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【完結】大不幸男! 幸運の女神様と美人令嬢に出会って幸福になる!  作者: 佐々木裕平
4話 人に親切にしたって、どうせいいことないだろ?
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ジンゴロウ、こんな時に何を! はっ! まさか、フォルにおしっこをさせて、それを飲ませる気か!

 俺はフォルのスカートのポケットに手を突っ込み、まさぐり始めた。


「どこだ、どこだ」


「なななっ、なにをするんですか、ジンゴロウ君っ」


「ジンゴロウ、こんな時に何を! はっ! まさか、フォルにおしっこをさせて、それを飲ませる気か!」


「ええええっ! ちょっ、それは、そのっ。でも、人の命には変えられないですけどっ」


「最低だな! それならジンゴロウのを出せばいいだろう!」


 俺が突然手を突っ込んだものだから、ラルとフォルは思いっきり誤解をしている。


「違うって―の! えっと、正確な名前は知らないけど、さっき、ブリキ人形をあげたお礼に、果物もらっただろ? あれを絞って、ジュースにするんだ! あっ、あった、これだ!」


 俺はフォルのポケットからオレンジみたいな果物を抜き取り、商人の顔を上に向け、口に向けて力の限り果実を絞った。


「おりゃああああ!」


 果実からは勢いよくオレンジ色の果汁がしたたり落ちた。


「どうだ! あんた、飲めたか? 大丈夫か?」


 商人は最後の力を振り絞り、必死の形相で口を開け、薬と果汁を飲み込んだ。




 

 それから数分後、太っちょの商人は元気さを取り戻していた。


「いやー、どうもありがとうございました! 私の名前はアルゼンと申します。旅の商人をしております。この度はお助けいただき、誠にありがとうございました。助けていただいたお礼に、わずかではございますが、こちらを受け取ってください」


 商人の手には、封筒のようなものがあった。なんだ、アレ?


「わあっ、ありがとうございます。ありがたく頂戴します」


 またもフォルはうやうやしくお辞儀をし、両手で封筒みたいなものを受け取った。


 ……なんか、こどもの時に読んだ、童話のわらしべ長者みたいだな。


 アルゼンと名乗る商人は、なんども振り返り、お辞儀をしながら、行商へと戻っていった。

 

「いやー、ジンゴロウの機転のおかげで助かったな!」


 ホテルに戻った俺たち三人は、おいしい朝食にありついていた。


お読みいただき、ありがとうございます。

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皆様の率直な評価を参考に、次回のお話に生かしていきたいと思います。


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