違う
初めてヤンデレ?っぽく?
ていうか、怖くないか…
いたいほどの静寂。
自分の呼吸の音も、心臓の音すらも聞こえない。分からない。
僕すらも飲み込んでしまうそれに、恐怖はなかった。いつか、そうなると知っていた。
…いつからだろう、この、狂いそうになるほど愛おしいのは。
誰にたいしてなのだろう。
この、どうしようもない独占欲は。
あぁ、僕のものにならないのなら、一生僕のそばにいられるようにしないと、ね…。
その、細くてきれいな肌に、紅い紅い華が咲こうとも、僕は愛してあげる。
どんな君でも、僕は愛するよ。
…君が愛してくれないなら、そうするしかないよね?
ねぇ、綾。
僕をこんなに狂わせたんだ。
責任とらなきゃねえ?
ズルリ…と、綾だったものを引きずる。
向かう先にあるものは、綾のすきな紅色の棺。
「僕だって、責任はとるよ…?」
手も服も髪までも、綾の血の赤色で彩られている。
「君から離れないと、あのとき誓ったからね…」
ブチッ…
綾の一部が鈍い音をたてて堕ちてゆく。
「君がーーー…」
彼の手の中には、綾の頭部しか残っていない。
ソレを見て、彼は笑いながら最期の言葉を紡いだ。
「…君が、僕の妹として、生まれたときから…」
ザシュッ…
…ゴトンッ…
怖かったらうれしいです!!