1話 プロローグ&初めてのモンスター討伐
初投稿です!文章などがおかしいかもしれませんがお許しを、、
「じゃあまたな~」
「また来週~」
帰ったら何しようかな。。まぁ明日から休みだし帰って昼寝でもする.....か!?
そんなことを考えながら、ぼーっとして歩いていたから轢かれてしまったようだ(冷静)
本人は何が起こったかもわからず、意識を失ったまま、かなりの時間が経った頃
「何かあったのか、、?」
感覚的には間もなく話すことができたので、まばたきをした瞬間に転んだのか、何なのか程度にしか考えていなかった。
しかし目を開けた先は、辺り一面黒に包まれており、なぜか自分と目の前にいる老人だけが唯一、目に見えた。
「...異世界..天国..どちらか..選べ...」
(なんか目の前の老人が訳のわからないこと言い始めたんですけど、、)
「な、何を言っているのですか??」
「...異世界..天国..どちらか..選べ...」
(あっ、これめんどくさい感じのやつだ、、)
(...ん?そういえば異世界ってあのチート能力とかもらって無双したり、ほぼ常にハーレム状態だったりするあの異世界!?)
「あっ、あのー質問してもよろしいですk」
「...異世界..天国..どちらか..選べ...」
話をかぶせられたことに不満なせいか少しため息をつき
「...異世界で。」
「異世界...承った...」
老人の態度に少しずつ苛立ちを覚え、質問はもうしなかった。
(そういえば天国ってどんなところだろう??)
そんな、無駄なことを考えているうちに、だんだん周りが明るくなっていった。。。
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(...本当に異世界...なのか?)
視界が安定し始めた頃、正面には街と思われるものが。正面以外は草原が広がっていた。モンスターらしきものも認識できた。
本当に異世界でよかったのかという少しの後悔と、ゲームの世界みたいで興奮している気持ちがあった。死んだことには何ともないというか実感がない。さらにはなぜかもうこの世界を受け入れている感じがした。
その気持ちを抱えまずは街に入ることにした。
ーー 始点の地 フーリル ーー
という街らしい。言語は同じみたいで少し安心だ。
街に入り、すぐ横にギルドたるものがあった。中に入ると、そこには老若男女問わず、大勢の人が賑わっていた。
(やっぱりゲームの世界みたいなもんなんだなぁ)
そんなことを考えながらゲームの流れ的に、ギルド職員に話しかけにいくべきなのではと、本能で悟りそこへ向かった。
「あのー」
「冒険者証明書をご提出下さい!」
(なんか人の話を聞こうとしない人が多いなぁ、、この世界、、というか冒険者証明書ってなんだ??)
「すみません、冒険者証明書というのは、、?」
「新規登録の方ですね!少々お待ちください!」
(なんだか勝手に物事が進んでる気が、、)
「お待たせしました!それではプロフィールをご提出下さい!」
(またなんか変なものを要求されたぞ、、)
「転生されて来た方ですよね??でしたらポケットなどを探してみてください!」
(この言い方的には転生してくる人は珍しくないのかもな、、っとこれか??)
「はい!確認させていただきますね!っと、登録名は何にされますか?)
(登録名か、、元の世界の名前でいいか。)
「ユウキで。」
「承りました!ではこの世界について軽く説明させていただきますね!」
「こちらに表示しているのがステータスとなっております!」
(ステータスかどれくらいあるんだろう、、か、、、あぁ、大体のゲームでいうと低すぎて、、なんだか、うん)
「こちらがスキルです!」
(スキルはさすがに、、何もない、、あれ?チート能力は?)
「あ、あのーすみません。初期スキルとかって」
「ないです。」
「え?」
「正直なところステータスも微妙ですしあまり冒険者には向いてないかもですね」
・・・
「あと、、そう!レベルと職業についてです!職業は転職欄からある程度いつでも転職できます!」
(かなり適当だな、、)
「レベルはモンスターの討伐を主に様々なことでレベルが上がります!そして、レベルが上がるとスキルポイントの習得、ステータスアップの効果が得られます!」
「あ、最後にモンスターを討伐された場合や、クエストを達成された場合には、私達ギルド職員に報告に来ていただければ報酬金が出ます!」
(ここまでまんまゲームだな、)
「ほかに何か質問等は??」
「おそらく大丈夫です」
(・・多分)
「では支援金として5000zと冒険者証明書をお受け取りください!」
「それでは頑張って下さい!」
(なんだか、、よくわかんねぇ、、)
そう思いながらギルドから退出し、 何をするべきかわからないまま町の散策を始めた。
街並みは中世ヨーロッパの雰囲気が一番近く、売っている品物はあまり元の世界と変わらず、強いて違うところがあるとすれば武具やマジックアイテムといったものがあるぐらいだ。
そして少し問題が、、
「あれ?物価高くね?」
思わずそう口にでてしまった。
この世界の通貨すなわちzは、日本円100円で1000zの価値である。よって所持金は500円である。若干詰み状態である。
「・・・」
チート能力なく、所持金も絶望的な状況、これに気づいた時のユウキの顔は、まるで人間でない顔になっていたことであろう(予想)
そして町を一通り散策したあと、懐が寂しいため、仕方なくクエストを受けようとするも、もう辺りは建物と街灯の明かりしか無いくらい暗くなっていた。
世の理不尽さを深く味わい、この世界に少し絶望しながら近くでパンや水を買い、街中ではあるがあまり人気はなく、木や草が生い茂った場に寝転び、この世界での初めての夜を明かした。
「朝か、、」
普段は布団で寝ていたから慣れないのか、あちらこちらが痛かった。明るくなったため辺りを飛び交う虫たちが視界に入る。虫は苦手ではないものの、やはり見ていて愉快なものではない。
「とりあえず昨日受けそびれたクエスト受けに行くか、」
なぜか冷静さを欠かないユウキは、あまり本意ではないものも、仕方なくクエストを受けに行く。
ギルドへ向かう途中、改めて街の人を見ると男女問わず顔つきがよい。正直日本にいた頃とは大違いなレベルで。良いことといえるが、悪くいえば普通レベルな自分の顔がある意味目立つかも、という問題がある。。。あまりマイナス思考はやめておこう。。
少し寄り道し、申し訳程度しか所持金はなかったが可能性にかけて武具を見に行った。さすがに素手でモンスター討伐はごめんだ。幸いにも所持金を全部はたけば、剣は買えるが、その剣はおそらく誰かの使い古しで、切れ味はほぼ鈍器レベルだった。
(ないよりましか、、)
「すみません、これ一つ」
「毎度あり~」
その店主は在庫処分ができてうれしいのか、単に哀れに見えたのかは分からないが、なぜかすごく嗤われている気がした。
準備を終えギルドに到着し、一目散にクエストを受けに掲示板に向かう。
そこには様々なクエストがあり、一生かけても倒せそうにないくらい強そうな魔王の討伐や、落とし物捜しなどの討伐以外のクエストも揃っていた。
討伐しか頭になかったユウキは先走って剣を買ったことを少し後悔しながらも、どうせ買ったのなら討伐クエストを受けようという前向きな気持ちが混ざっていた。
全クエストの右端に適正レベルが書いていたため、そこまで悩まなくても良さそうだ。
「これでいいか、」
<クエスト・野ウサギ3頭の討伐を開始しました>
「こ、こいつ直接脳内に・・・!?」
的な感じのあれが聞こえた。正直もうこの世界の中なら、ある程度のことが起きてもそこまで驚かない。
「適正レベルは1だったしいくら帰宅部の俺でもさすがに大丈夫だろ、、(震え声)」
所持金もなく、特にすることもないので、寄り道することなく街の出口へ向かった。
門をくぐった先に真っ先に見えたのは、今回のターゲットである野ウサギだ。
野ウサギ達は草原を走り、草を食べ、捕食者から逃げる姿などの正に自然に生きている感じがした。まぁそれを今から狩って荒らしに行くんですけどね。
ウサギといえど異世界のモンスターなのでさすがに警戒は怠らず、まずその辺の石ころを拾い、投げ当ててみることにした。
「いけ!俺の最強投擲!!」
周りに誰もいないことをいいことに、大して速くもない投擲をあたかも速いかのようにイきるレベル1。
・・・命中ならず。これ程無様なものはない。
「もう一発!」
・・・! 命中。しかし中途半端なダメージを与えたため野ウサギの怒りを買うこととなった。
「・・!!」
人間焦るとどうすればよいのかと冷静さを欠いてしまうものである。ただただ、無造作に剣を振り回している。
そんなことには目もくれず野ウサギは突進してくる。
しかしさすがは適正レベル1、運良く剣が野ウサギの足に当たり、身動きがとれなくなっていた。
ユウキは容赦なく体に剣を突き刺す・・
周りの草が赤く染まる中、突き刺して10秒程度経つと死体は消え、経験値となりユウキの糧となった。
<レベルが上がりました1→2>
「また直接脳内に・・・!」
少しテンションを上げながらステータスをみてみると、冒険者という欄のレベルが上がっていた。おそらく今の職業だろう。多少のステータスアップとスキルポイント1を獲得していた。
「スキル習得できるんじゃいなか??」
一人になるといつもより多弁になるようだ。
スキル習得欄をみてみると、色んな属性魔法から、生活用スキルまで、様々なスキルがあった。
「とりあえず魔法っぽいの使いたいな」
目にとまったのはライター程度ではあるが、火を出せるというもの。マナ消費も少なく序盤にうってつけだ。
<スキル ファイヤーを習得しました>
「こいつまた直せt、、」
もうそのネタはいい。
わずかな距離ながら飛ばすこともできるという。かなりの優れもの。
しかしこのクエストには正直役に立たない。
大人しく剣を持って近づき、戦うことに。
気持ちの問題か少しパワーが増している気がする(上昇値1)
2頭目、難なく撃破。
切れ味も悪く、攻撃力も低いため、なんだかなぶり殺している感じが、、
残るは1頭。少々疲れてきたが問題はないレベルだ。
「いた!」
背後から這い寄り・・・!!
「!!」
外した。しかも反撃もらった。
「・・・」
静かな怒りとともになぶり殺した。
「とりあえずクエストクリアだな!」
とどめを刺し、機嫌を直した後、始まりの街・フーリルへ戻る。
特に何かあるわけでもなくギルドへ向かい報告。
「お勤めご苦労様でした!こちらが報酬です!お受け取りください!」
1頭辺り10000zの合計30000zである。少し危険が伴うこともあり、普通のバイトに比べたら時給はいいのではないか。(所要時間2時間半程度)
初めてのモンスター討伐にやりがいを覚え、ギルドを後にする・・