7ー3.幼馴染トリオ合流
「あっ! ピアちゃーーん! こっち、こっち〜〜‼︎」
「はーい!……お待たせしました、ネリアさん。それにステラさん、セスさんも。あら? ガトーくん、ショコラちゃん……神父様もご一緒だったんですね!」
正午前。大きなバスケットを持ったピアが浜に現れた。
ピアのすぐ後ろには、彼女の幼馴染たちも続く。
「へ〜、今年は賑やかねぇ」
「は〜、なんでこんな大人数に……」
少し驚いた様子のリーナと、いかにも不満げなレミ。各々シートや折り畳みテントを抱えている。
リーナはスッキリしたオレンジ色のハイネックビキニに丈の長いシャツを羽織った軽やかな姿。
レミも水着と半袖シャツ。だが、シャツのボタンをしっかり留めている感じから、泳ぎたくないのが伝わってくる。
「僕はピアと2人きりがいいのに……そもそも海なんか来たくないのに……はぁぁ」
何も知らないピアの後ろ姿を、レミは恨めしそうに見つめた。
大きな麦わら帽子を被ったピアは、ボタニカル柄のパレオ付き水着の上にクロシェ編みのワンピースを重ねている。
露出が少なく、普段着のようにも見える着こなしだ。今日も実に上品で美しい。
「今日はリーナちゃんとレミくんに協力してもらって、砂除け簡易テントと、摘みやすい軽食、飲み物の他にも冷たいアイスキャンディーを用意しました。祭日の海の家はとても混雑するので、少しでも代わりになれればと。でも、せっかくですので、空いている時には是非海の家へも立ち寄ってみてくださいね。あそこはレミくんのお爺さんのお店なんですよ」
余所者であるネリアたちに祖父の店を宣伝するピアに、孫レミもすかさず便乗する。
「そうだな! 火の国出身のあんたたちには、海の家なんて珍しいだろ! 空いてる時と言わずに、並び続けてでも行って来なよ! ピアの手料理は、僕があんたたちの分も残さず食べておくからさ!」
「まあ! レミくん、お爺さんのお店を熱心に勧めて……本当にお爺さん想いの優しい孫ですね!」
だだ漏れしているレミの本心には一切気付かず、都合の良い解釈をしているピア。
そんな2人の様子に溜息を吐きながら、リーナが突っ込む。
「ってゆーか、ネリアたちだけじゃなくて神父さんたちも一緒に食べるなら、足りないんじゃない? レミ、孫のあんたもネリアたちとシドさんの店に食べに行って来なさいよ。その間にあたしとピアと、神父さんたちとで食べてるからさ♪」
「リーナ〜〜、余計な事を〜〜……!」
ジリジリと睨み合うレミとリーナ。
もうすっかりご馳走になる気でテントを組み立てている、実は食いしん坊な神父。
フルーツを閉じ込めたカラフルなアイスキャンディーに群がるガトーとショコラとステラ。
子供たちにアイスキャンディーを手渡すピアとネリア。
忙しない彼らに混ざり損ねたセスは、競泳大会の参加申し込みに行くことにした。




