいですよっ。人生、お金が大事じゃないんです!」
なぜかちょっと強い口調でフォルが口を開いた。
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