表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

36/106

6ー3.バスタオルトリック


「ふぅ……やっと片付いた。ステラはしばらく蜂蜜禁止だな……」


トタタタタタ……


「セス~! みてみて! ネリアがきせてくれたなのー!」


ダイニング掃除を終えたセスの元へ、可愛い足音をさせながらステラがやって来た。

ステラは嬉しそうにはにかみながら、セスの前でセーラーワンピースとツインテールを翻す。


「ああ、よかったな。似合ってるぞー、ステラ」


「えへへ~……かみもね、ネリアがゆってくれたなのよ~」


「そうか、そうか~。可愛いぞ~……似合ってるぞ~」


「えへへへ~~♪」


セスのステラにかける褒め言葉が、早くもバリエーション不足で重複しはじめた。

そのとき、洗面所からネリアの声が響く。


「セス~⁉︎ ちょっと来てー? お願いがあるんだけどー!」


「⁇…………どうしたー? ネリ、あっ⁉︎⁉︎」


すぐに様子を見に入ったセスだったが、ネリアの姿を見るなり大慌てで廊下へ飛び出した。


「ななな、なんて格好してんだよ⁉︎」


「ステラちゃん洗うとき、私もシャワーがかかっちゃってさ~。何か適当に着替え貸してくんない?」


入り口外の壁に張り付いていたセスの顔を、ネリアは入り口内側からぴょこんと顔を出して覗き込む。


「ちゃんとタオル巻いてるから大丈夫だって」


「世間じゃそれを大丈夫とは言わねーよ、バカっ」


「そりゃ私も誰にでもこうじゃないよ~。セスだからいいんだよ? ね……中、入ってきて?」


「意味深な言い方すんじゃねーよ……ったく」


セスは不満気に装いつつ、せっかくなので中に入って『視る』ことにした。

よくよく考えれば服を取りに部屋へ向かうべきなのだが、ネリアの方から誘ってきたのなら仕方ない。

どういう意図があるのか見極めておくべきだろう。


「ふふっ……本当に入ってきちゃった。セスってば大胆〜」


体にぴったり巻きついたふわふわのバスタオルから覗く、たわわなバスト……ムッチムチの太腿……

ほのかに蒸気漂う狭い室内で、イタズラな幼馴染ネリアは堂々とその発育の良さを見せつける。


「大胆なのはそっちだろ。普通はもっと恥じらったり、焦ったりするもんだろーが。なんで平然と見られてんだよ?」


「んえ~~⁇ じゃあ、……見ィ~タァ~ナァ~~⁉︎」


「ホラーかよ!」


「じゃあ、……訴えてやるっ‼︎」


「重い‼︎ 幼馴染相手に酌量は⁉︎」


「じゃあ、……パパに言いつけちゃうよっ⭐︎」


「婉曲的死刑宣告ッ‼︎‼︎…………つーかネリア、こんな誘うような真似するってことは、俺のこと好きなわけ? でなきゃ痴女だぞ」


「え〜? そんなこと聞くってことは、セスこそ私のこと好き? それとも自意識過剰なのかな〜」


ぱらり……


「「あっ」」


そうしてふざけ合っているうちに、本当にネリアのバスタオルが落ちてしまった。


……が、ネリアはタオルの下にベアトップとショートパンツを着ていた。

濡れて脱いだのはブラウスと靴下だけだったのだ。


「よくも騙したなネリア‼︎ 訴えてやるッ‼︎」


「セス、それはおかしい」


「セスー! ステラのハチミツなくなっちゃったのー!」


ガチャガチャ……バタン! ガチャガッチャン‼︎


「ああああ‼︎ こんなことしてる間に、ステラがキッチンを荒らしているぅぅぅ⁉︎⁉︎」


結局、ネリアは暑さを理由にそのままの姿で過ごすことにした。

セスはただ無駄にからかわれただけだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ