表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

51/106

9ー1.遺跡探しへ出発!

数日後、早朝の広場。

セス、ネリア、ステラの3人は、ローレンとティアを待っていた。

ステラも同行する今回の遺跡探しのために、セスとネリアは装備や山道の確認を重ねてきた。

準備万端! あとは出発するだけである。


「約束の時間10分前か。もう来ててもいいはずだろ」


「セスはせっかちだなぁ。私はまだ10分あるなら、もう30分待つくらいの気持ちでいるよ〜」


「ネリアの場合、相手のことも同様に待たせていいと思ってるからだろ。俺は、俺も遅刻しないように気を付けてる」


「自分ができることを他人にも当たり前に望むのは悪いくせだよ〜?」


「そうやって言い訳して自分を甘やかすのも悪いくせだけどな」


「ステラはねっ! ひとりでまつのさみし〜だけど、セスたちといっしょにまつの、たのし〜なの♪ ふたりとも、いけんがぎゃくならあいだをとるの。ふたりのあいだ、ステラなの♪」


ステラはセスとネリアの間に挟まって、2人と繋いだ手を嬉しそうに揺らしている。


「間って、物理的な間かよ……でも、まあ、ステラの言うことには俺たち敵わないよな」


セスが諦めたように笑うと、ネリアも笑って頷く。


「セス、ステラちゃんのおかげですっかり丸くなったよね〜。今の顔なんか、ちょっとローレンさんっぽかったもん♪……あ、別にセスは美形じゃないけどね」


「最後のは言われなくてもわかってるっての……って、あそこにいるのローレンじゃないか? 何してるんだ……⁇」


広場の東、診療所の生垣の上にローレンの横顔が見えた。どうやら誰かと話しているようだ。

セスとネリアはこっそりと様子を伺ってみることにした。ステラも2人に倣ってこっそりと付いてくる。


***


「薬をありがとう、モモさん。でも、本当にお代はいいのかい?」


「も〜、そんな水臭いこと言わないでくださいよぉ」


生垣の影に屈んで聞き耳を立てると、ローレンとモモの声が聞こえた。

ふわふわとした雰囲気の者同士、とても親しげだ。


「だってぇ〜ローレンさん、結婚したらモモたち家族になるんですものぉ〜」


「家族か……素敵な響きだね。それでは、お言葉に甘えて頂いていくよ」


「はぁい♪ その代わり、なるべく早く帰ってきてくださいねぇ〜」


「そう努めるよ。……だから、サクラさんに今回のことはまだ……」


「ヒ・ミ・ツですよねぇ〜。でも〜帰りが遅いとモモ言っちゃうかもぉ?」


…………


セスとネリアは2人の邪魔をしないよう、ステラの手を引いてそろりとその場を離れた。


***


広場の西端へ移動したセスたちは、診療所の方を見張りながら話す。


「……ローレンの相手ってモモだったんだな。そういえば昨日、婚約者が待ってるから帰るって言ってたのに、温泉の宿に泊まってたもんな。……ネリアは、モモからなんか聞いてないのか?」


「ううん、なんにも。2人とも、美男美女ですっごくお似合いだよね〜!……でも、サクラちゃんには秘密ってことは……もしかして三角関係だったり⁇」


「いやいや、まさか……」


「さんかっけーかんけー、なあに? ステラにもおしえて、おしえて〜」


「おい、テメーら何の話してんだ?」


不意に、温泉宿からティアが出てきた。

訝しそうな視線を投げているティアは、今日も兄の服を着ている。


「あのねっ、さんさんかっけーなの。ティア、わかるの?」


「は⁇」


「ティアもわかんないならいいや。ティア、おはよーなの!」


「ん。はよ」


マイペースなステラのおかげで誤魔化す手間が省け、セスとネリアはほっと胸を撫で下ろした。

そこへローレンもやって来る。

双子のティアと並ぶと、左右対称に掛けた揃いのマントがちょうど鏡合わせのようだ。


「やあ、おはよう皆さん。お待たせしてしまったようで、すまないね」


「ローレン、おはよーなの!」


「おはようございます、ローレンさん。時間ならぴったりですよ」


「あたしの方が早く来たけどな、のろまお兄」


「ティアも今来たとこだけどな。……じゃ、出発するぞ。ステラ、俺たちから離れるなよ?」


「はぁいなの♪」


5人は賑やかに遺跡探しへ出発した。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ