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ー記憶ー
遠く遠く何億光年先にある
星の光はすべてなくなる日が
くるのだろうか。
そして星の光が
なくなったことを
私たちが知るのは
すごくすごく先のお話。
私は、平野優希。
私にはここ1年間の記憶しかない。
一年前、
意識不明の私を病院に
連れてってくれた平野さんが
そのまま私の面倒みて
くださっている。
なぜそこにいたのか。
私は誰なのか。
まったく覚えていない。
平野優希という名は、
平野夫妻の3才で亡くなった
優輝くん(息子さん)の
名から考えてつけてくれた。
目を覚ました時
私は病院のベッドの上
寝返りをうとうとして
激痛が走った。
全身痛くて動かせない。
「起きた、、、」
誰だろう?