7ー7.祭の夜
ドン! ドドン! ドン‼︎
夜にはソラが作った色も形も様々な花火が打ち上がった。
日々ソラの研究所から聞こえていた爆発音の正体は、この花火の実験のせいでもあったのだ。
セスはステラ、ネリアと共に桟橋から。
ピアはリーナ、レミと共に浜辺から。
サーシャはアリス、シド、村長と共に海の家から。
モモはサクラ、カオルコとともにテントから。
ニナはカヅキと共に温泉から。
各々が大切な人と並んで見上げる空に、色とりどりの光の花が咲き乱れる。
教会では、臆病神父が耳栓をして引きこもっている隙に、ガトーとショコラが鐘塔に登って花火見物だ。
ドドン‼︎ ドン! ドドン‼︎
「さあ! そろそろ今日1番の大玉いくぞぉ〜〜! オレのハート、魔女さんに届け〜〜っ‼︎‼︎」
ドォーーン‼︎‼︎
花火大会クライマックス。打ち上げ地点から1人叫ぶソラの頭上高く、赤やピンクのハートを大量に束ねた『特製ラブラブ花火』は一際ド派手に爆ぜた。
***
「うわ……なんなんですか⁇ あの趣味の悪い花火は……」
そんな花火を、森の中から魔女もクロと共に見上げていた。
「……まるでソラくんみたいですね」
「ギィ?」
花火に照らされて色付く魔女の顔を、クロは不思議そうに見つめた。
***
「んっしょ……っと…………うぅ、大丈夫だよね? 変じゃない……よね⁇」
その夜遅く、サクラは部屋の姿見の前で自身の水着姿をチェックしていた。
多重フリルで貧乳隠しを狙った桜色のキャミキニに、無い胸を寄せて上げて詰め込む。
ちょっとした布の歪みをいくら指先で整えても、整わない呼吸と心拍。
暗く抑えた照明の中でも、ハッキリわかるほど赤面している。
それでも構わない‼︎……サクラは意を決して、水着の上に浴衣を着た。
親たちにバレぬよう忍び足で家族の居住棟を抜け、今は滅多に利用客のない宿泊棟ヘ入り込む。
そして、ある部屋の前で震える声を絞りだす。
「あ、あの、夜分遅くに失礼します……っももも、もしまだ起きていらっしゃったら、な、中に、い、入れてもらっても、よろしいでしょうかっ……⁉︎」
本来は遺跡回まで書いてから更新予定でしたが、年内は書く時間が確保しにくいので一旦ここまでにしました。
来年中にセスたちの話を終わらせて、脇キャラたちの話にいけるように頑張りたい……




