貴方の世界を閉じ込めて
少女は終わりゆく。
はらはら、はらはら、落ちてくる。
真っ白な世界。
私はもう一人だけしかいない。あれほど憎んでいたココロはどこに行ったのだろう。
とても、穏やかな気持ち。
嗚呼、終わりなのかな…私は。
充分とは言えないけど、生きた…と思う。誰にも迷惑を掛けずに。
でも、そもそも、生まれてきた事が迷惑だったのかもしれない。
ふと、落ちてくる、感情。
悲しい。
寂しい。
独りはいやだ。
悲しい。
誰か、誰か。
私を、見つけて。忘れないで。覚えていて。私はここにいるのに。
誰の記憶にも残らずに、消えたくない。
悲しい。悲しい。助けて。
嗚呼、分かってる。誰も、私を知らない、分からない。
分かってるよ。私が、この世界の異物だと。
それでも、最期、ぐらい。願うぐらいならいいよね。
神様の許しなんていらない。
私の身勝手な、願い。
────誰か、私を見つけて。
音は、ほろりと崩れた。音になったのかも私には、もう分からない。
ころり、ころり、涙が零れる。いくら辛くても出てくることは、無かったのに。
不意に、音が口から零れた。溢れた。
嗚呼、私は、こんな綺麗な音を出せたのか。
ふるり、と身体を震わせ、ゆるゆる身を起こす。
脱力し、座り込んだまま、衝動に委ねる。
響け、響け。私の声。
空気を震わせろ。
すべてを捉えて。
すべてを呑み込んで───
嗚呼、ここまでかな。
私は、唄えた。奏でられた。
さようなら、私。
さようなら、世界。
もし、この声を、私の心を、聞いたひとがいたならば…
もう、心残りなんてない。
だから、どうか、聞き届けていて。
この後はあるのかも?
長編にできるならしたいです。
できないんです。




