第二章〜男として復讐をはじめる
宜しく御願い申し上げます。
わたし、相吉さなめは、一度死んでから男として生まれ変わった。
わたしには前世の記憶がはっきり、ある。
前世でわたしは、虐められていた。酷い方法で。
学校では孤立していた。仲間と呼べる仲間はいなかった。誰もがわたしを助けようとはしなかった。
クラスのカーストの最下位の座にわたしは居座っていた。いや、もちろん好き好んでそうしていた訳ではない。
とにかく、だからわたしの周りにはいつも誰もいなかったのだ。
クラスの女子からだって、蔑まれていた。
男女共学の高校だったから、クラスの半数は男子だったけれど、その彼らだって、誰ひとり、わたしを救う役目は果たしてはくれなかった。
だから、自ら最悪の決断をし、それを行動に移した。わたしは、セックス未経験ではなかった。
高校一年の夏休み前。放課後。わたしは他に誰もいない教室で、クラスメイトの男の子から告白されるとみせかけられて、実際には強引に交わりをかわされた。行為の同意はなかった。
彼にしてみれば、ただ、やってみたかっただけというものに違いなかった。
その時も、わたしは抗えなかった。相談する相手もいなかったから、泣き寝入りした。
でも、その点では、この世への名残り惜しさは軽減されたのかもしれない。
女として未経験で終わらなかったのは少なくとも良かったと思う。
未経験で転生してしまったとしたらきっと後悔しただろう。
わたしは転生後に復讐を決意した。
わたしは、男の子の制服を着て自分の学校に転校生として入り込んだ。
もちろん 希望を出してクラスは元いたクラスに。
鏡を見るとわたしは稀にみらイケメンに生まれ変わっていた。
元々の顔の面影は、ほぼなかったものだから誰一人として わたしがわたしであることには気付いていないようだった。
わたしは、クラスの中に溶け込んでいった。
そして、2ヶ月が経った。わたしには、恋人となる女子生徒ができた。
好きだったわけではない。だって私は女だから。
でも、試してみたかった。女は陥れるというのはどういう気持ちかと。知りたかった。
彼女の名前は、大坪トシ子だった。
いかがでしたでしょうか?なんか 同じことを繰り返したような気もします。