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邂逅

買い出しに行こうと俺は玄関から出た


「暗すぎて笑う」


山奥にあるど田舎で近場のスーパーに行くまで30分もかかる


チャリに乗って鼻歌を歌いながら、綺麗な夜空を見上げる


「星しか綺麗な物ないよなここ」


ゴォォォォ…


何か音が近づいてくる


しかも聞いたことのない音だ


まるで何か戦闘機とか輸送機の音みたいだ


重音がこちらに近づくにつれ、それは確信に変わった


「なっ!」


なんとそれは軍隊が使う輸送機のような物だった


「ああああああああああああああああ」


俺は爆散し…た?




「はっ!」


気づくと、七色に光るお花畑にいた


なんだこれ、という疑問と不安が俺を包む


すると俺の不安を駆り立てるように声がした


「あら…かわいそうに…」


「誰だ!?」


震える俺にそいつは近づいてきた


「あなた、死んだのよ?」


脳が理解しなかった


信じたくなかった。だって俺はまだ20歳だったのに


これからいろんなことがあったはずなのに


いきなり涙が溢れてきた


「泣かないで…あなたと同じような子は何億人もいるのよ?さぁ元気出して」


「元気出しても、もう死んでますし…」


正論を言われたのか、一時黙る彼女はもう一度話し出した


「あなたには2回目の人生を歩んでもらうます」


「え?」


涙を拭きながらその女性の話を聞く


「本来あなたは、あの場所で死ぬ定めではありませんでした。私たち女神の一部が人間界にちょっかいを出してしまった結果があなたの死に繋がったのです」


「えぇ…」


落胆した、そんなわけわからない連中に俺の人生は壊されたのか


「申し訳程度にあなたに別の世界で生きる事を許します」


「は、はぁ…」


納得はできないが、なぜかこいつには逆らえないと身体が分かっていた


「なので特例として、一つだけ好きな力を授けましょう」


「ほう」


好きな力ときたか、ならば無限に湧き出る軍隊や、俺を守ってくれる優秀な精鋭などがほしいが。


よく考えろ、まだその「次の世界」とやらがどんな場所かわからない


こう言う場合、俺一人がそこに行くわけだから。優秀な味方は欲しいが俺の言うことを聞くとは思えない


うーん


迷ったが末の決断に、ある将軍の言葉を思い出した


「敵が1万発の弾を用意してるなら、我々は10万の歩兵で戦おう」


それで決心がついた


「欲しい能力は決まりましたか?」


「はい、複製のきく優秀な部下が欲しいです」


あまりに要求が多いと思ったが、寛大な女神様なら許してくれるのではないだろうか


俺の意見を素直に受け入れ、女神は微笑んだ


「あなたの次の人生に栄光あれ」


そう言うと地面が抜け、俺は落ちた





目を開けると守りのど真ん中に俺はいた


すると後ろに何かの気配を感じ、振り返ると


「何なりとお命じください、我が(あるじ)様」


そこには同じ顔、同じ髪の色、同じ身長をした9人の女性が。


手を地面につき、俺に忠誠を誓っていた


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