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俺の青春:RE  作者: キレ症の弟
2/6

1話 達也やっぱお前死ね

(りょう)ちゃーん。起きなさーい」

聞きなれたような、懐かしいような声で俺は目を覚ます。

前回言ってなかったが俺の名前は穂村凌我(ほむらりょうが)だ。

で、なんで生きてるんだ俺。

ここは病室?

いや俺の部屋だ。

確か俺は通り魔に首を刺されて。

運よく生き残ったのかな。

とりあえずベットから降りる。

あれ、ベットがきしまない。

俺久しぶりに外に出たから痩せたのか。

俺は階段を下りてリビングへ向かう。

「母さんの起こすなんて珍―――」

え、母さん若くね。

ていうかこのちっこいの誰だ。

「お兄ちゃんおはよう」

お兄ちゃん?

弟?

いや違う弟はもう成人している。

じゃあ誰だ。

(りょう)ちゃん今日学校よ。準備しなさい」

「学校?」

思わず声が裏返った。

声が裏返った?

俺の声は裏返るような高い声じゃなくもっとどぶみたいな声をしている。

「母さん今二千何年?」

「二千十五年だけどどうしたの急に」

24年前?

いやな予感がする。

俺は洗面所に直行した。

そして鏡を見る。

するとどうだろう。

まだ身長も伸び切っていない少し太り気味の13歳の俺がいた。

カレンダーには4月15日と書いてある。

俺が達也を庇った日のちょうど三か月前の日付。

俺の今までラノベや漫画から学んだことを基に俺の脳内PCがはじき出した結論。

俺はタイムリープしている。

マジか。




「行ってきまーす」

俺は覚悟を決め学校へ行く。

外にはまだきれいな頃の俺の自転車があった。

これ高校のころ川に落とされてボロボロになったんだったけ。

悪夢だ。

そう思いながらも俺は自転車に乗る。

登校しながら今の状況を整理しよう。

まず俺は今から二十五年後通り魔に首を刺された。

そのせいで俺は二十五年前の自分にタイムリープしている。

これは夢ではない。

痛覚はあるし教科書の内容も鮮明だった。

そこで疑問が生まれた。

俺は死んでタイムリープしたのか。

それとも生きたままタイムリープしたのか。

でも首をナイフで一突きだったし。

「やっぱ俺死んだのかなぁ」

何にせよせっかくのチャンス。

このやり直しで俺は後悔しないように生きる。

そんなことを考えていると学校に着いた。

家からの距離が一キロもない場所にに中学があるのはデカい。




教室の前まで行くと何人かの声が聞こえてきた。

クラスの陽キャ東江愁斗と達也がいる。

「お前さなんでこんなことしたの。」

「・・・・」

「何とか言えよ」

秀斗(しゅうと)が机を思いっきりたたく。

俺は教室のドアの隙間から傍観する。

この程度まだまだだな。

俺の高校のころなんて椅子に縛り付けられてシャツ真っ二つをクラス中に公開だぞ。

そしてパンイチで川にダイブだ。

それに比べたらこんなのお遊びだね。

「ほ、ほんの少し調子に乗っただけなんです」

「それが俺の彼女のこと盗撮した理由?」

え、嘘新情報入手なんだが。

やっぱすべての元凶は達也だったのか。

俺は何をしてんだか。

俺は急に虚しくなってみんなが来るまでずっとトイレにこもっていた。




終業のチャイムと共にみんなが一斉に廊下に出る。

陽キャ達は玄関まで全力ダッシュをしている。

今日思い出したことが二つある。

一つ目は俺には幼馴染の女子がいた。

しかも結構美人。

名前は|朝上殊羽(あさがみことは)

小3までの短い付き合いだったから忘れていた。

二つ目は達也がこんなにもうざいということだ。

なんか常に上から目線というか、いちいち癇に障るというかとにかくうざい。

俺はよくこんなやつと友達でいられたよ。

24年前の自分を尊敬する。

やっぱりこいつは助けないほうがいい。

その思いが確信に変わった。




俺は家に帰ってから計画を立てた。

何の計画かだって。

それは俺の理想の自分へ計画だ。

俺がいじめられていた最も大きな要因。

それはデブだからだ

俺も美人の母とイケメンの父の地を継いでいる。

その上あのイケメン弟の兄弟でもある。

痩せればワンちゃんということだ。

まず明日から朝走る。

更に成長に支障が出ない程度に自重トレーニングを始める。

目標は一か月後までに十キロの減量。

それに伴い間食を無くし朝昼晩必ず食べる。

途中経過を見ながらメニューを増やしたり食事の種類を考えたりする。

俺の嫌いな俺とはもうおさらばだ。

俺の今の身長は168センチ、体重90キロ。

俺はここから変わる。


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