表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】悪役令嬢は王太子のバチェラー(婚活バトルロワイヤル)に招待されました!~私を愛することはないっていいながら、特別待遇なのはどうして?~  作者: 淡麗 マナ
3章 バチェラー2日目

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/46

21話 マシューの悪だくみ

 僕の執務室に来た執事は喉に何か詰まったような顔をした。


「なにか喉に詰まった――」

「金庫があと半年ほどで空になります」

 執事は僕の言葉をさえぎって、言った。


「喉は、平気か?」

「喉は問題ありません。金庫です。問題は」



「状況を確認したい。僕はお金持ちの男爵だ。あっているか?」



 執事は喉に何か詰まったような顔をした。

「やはり、喉――」

「違います。当家(バーナード領)は火の馬車に油がまかれ、森に突っこむような状態です」

「その例えのわかりにくさは……喉からきているものか」



 執事は額につぶの汗をかいていた。

「暑いのか? 窓をあけようか」

「たしかに、窓をあけたほうが良いようです」

 執事は窓をあけて、言いにくそうに、顔をしかめ、喉に何か詰まったような顔をした。


「やはり、暑さではなく、喉か?」

「喉から、いったん、離れましょう。金庫のことをお話ししてもよいでしょうか」

「わかった。しかし、喉は大事だぞ。疎かにはするな」

 執事はうなずいたような、首をかしげたような、微妙な角度で首を振った。


「アニマ様が以前当家をおとずれた際、事業計画をたててくださったのです。その件を進めとうございます」

「待て。アニマは演劇をやっていたな。なぜ、事業計画などを立てたんだ? 俳優という仕事は事業計画を立てる仕事なのか」

「当家の歴史、問題点などを注意深く傾聴くださり、それから、なにも言わず、事業計画をその場でかき上げられたのです。こういったことをどこで学ばれたのか伺うと、本で読んだ、と。聞くと膨大な数を読破されていて。できあがったものも素晴らしい計画でした」

「そうだったか。しかしアニマを呼ぶことはできない。ケイティが怒って出て行ってしまったらどうするんだ」


 執事はだまった。喉に何か詰まったような顔をしていなかった。



「喉の具合はいいようだな。しかしお前も頭が悪いな。アニマが事業計画を作っているなら、その通りにバーナード領を立て直せばいいだろう」


「計画にはアニマ様の演劇ギルドの給料も入っておりましたし、完成版ができあがる前にアニマ様が屋敷に来なくなったので、続きを相談したいのです。また、あの時と状況がかわって、ケイティ様のその――。ドレスや宝石代が相当な額になっております。それに、最初はみんなアニマ様を怖がっていたですが、屋敷中の使用人と粘り強くコミュニケーションをとってくださり、いつの間にか、みんなアニマ様が好きになってしまいました。いらっしゃらなくなり、さびしくて仕事の指揮も下がっている状態です」


 執事は言いたいことを言えたからか、すっきりとした顔をしていた。


「アニマよりもケイティの方が可愛いから、使用人の指揮が上がっている、の間違いだろう? 可愛いは正義だ。復唱してみてくれ。せーの。カワイイは正義だ」



 執事は喉に何か詰まったような顔をした。

「喉――。おまえ、まさか、その喉わずらいはケイティがかわいすぎるからか? だめだぞ。ケイティはわたさない」


「よくお考えください。このままでは間違いなく破産です。そうしたらケイティ様はどうなりますか。どうかアニマ様を連れてきていただけないでしょうか」


 僕はブロンドの髪をかきむしった。


 ケイティの部屋へ行って事情を説明した。

「アニマって女をこの屋敷に連れてきて、お金と領土を管理してもらうってことね。別に……構わないわ」

「ありがとう。さすが僕の可愛いケイティだ」

「その代わり、もっとドレスと宝石が必要ね。アニマって子の立場をわからせるために」

「……わかった。明日、また、商人を呼ぼう」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

↑↑↑こちらから☆☆☆☆☆の評価をクリック、ブックマークして頂ければうれしいです。↑↑↑

 

↓↓↓ こちらの作品もあります。よろしければ読んでくださると嬉しいです。↓↓↓

 

【完結】 悪役令嬢が死ぬまでにしたい10のこと

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ