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貴方の世界を閉じ込めて

作者: 猫音
掲載日:2016/05/03

少女は終わりゆく。

はらはら、はらはら、落ちてくる。

真っ白な世界。


私はもう一人だけしかいない。あれほど憎んでいたココロはどこに行ったのだろう。


とても、穏やかな気持ち。

嗚呼、終わりなのかな…私は。


充分とは言えないけど、生きた…と思う。誰にも迷惑を掛けずに。


でも、そもそも、生まれてきた事が迷惑だったのかもしれない。


ふと、落ちてくる、感情。


悲しい。


寂しい。


独りはいやだ。


悲しい。


誰か、誰か。



私を、見つけて。忘れないで。覚えていて。私はここにいるのに。


誰の記憶にも残らずに、消えたくない。


悲しい。悲しい。助けて。


嗚呼、分かってる。誰も、私を知らない、分からない。

分かってるよ。私が、この世界の異物だと。


それでも、最期、ぐらい。願うぐらいならいいよね。


神様の許しなんていらない。

私の身勝手な、願い。





────誰か、私を見つけて。





音は、ほろりと崩れた。音になったのかも私には、もう分からない。


ころり、ころり、涙が零れる。いくら辛くても出てくることは、無かったのに。


不意に、音が口から零れた。溢れた。

嗚呼、私は、こんな綺麗な音を出せたのか。


ふるり、と身体を震わせ、ゆるゆる身を起こす。

脱力し、座り込んだまま、衝動に委ねる。



響け、響け。私の声。

空気を震わせろ。

すべてを捉えて。

すべてを呑み込んで───




嗚呼、ここまでかな。

私は、唄えた。奏でられた。

さようなら、私。

さようなら、世界。


もし、この声を、私の心を、聞いたひとがいたならば…

もう、心残りなんてない。

だから、どうか、聞き届けていて。


この後はあるのかも?

長編にできるならしたいです。

できないんです。

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