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第十六話『届かない。届かせる』

『忘れてました……なので数話分投稿します』


『それでは本編へどうぞ』

彼女は不敵な笑みを浮かべながら質問していた


「へぇ、それがお前の望み……なら、私は……私を生かそうとした彼女を呼び戻すだけ」


そう言って向かっていくのを、彼女は足で石を蹴り、そのまま木の棒で彗星を突き刺していて


「でも……あー、まだ、私に抗うの……」


そう言うと頭を抑えてふらつきながら


「……受け入れ……た……


まだ……


何を?。受け入れた……


れた……


救済は……しな……くて……良い……」


触手が彼女の体を貫き飲み込んで


「……アハハ……そういう事……私を飲み込むと……


飲み……こま……ない……


ただ……あの時……貴女を……受け入れ……る……べきだった……


貴女を……救うべき……だった……


黙れ!


今更!」


彼女が1人で叫びながら座り込むと


「遅い……もう遅い。私は食い殺され支配され作られた……手遅れ……


……じゃない……私が……貴女を……今度は……今度こそ……」


俯くと肩を振るわせ


「もう私は私は……新しく生まれ変わって欲しい体を手に入れ、後は……君を殺すだけ。今度こそ……


……っ……止めろ……


……止めない……


っ……私をこのまま……狂気として、狂わせ心の無い兵器として……


……駄目……助ける……何を……狂おうと……私は……


受け入れ……る……!」


ゆっくりとフラフラと立ち上がり頭を抑えながら


「今更……っ……」


何を見たのか手を伸ばし、瞳が赤く染まり、髪が黒くなっていき……


「……何が……


私の手……が……出せない時の……タガを……外して……


分かる……でしょ……


…………


どうして、そこまでして……この体もそう……お前も……お前らも……茜……何がしたいんだ?」


彼女が叫ぶと情報屋の頭を髪を掴み顔を近づけて聞いていた。情報屋は彼女の顔を見て涙を浮かべながら


「……私は……そんな事の……為に……宗教を……作った……訳じゃない!」


思いっきり突き飛ばすのと同時に髪がちぎれたのか、彼女の手には髪の束、情報屋の額に血が垂れていて


「はぁはぁ……私は……


宗教じゃない……


宗教は私の次……私はただ、救いたくて……救う為に作った団体……この病気が少なからずの希望で……絶望だった


ごめんなさい……私の責任……


このゲームで彼女を他人扱いしたのは……私が……私の罪で……目を見れなかったから……だけど、違う……会って分かった……


私は君も……君にも目を向けて手を差し伸べるべきだった……」


そう吐き捨てると彼女は


「今更……


違う……違う違う……


違わない……!


私は……もう死んでるのよ……もうこの世に居ない……なのに、今更!」


その瞬間に情報屋の心臓部分にナイフを突き刺していた


「……晴れ……た……?」


ゆっくりと崩れ落ちる情報屋、慌てて、体を動かしたがナイフが目の前まで迫っていて、弾き、彗星がレザーを放とうとした時に


「……晴れるわけないじゃん……君を殺したとて、彼女を殺したとて……私の救済は終わらない」


歩き出し、俺の方を見て


「止める?」


俺は剣と刀を手に


「そう。でも、残念……私はこの体の中身を支配した。もう救済は止まらない」


そう言って立ち去ろうとしたのを、剣を逆手にし思いっきり投げて


「……」


濁り淡く光る瞳が俺を見て


「無駄」


剣が弾かれて彼女は黒いモヤの中へと消えて行こうとした時に


「救済?。知るか。お前の……お前の本音が聞きたいんだこっちは!


本当に……


そうやって逃げて意味も無い目的にすがる為に生きてるのか!」


彼女は冷たい目をして何かを投げたのと同時に消えた


受け取ったのを見た時に鍵みたいで……彗星も覗き込みながら……そして……


「情報屋!」


俺は駆け出していて、彗星は不満気な顔をしつつも心配そうに見ていた


俺は抱えると


「……死んでない……流石に……」


声が聞こえると震える血塗れの手で胸ポケットの金属製の銀時計を取り出していて


「……流石に……無理かぁ」


そう言って銀時計を落としていて


「砕けてるな」


俺がそう言うと彼女は微笑み


「まぁね……あんなに素になってる彼女を見たら……そうなってしまう……


ユウさん……お願いいかしら?」


鍵を握ってる手を握って


「彼女を救ってあげて……この鍵は……彼女の唯一の場所にある……


私が言える義理じゃないけど……


あの子は……まだ子供なの……」


……


「私が……認知してない時の最初の被害者……私が認知した時には既に……手遅れ……


こんなの為に……慈愛団体作った訳じゃなかった……


貧困な人達を救う為の……団体だったのに……


何処で間違えたんだろ……


ううん……初めから……手を出すべしじゃなかった」


悔しそうに彼女は唇をかみ締めていて


「私は……この先に行けそうにない……リタイヤさ……だから、少しでも……知りたいのよ……彼女の……思いを……」


そう言うと地面が地に染っていて


「ギリギリね」


「ツケが回ってきたのかもね……


生きている内に……彼女に……


助け……れ……た……ら……


よ…………の……


に……


……


……」


こもっていた手の力が抜けると地面に落ちた。それと同時に彼女は光の粒子となり消えていく


死んだ……そう思いたくなかった……けど、ゲームから出た時に彼女が……死んでるとなると……


「こればかりは……分からないね」


そう彗星が答えていて


「傷大丈夫か?」


姉に聞くと


「大丈夫。それよりも……行くの……?」


俺は立ち上がり


「頼まれたからな」


そのまま血塗れの地図を見て歩いた


地図の場所に着くと彼女は立っていた。それも……かなり変化して変わり果てた姿で


「彼女は死んだ?」


無機質な声で聞いてきた。感情よりも……何か、機械的な感じで……


困惑しながらも質問に答えた


「あぁ」


それだけ答えると何かを見ていたのか彼女は振り返る


「現実でも死んだわ。救済完了よ」


長く伸ばし、身体中に紋様が刻まれていた。赤く濁り淡く光る瞳が俺を見ていて


胸元には核が剥き出しとなり、管に繋がれて脈を打っていた


「これが救済?。ふざけてるな


これは……ただの殺しでお前の傲慢な我儘だ」


彼女笑みを浮かべていた。胸元に手を添えて


「かもね。でも、残念ながら……私は彼女を取り込み全てを手に入れた


もう止まらない。私は最適の進化をする


だから凄く気分が良く馴染んでる


分かる?


完全になったのよ?」


何を……


彼女は何を言ってる……?


「お前何の話を……?」


彼女は歩いて近くの骨を見ていた。小柄な骨でまるで……


「あんなに一緒に居たのに……忘れたの?。あー、人格バラバラだったね


改めて……


私は


月雫(るな)。最初の被害者で生き残りで……望む形に生まれ変わった神」


そう答えるとフードを深く被ったプレイヤーと……


「まさか君から連絡とは……それにユウ君久しぶりだね」


リチャードが立っていた。警戒し彼女を見ながら


「情報屋の話は本当か……まさか、お前がそうとはな……


それよりも……月雫(るな)。そっちに着くのか?。忘れたのか?。お前の目的は


救済なんかじゃない!。壊す事だろ!」


彼女は歩いて骨に触れると骨が風化し消えていき


「彼女は私の道具。無駄だ。それじゃ、始めようか……救済を」


そう言うと向かってくるプレイヤー……


「情報屋と私の宗教組織の神様に勘づかれるとは思いませんでしたが、目的は達成出来そうだ」


が黒いモヤが全てのプレイヤーを突き刺して、月雫(るな)が俺の前に立っていた


「何をしてるのだ……?」


月雫(るな)は俺を見てからリチャードを見て


「残念ながら、私は君を呼び出したけど……それは殺す為


私は彗星の道具として、この意思の為に私は彼に着く。勿論……君の言葉自体意味を持たない


私は既に植え付けて私の全ての権利を彼女に与えた。彼女を強くし


私を操る為に」


そう言って俺の手を握ると鍵を手に


「これは私が変わってしまう前にした。こうして生まれ変わっても彗星には逆らう事はするつもりは無い


私は初めから彗星の道具として、朔夜の人格を飲み込んだ。


人格自体は彼女だけど、意思は月雫(るな)


目的も救済であると同時に破壊


だから、私は彗星の所有物


君は私の敵よ」


そう言って捻ると無数の魔法陣が広がり、俺と彼女を包み込み別の場所へ


気が付くと彼女が俺から離れて


「お前……どう言うつもりだ?。君の為に全てを差し出したんだ


どうしてだ!」


彼女は歩き出して


「完全よ。私は私の目的の為に決めた。残念だけど、私は全てを受け入れた


もう……


彼女の思想と私の思想を同時に処理する兵器人形へと生まれ変わった。それだけ」


……


「俺は許してないぞ?。分かってるのか!」


彼女は頷く


「全て理解してる。親友は死んだ。私は数え切れない罪を業を受け止めてる


君に頼むのは私を完全制御して欲しい


正確には……月雫(るな)としての私として制御して欲しい


朔夜としての私を殺して」


そう言ってナイフを渡してきて、近づいて抱きしめられる


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ゆっくりと歩く。彼女は不満気にナイフを終いながら


「罪を償え。それが答えだ」


彼女は目を伏せていて


「分かってる。でも、残念だけど……この罪は起訴されない。訴えれない罪


残念ながら」


分かってる……ただ、此奴を生かすのは生き残る為と……


「リチャードを倒す為だ……お前が俺の兵器と言うならな」


彼女は肩を竦めて


「今は……ね。それよりも……他のラスボスだったけ、相手するの?。するのなら私が救済しに行くけど?」


……


「今は良い。取り敢えず……続きを進めるだけ」


そのまま彗星が居る場所へと向かった



『疲れきっていた……』


『それでは今回はここまで。次の話まで……またね!』

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