9人の姉妹
その夜は、彼女たちについて話してもらった
「名前はみんななんて言うの?」
その質問に一人の少女が口を開いた
「こういうのは姉貴から話した方がいいじゃねぇの?」
皆同じ顔のため、誰が誰だがわからない中でこの子だけは喋り方が他とまるで違う
口を開ければすぐにわかる子だ
「ではせっかくですので姉妹順に並んで座りましょう」
さっきの攻撃で出た火を取って、焚き火をする
それを囲むように時計回りで年上から座ってくれたが
これだけ近くで見ても彼女たちの顔は恐ろしいくらいに一緒だ
「私、ツバキがこの姉妹全ての長女であります」
「ほう…」
明らかに他と目つきが違うのは分かる
「んじゃ次は私だな、ガーベラってんだよろしくな主」
「ほう…」
この子も口調では一番わかりやすい子だ
「三女のカスミと申します、以上」
「ほう…」
笑わなさそうだなぁ
「四女のアルストロメリアと申します。ご主人様に喜んでいただけるよう精一杯尽くさせていただきます」
「(メイドかな?)」
あの大型の砲塔で森を焼いた子か。ていうか俺がメイドも好きだからこうやって反映されるのか?
「五女…ウルイ……」
「ほほう」
貞子かな?前髪で顔が見えない
「六女のミズナちゃんでーす!!よろしくね!」
「ほう」
陽キャだな(確信)
「七女のアスターです。え、えっと名前だけでいいよね?主様、キャハ////」
「何を照れたんだ…」
可愛い、こんな女の子と付き合えたらなぁ
「八女のスミレでございます、よろしゅうなあるじ♡」
「よろしく…」
ヤンデレっぽさを感じるなぁ、こわい
「最後は私だね、リリーっていうの。私だけ肌が褐色だけど、これも主様の好みなんだよね?私は好きだよ♡」
「うん俺も好き、えっちだよね」
今の皆同じ髪型だとこの子が一番わかりやすいなぁ。
「以上が我ら9姉妹です。主様が死ぬその時までお守りいたします」
全員が俺に敬礼を向ける
俺が軍隊好きなのも入ってるのか、女神様には全部お見通しってことか?
だが、いまのままだとやはりわかりにくいため、髪を結ぶなどして。わかりやすさを付けようと提案した
「いいんじゃねぇか、主様の命令ならなんでも聞くぜ」
「何でも!?」
「ああ、んだよエロいことしてえのか?」
それもお見通しなのか…はっきりわかったが彼女たちは、もう一人の自分だ。俺の複製を女神様は部下にしたってことか
これから生きていけるかなぁ
不安と期待が同じくらいに高まりながら
ツバキさんの膝枕でその夜は眠った