表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/63

4, 十五歳、家ごもり

「……それにしても気になるのは、やはりこれだな」


 タワーマンションの最上階、その中でも他とは段違いに広い部屋の中央に立って伊織は顎に指をあてる。

————————————————————————————————————

 不破伊織 年齢:15 男 Lv.98

 スキル『家事有能』スキルLv.398

 職業:ニート

 攻撃力:34

 防御力:25

 敏捷性:30

 物理耐性:23

 魔法耐性:31

 特殊効果:『株式投資』『簡易調理』

————————————————————————————————————

 『職業:ニート』

 NEETとは『Not in Education, Employment or Training』の略称だが、伊織には歴とした仕事がある。それこそが、株式投資である。学校に行ってないのは事実だが、義務教育程度の勉強ならすでに施設で終えていた。


『大和不動産株式会社への投資をしますか?』


 『投資』というものが『家事』に分類されるのかは分からないが、投資をするとスキルレベルが上がることに気づいたのがきっかけだ。


 現金を手にした時に現れたのがこのウィンド。初めの資金は微々たるものだったが、今ではそれが何千万倍にも膨れ上がる。まさに『家事有能』というスキルの恩恵だ。


「……よし、今日も始めるか」


 真っ暗な部屋、液晶からの明かりのみが風景を照らす。


 目の前に広がるのは何台ものパソコン画面だ。ゲーミングチェアに腰を下ろすとイヤホンを装着する。ルーチン。伊織は一呼吸を置くとそこから世界各国の株価の変動を漏らすことなく収集する。


「株価の変動は特になし、こっちは下降傾向か。これ以上の投資はやめたほうが良さそうだな」


 伊織は画面上の無数のグラフを読み取ってはその膨大な情報を集積、優良株をキーボードに打ち込む。初めのうちはスキルを使って投資を行っていたが、今ではスキルを用いなくても粗方片付く。それに、


『前日より株価の変動を確認。107%の儲けが生まれます。

 これによりスキルレベルが398から402に上昇します』

『スキルレベル上昇により、

 プレイヤーレベルの経験値が必要値まで溜まりました。

 これよりレベルアップを行います』

『完了。

 レベルが98から99に上がります。』


「ふん、やはり容易い」


 スキルを使わずに儲けるほうが何倍も楽しい。それとこれは感覚的な話だが、スキルを使わないほうがレベルの上がりが早いように感じる。目の前のウィンドを閉じると作業に戻る。


「これは100レベル到達もすぐだな」

という訳で、今回も読んでいただき有り難うございます。

共通ルートはこれでおしまいです。

この伏線を回収するのはいつになるやら……。

それではまた次回、

楽しんでください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ