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味わい深い青年マイケル  作者: ホナウド
7/8

第7話

全財産と左肩の安定を犠牲にプンサーが現れた。

「お邪魔します」

マイケルくんはプンサーくんの自宅に居候させてもらえることになった。プンサーくんの自宅は二階建てアパートの2階で1ルーム。6畳ほどの居室とキッチンとユニットバス。部屋はしっかり片付けられている。若干トムヤムクンの匂いが充満している。

「ていうかマイケル、めっちゃ痩せてないか?食べてる?」

「ここ数ヶ月エイヒレしかしゃぶってないよ。」

「マジかよww死ぬだろお前笑。」

そういうとプンサーくんは、大量の白飯を炊きトムヤムクンも作ってくれた。

「食えよ」

「ありがとうプンサー!」

マイケルくんはトムヤムクンに大量の白飯を放り込み全力で口にかき込んだ。

そしてマイケルくんはあっという間に完食した。

そしてマイケルくんは少し泣いている。

「おい泣くなよマイケル笑」

「ありがとうプンサー…マジに死にそうだったんだ俺…」

「おう」

プンサーくんは優しいタイ人だった。

「で、その盆栽は何?」

「え?あ、友達の沖縄だよ。よろしくなプンサー」

「は?友達から貰ったの?」

「いやいや、俺の友達の沖縄だよ」

「お、おぅ…」

プンサーくんは空気を読める物分りの良いタイ人だった。

「冷蔵庫に入ってる食材とか米とか自由に使って食っていいからなマイケル。俺はしばらく食わないから」

「え?食わないってどういうことだよプンサー」

「俺ムエタイやっててさ、来週試合なんだよ。だから今減量中でさ」

「え!?ムエタイってパンチとかキックとか膝蹴りとかやるやつだろ!?すげえなプンサー!」

「いやすごくはないけど」

「ていうかお前減量中で食えないのに、俺隣でこんな食ってていいのかよ…申し訳ないっていうか…」

「いいよ大丈夫だよ。気にすんなよ。」

「うん…プンサーがいいって言うならアレだけど…」

「マイケル、来週の試合見に来てくれよ」

「え?試合?!いいの?チケット代とか無いけど…」

「いいよ。知り合いだから。ていうか俺がチケット代出しとくから」

「え…いいのかよそんなん…」

「見て欲しいんだよ。相手はタイのほんまもんのチャンピオンなんだ。」

「すげえプンサー…」

「こうやって10年以上ぶりに会ったのも何かの縁だし、な、見てくれよ」

「わかったよ。すげえ応援するよプンサー!」

「ありがとうマイケル」

「それはさておきトイレはどこかなプンサー…」

マイケルくんは久しぶりの食事にもかかわらずトムヤムクンという刺激のある物を食べたせいで屁が止まらなくなっていた。屁が出た。


プンサーくんは昼間バイトをして夜にムエタイの練習に行くという生活サイクルだった。マイケルくんはその間、プンサーくんの自宅にてテレビを見たりご飯を食べたり屁をこいたりしていた。

そして1週間が経ちプンサーくんのムエタイの試合の日の朝がやってきた。

「頑張れよプンサー。応援してるからな」

「ありがとうマイケル」

プンサーくんは試合会場に向かった

マイケルくんは夕方に試合会場へ向かった

試合会場は市営体育館のメインアリーナだった。結構広い。

アリーナの中央にリングが設置されている。

それを囲うようにイスが並べられている。

そしてプンサーくんに貰ったチケットに書いてある席番に座った。リングサイド最前列だった。

「すげえ席くれたなプンサー…テンション上がってきたよ沖縄」

マイケルくんはこういう格闘技の会場に来たのは初めてだったので興奮しきりだ。

「プンサーの試合は最後から2番目だ。あと5試合後」

マイケルくんはプンサーくんの試合以外も興味津々で見ていた。

パンチキックが激突する度に凄い音。凄い迫力。

「すげえ…プンサーこんなのやるのかよ…すげえ」

そして遂に次はプンサーくんの試合となった

そして試合が始まった

そしてプンサーくんは3Rに相手の膝蹴りをモロに顔面にくらいぶっ倒れ負けてしまった。

そして病院に搬送された

そして6時間後


プンサーくんは死んでしまった

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