表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/136

・富士の樹海で遭難なんて、ついてない! 

「あー! 幸せになりたい! カネ! カネ! 金があれば幸せになれるのに!」


 俺は富士山を登りながらそう叫んだ。


 俺は神木ジンゴロウ(16歳)。高校生だ。


 俺は昔っからついていない。家は貧乏だ。中学生になるまで、いわしのかば焼きをどんぶりに乗せたものをうな丼だと信じ込まされていた。


 小・中・高といじめられていた。なぜか俺のクラスにはいじめっ子がいた。


 好きな女の子に告白をしても、フラれ続けた。


「どうせついていないから」


「俺には運がないから」


 これが俺の口グセ。


 何をやってもダメなんだ。トランプのババ抜きではいつも負ける。

俺には運がないのだ。


 だから俺は、運気を上げるために、夏休みを利用し、日本一のパワースポットとも呼ばれる富士山へ登山に出かけたのだ。



 富士山の五合目で長距離バスを降りた。


 周りの人々は重装備だ。ジャージ姿の人間なんて、俺一人だ。富士山ってそんな重装備で登るもんなのか?


 自慢じゃないが、登山の経験はない。


「まあ、こんだけ有名な山なんだから、まさか遭難はしないだろう」


 俺は軽快に第一歩を踏み出した。


 空が青く、まさに日本一の富士山登山にふさわしい日よりだ!


「おお! 運気が上昇しそうだ!」


 三時間後、気が付けば俺は一人、富士の樹海をさまよっていた……。


「なんで? どうして富士山を登っていたはずなのに、樹海にいるわけ?」


 あたりを見回すと、うっそうとした木々しかない。人影は見えない。


 道らしい道もない。


「これって、まさか、遭難したのか?」


 そうなんです!


 などと脳内でボケている場合ではない!


 まずい! まずいぞ! このままでは死んでしまうかもしれない!


「はっ、そうだ。食料! 食べものはないか?」


 俺は服のポケットをまさぐる。 指先に何かが当たった。


「これは……さっきコンビニで買った、チョコレートバーか。一本しかない」


 このチョコレートバーは大切に食べることにしよう。俺はポケットにしまい込んだ。


「それにしても、行けども行けども、木ばっかりだな。こんなんでこの俺の運気があがるのかしらん」


 俺はぶつくさと文句を言いながらも、足を進めていく。


 まったく、遭難するなんて、ついてない!


お読みいただき、ありがとうございます。

もしよろしければ、下の 【☆☆☆☆☆】にて『ポイント評価』をお願いいたします。

面白くなければ星1つ【★☆☆☆☆】にてお願いいたします。

皆様の率直な評価を参考に、次回のお話に生かしていきたいと思います。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 主人公よ……富士山は日本一有名なだけで普通に標高の高い山だからせめて中程度の荷物や防寒装備は必要じゃぞ…… 気軽に日帰りのつもりでそのままの服やサンダルで登りに行って途中で断念するとかな、観…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ