第三十七話『不死身』
あの不死身を倒すには……
「おい!」
俺は抱えられてる腕から抜け出して彼女の肩に。流石にやってはいけないと思うが……放置は不味い
『……その為に離れた訳だし』
炎が空を焼き尽くしその先へと橋みたいに掛かる。俺はそのまま飛び乗って一気に走って向かった
そのまま、剣を構えて炎の橋から飛び降りたら、女性と悪魔が戦っていた
流石に邪魔するしかないけど……そのままだと、攻撃を被弾してしまいそうになるから……
彼女の攻撃と合わせて、そのまま上から悪魔の頭を引き裂き、地面へと降り立って反転し、そのまま彼女に合わせるように斬り裂いた
彼女は俺を見てから、俺を蹴り飛ばした。目を見開くが、俺の居た場所に悪魔が立っていて、地面がえぐれて
「なるほど……!」
そのまま、手をついて反転して木々を伝って回転しながら攻撃を仕掛けた
悪魔が手で受けようとするのを潜り込む形で彼女は剣を構えて抜刀して袈裟斬りのように下から上へと引き裂き、俺は頭を潰す形で斬り落として、地面へと受身を取りながら彼女の横へと体勢を建て直してそのまま構えた
「やれるだろ?」
俺が聞くと彼女は頷いて、鎧を変化させていた。俺はそれを見て
「複雑でやりたくなかったけど……やってくれるよな?」
スライムを見てから一気に走った。スライムの特性を利用して攻撃にしていた剣
構造そのものは簡単で考える事なぞせずに出せた。スライム自体、無機質じゃなく、邪神……クトゥルフの化け物で生きてる
だから構造上不可能。理屈としては……ただ、コイツは軟体生物でクトゥルフの化け物
構造上は理論上は可能だった。だったが、しなかったのは複雑な機構ゆえの完全再現が不可能
前に試したが失敗した。構造が複雑な上に暴発したから。だから……してなかった
いや、初めから無理だと分かりきっていた
でも……今なら……
「良い子だ」
ハンドガン……銃に変化し悪魔へと向ける。震える手を抑え、引き金を引いた
銃声音と共に悪魔へと弾丸が放たれて、悪魔を撃ち抜くと後ろへと吹き飛ばされていて、それを見て一気に距離を詰めて剣で引き裂こうとするのを、防がれるが……
彼女が後ろへと回っていて
「出来る……」
その言葉と共に、悪魔の全てを一太刀で破壊していた
そのまま向かってくる手を俺が斬り落としながら落ちてくる腕ごと引き金を引いて撃ち抜く
銃声音が響くのと同時に黒くなっていく悪魔。それを見て彼女は槌にした武器を手に思いっきり叩き潰し、核が飛び出す
それを見て引き金を更に引き撃ち抜き破壊した
ようやく……
「あっ……!」
その声と共に突き飛ばされ、無数の串刺しの音が響く。振り返ると女性が貫かれていて、破壊したはずの核が再生し、悪魔の姿だけど、楔と混じった姿で立っていた
剣を手にしようとした瞬間に、女性を思いっきり俺の方へと向かって投げつけて向け止めようとした時に貫かれて、そのまま木に打ち付けられる
彼女はゆっくりと立ち上がろうとしていたが血を吐いていて、お腹を抑えていた
「おい!。ふざけるな……不死身なのも大概にしろ!」
俺は突き刺さる茨を剣で斬り落として抱えて離脱しようとした時に
「私は無理……」
そのまま突き飛ばされるのと同時に彼女は引き裂かれ、光の粒子となって消えていく
呆気なさすぎて俺は手を伸ばしていたが、目の前の悪魔によって斬り落とされ、そのまま向かってくる茨を防ぐ手段が……
『諦めるの?』
炎が舞い上がると炎の翼で防ぎ、俺の傷を治していた。今まで……今更……
『悪いね……
動けなかったのよ』
そう言うと弾いて、俺を抱えて一気に飛び立つ
『流石に……厳しいし、この場を燃やし尽くしても生き残ると思う……だから、この場で終わらせる』
そう言うと私を見て微笑み
『勿論……協力して欲しいけどね……』
俺は頷くのと同時に抑えていた傷を止めてそのまま剣を抜いて、銃を構えて一気に急降下した
そのまま、地面へと降り立つ前に剣で悪魔を睨みつけて
「殺す……」
そのまま引き裂こうと剣を振るうと炎が舞い上がり、見上げると手を向けている彼女が居て、そのまま炎の勢いが増して悪魔を焼き尽くし傷口を焼いていた
そのまま、二回目の行動をしようとした時に、焼かれた悪魔の蹴りが目の前まで迫って、両手で防ぐが勢いが強く吹き飛ばされ
木々をなぎ倒しながら岩肌に叩きつけられる
それを見たのか、彼女が急降下で攻撃を仕掛けていたが首を掴まれ、そのまま地面へと叩き付けられていた
「っ!」
そのまま体を無理矢理動かして一気に突き進むが悪魔の手が前へと突き出され、そのまま無数の茨により突き刺さり、投げ飛ばされる
そのまま剣で斬り落としてから、懐へと潜り込んだのと同時に炎が舞い上がり、そのまま悪魔へと再度攻撃を仕掛けた
が、悪魔は不敵な笑みを浮かべていた。悪寒を感じて一気に飛び引こうとしたが、体を引き裂かれ引き抜かれる
口からちをふきだし、そのままその場で崩れ落ちる
彼女……旧支配者を呼べば……が……
でも……それでも勝てるか……
『流石にキツイかなぁ』
吹き飛ばされて叩き付けられた彼女が声を震わせながらそう呟いていた
そのまま動くと一気に動いていた。俺は手を伸ばそうとしたのと同時に炎が舞い上がり、目を閉じてしまう
ゆっくりと目を開ける、手を広げて俺を見る形で口から血を垂らしながら
『あー……面倒な事に……』
炎が消えるのと同時に血飛沫が舞い散る
そのまま彼女が倒れるのを受け止めるが、動けないまま悪魔が太い茨で俺を貫いて引き抜き、そのまま意識を一気に刈り取られる
目をゆっくりと瞑る
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落ちていく暗闇の中で目を開けると彼女が微笑み
『流石に不死身は私に無理だし、君の命を優先してるから……』
……
『まぁ、可能性が無いわけじゃないけど……
一つは石化とかの不死身を止める方法……
生憎、私には無いし君にも無い……
でも……一つだけ……
再生できない程の速度で壊す事。不死身でも耐性を消せばどうにでもなる……
だから……』
彼女は俺に手をさし伸ばしていた。俺は目を伏せて……
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炎が一気に舞い上がり、炎の翼が周囲を焼き尽くしていく。生えていた触手が4本となり、鳥の尾羽根みたいに生えて炎を纏っていく
そのまま髪が伸びて、黒髪に白と赤のメッシュに染って、着物型のワンピースに幻獣の紋様が広がっていた
痣が身体中に染まって、俺は悪魔を睨みつける
手が人の手とせずに異形の両手となり、剣とスライムを銃にして抜いて構える
悪魔が俺を認識すると向かってくるのを、銃を向けて引き金を引く
「流石にとっとと死ね……!」
弾丸が直線上に向かっていく。それと同時に炎を纏いながら悪魔の肩を貫くと炎が一気に吹き出して、腕ごと吹き飛ばして、悪魔も衝撃で吹き飛ばされていた
それを見て歩いて向かう。歩いた跡は炎が広がり、周囲を焼き尽くしていく
「逃げた……か?」
悪魔の倒れていたはずの場所を見たが既に居なく、逃げたかは分からないがもう感知すらできないで居た
「……」
暫く考えていたら、炎を突き破り攻撃を仕掛けてくる、悪魔を銃で受け止めて、剣を逆手に思いっきり頭に突き刺し、そのままの勢いで地面へと押し込む
そのまま足で踏み抜いて深く突き刺して、銃を頭へと向ける
死なないのは分かってる。だが……
「超高温の炎で永遠にもがき苦しめ」
引き金を引いて撃ち抜くと炎が燃え広がり一気に焼き尽くしていく
再生しているようだが、それすらも焼いていて悪魔は動こうとするが体が操作出来ないのか何度も地面へと崩れ落ちていた
剣を引き抜き、そのまま炎で一気に地面へと押し込み動けないように固定した
それを見て
「……」
剣を引き抜いてそのまま剣を向けて
「居るんだろ?。こんなにもやらせて……さようならとか無いだろ……?」
歩いてくる音が聞こえてきて、俺は目を伏せて
「リチャード」
俺はそう答えると笑みを浮かべたリチャードが立っていたわ
「凄いですね。まぁ、想定済みですけど……
にしても、クトゥルフの不死鳥が異形でありながら美しい姿。まさに神獣……
どうですか?。私と来ませんか?」
俺は銃を向けて
「行くと思うか?。それよりも……クソ面倒で下らない理想を止めてもらおうか」
引き金を引こうとしたら
「その理想を止める訳には行きませんからね。何せ……その力さえあれば世界を変える事が出来ますから
君にとってくだらない事でも私にとっては重要なんですよ
世界を変えるのは……」
……
「そこまでして何がしたい?。何で変えようとする?。世界を支配しようとする?」
彼は踵を返して
「敢えて言うなら……世界の為ですよ。理想の世界の為ですから
だから、止めたければ私の元に来てくれば良いだけの事。重要なのは……君がクトゥルフというゲームに繋がってしまってる事ですから」
そう言って消えていく
「……どういう意味だ?」
分からないまま疑問を残して今日は終わってしまった
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イリアスの元に戻る。と言っても国王の元だけど……話をしつつ報告を終えると体に力が抜けてその場で座り込んでしまう
イリアスが俺を抱えると
「頑張ったね。流石に連戦となれば疲弊するわ。休んでも良いよね?」
イリアスが国王にそう言うと
「構わんぞ」
俺は彼女を見て
「流石に疲れた……けど、面倒な事になりそう……」
あの悪魔……多分、最終実験だと思う。分からないけど……どうなるのか……
分かるのは……これ以上は駄目な気がする……
「あっ!」
俺は慌てて彼女の腕から飛び降りて
「彼女!」
一緒に戦っていた子が気になって探そうとしたら……
「それよりも安静よ」
そう言われて肩を掴まれる。まぁ……医者……仕方が無いから諦めるか……今度にでも……
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動きは無いものの……四神……神獣が居た所に回っていた。跡地となり、もうほぼ残ってない
ただ、生かされてる理由が何と無く分かる気がする……
俺は踵を返して
「止めるしかないか……」
リチャードがこのゲームに居る限りは……
目線を向けるとイリアスが立っていて
「どうするか決めるんでしょ?」
イリアスに言われて俺は頷いて歩いて戻った




