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【本編完結】神様のうっかりで転生時のチートスキルと装備をもらい損ねたけど、魔力だけは無駄にあるので無理せずにやっていきたいです【修正版】  作者: きちのん
おまけ編 竜姫誕生

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788 番外編 新年暴露話

季節ネタ&メタネタ有りです。

 年末は、城の敷地内にある迎賓館で内々のパーティーが催された。

 そんでもって、年が明けたところで自由行動となる。

 朝までグダグダ飲み続ける者、そのまま初詣へ向かう者、睡魔に負けて自室に戻る者。

 三々五々といった感じで各自バラバラになった。


 俺はと言うと、昨年は色々あって疲れたので、このまま自宅へ戻るつもりだ。

 こういう時に鏡の転移が使えるのは、本当に便利だよな。

 鏡の精霊の鏡子さんやエリカ達は、二次会として精霊会の集まりに向かった模様。

 そんな訳で、今年は呆気なくみんなから解放されて拍子抜けだったのは秘密である。


 まあ、だからと言って自由の身でもないのだが……。


「リョウヤ~眠いよ~」


 いきなり大暴露してくれやがって、大惨事の原因となった姉ちゃんが目をこすりながらしがみついてくる。

 姉ちゃんって、夜更かしできないタイプだったんだな。さっさと部屋に押し込んで寝かしてやろう。


「セッキー君……私も眠いですよう」


 ここでまさかのアンこ先輩の参戦である。

 ロリ枠……じゃなくて、小柄の姉枠として姉ちゃんにライバル意識を持ったらしい。


 そんな小さい姉達に両側からしがみつかれて、大変に幸せなのです。


「あなた、物凄くいやらしい顔をしてますよ?」


 いきなり失礼な事を言ってくるのは、女神エルファルドだ。

 普通に『女神の人』という触れ込みでパーティーに参加していた。

 こんな怪しい女がいるのに、みんな気にしないのは凄いよな。


「あなたの知り合いは、みなさんどこかしら変な人ばかりですからね」


 その変な人の中に、あなたも入っているのは自覚してるのでしょうか。

 もっとも、女神の正体に気付く人もチラホラいたようだ。

 ミっちゃんママなんかは普通に気付いていて、女神に詰め寄るので肝を冷やしたよ。


「あの妖狐の女性は、侮れない方でしたね……」


 女神が一目置くぐらいだ。相当なのだろう。

 それもそのはず、女神に対して『いずれ貴女と同じ場所に立ちますから、調子に乗らないことね』とか言い放ってるし。

 同じ場所って、まさか神にでもなるつもりだろうか。

 あり得なくない話なのが怖い。


 そうこうしているうちに、我が家の和室に到着。

 ここにはコタツがあるのだ。すぐに寝るのは勿体ない気がするので、少しコタツで暖まろうと思う。


「あ……姉ちゃんと先輩をどうしよう……」


「取り敢えず、コタツで寝かしたら良いのでは?」


 当たり前のようにコタツに入ってくる女神。

 ここはあんたの家じゃないのですが。

 しかし、コタツの魅力の前には、そんな事は些細な事なのである。


「あったけ~」


「ええ、大変にぬくいですね」


 二人して蕩けてしまう。

 そんでもって、俺の両隣には姉ちゃんとアンこ先輩がくっついている。

 なんだよ、ここは天国かよ。


「あなた、すっかり子供好きキャラになったのですか? こういうご時世なのですから、犯罪者として捕まらないようにしてくださいね」


「やかましいわ。二人とも俺より年上だっての」


 なんなら、ここに正統派ロリババアのミミちゃんがいたら最高だぞ。



「──ふむ、流石はリョウヤですね。変態度が日に日に増しているようです」


 ここでまさかの妖精王リンデルフィーアこと、リンデルさんが亜空間から現れた。

 そして、普通にコタツに入ってきた。


「リンデルフィーア……! あなた、よくも私の前に顔を出せましたね!?」


「それはこちらのセリフですよ、エルファルド」


 かつて、一人の男を巡って争った因縁のある二人だが、コタツに入りながら争うのはやめてほしいものだ。


「まあまあ、お二方も新年早々に争うのは不毛ですって」


「そうですね。あなたのおっしゃる事も一理あります」


「リョウヤも、中々良い事を言うではないですか」


 ぶっちゃけ、この二人が本気で争ったら世界が終わる気がする。

 そして、コタツというのは人々から争いを消し去る偉大な物なのである。

 現に、二人ともコタツの快適さにやられてしまったようだ。

 しばらくまったりした時間を過ごしていたのだが、女神が動いた。


「……ねえ、あなた。何か面白い話をしてくださいよう」


「何かと思えば、いきなり無茶振りかよ!?」


「ふむ、エルファルドの意見に私も同意ですね。リョウヤ、私達を楽しませなさい」


 流石に人外の存在である。

 こっちの都合なんて、これっぽっちも考えていないようだ。


「そんな事はないですよう。面白い話をしてくれたらご褒美をあげます」


「エルファルドだけでしたら片手落ちですね。私からも、リョウヤにご褒美をあげましょう」


 なんと、綺麗どころ二人からご褒美とな!!

 これは俄然やる気が出てきたぞ!!


「あ、パンツ見せろというのは無しですよ」


「妖精のパンツをそう簡単に見られると思わない事ですね」


 一気にやる気を削がれた。


「ほら、早く面白い話をしてくださいよう」


「もったいぶると、ハードルが上がるだけですよ」


 無茶振りもいいところだよ。

 俺の両脇で可愛い寝息を立てる姉ちゃんとアンこ先輩の頭を撫でて、心の安寧を得る。



「……そうだなあ。深夜のノリって事で、旧版との違いの話ってのはどうだ?」


「まさかのメタ展開ですか!?」


創造神さくしゃしか知り得ない知識ですね。大変に興味があります」


 そう。このお話は一度やり直している。言わば、やり直しの修正版である。

 旧版が怒られてしまって、公開停止になった事があるのだ。

 早い話、色々調子に乗ってしまったのである。


「まず、アンこ先輩との話だ。俺が先輩の家に泊まった時、下着姿の先輩がベッドに入って来た事があってな」


「ふむふむ。そのような事がありましたね」


「そこのウサ耳少女は、大胆な行動を取るのですね。意外です」


「そこまでは旧版と修正版は同様だ。先輩に密着されて生理現象が起きてしまったのだよ」


「あ、あなた! いくら深夜だからって、なんの話をするのですか!?」


「エルファルド、落ち着きなさい。そんな生娘みたいな事を言う歳でもないでしょう」


「なんですって!?」


 このままだと、二人が争い始めてしまうので話を続ける。



「まあ、そこまではいいのだ。旧版では、生理現象を一人で処理をしようとしたんだけどさ」


「ちょっと待ってください! 処理って……」


「だから落ち着きなさい、エルファルド。この場合の処理は隠語で自家発電と呼ばれる行為でしょう」


 この二人の対比は、なんなんだろうな。

 逆にリンデルさんが落ち着きすぎて怖い。


「……とにかく、俺は処理しようとしたら、先輩が見たいと言ったんだよ」


「ま、まさか、それをその子に見せたのですか!?」


「リョウヤ、私にも見せなさい」


 取り敢えず無視しておく。


「まあ、見せた後にな……先輩が触ってしまって、それをなめちゃったんだよ」


「…………」


「…………」


 女神が絶句して、リンデルさんがニヤリと微笑んだ。

 いやあ、我ながらあれは攻めまくった展開だと思ったよ。


 そんな事を思い出していると、俺の隣で寝ていた先輩がもぞりと動いた気がする。



「私……そんな事をしたのですか?」


 どうやら、途中から起きて聞いていたらしい。


「ええ、まあ……」


「は、恥ずかしいですよう!!」


 真っ赤な顔でそう言って、コタツに潜り込んでしまった。

 ああもう、可愛いなあ!


「まったく呆れましたよ。そのような子に、そんな事をさせるなんて……」


「ですが、それこそリョウヤですね。伊達に変態ではありません」


 ひどい言われようだが、あくまでも旧版の話だし、先輩が自発的にした事だ。


「さあ、これで俺の話に満足しましたかね?」


「まだ何か隠していませんか?」


「このような話だけで終わるリョウヤではありませんね」


 ぐぬぬぬ……。二人とも、中々に鋭いな。

 そう。怒られたと思われる話はまだあったのだ。



「そうだな……ロワりんとスライムを捕まえに行く話があってな」


「ダンジョン精霊に頼まれて、排泄物を好んで食べるスライムを捕まえる話ですね」


「いつも思うのですが、精霊はおかしな事を考えますよね。妖精の私には理解が及びません」


 向こうからすれば、お前が言うなって感じだろう。


「そのスライムを捕まえるには、乙女の排泄物でおびき寄せる事をしなくちゃいけなくて、その最中にロワりんがスライムに色々されてしまってな……」


「な、何をされたのですか!?」


「分かります。ねぶられたのですね」


 身も蓋も無い事を言わんでください。


「まあ、その表現がよろしくなかったのだろうな。その後に怒られて公開停止という次第だ」


「あー……それは仕方ないですね」


「超えてはいけないラインを見誤ったという事ですか」


「そんな訳で、俺の話に満足してくれましたか?」


「まだ隠している事があるのではないですか?」


「もう洗いざらい話したらどうですか?」


 こいつら、好き勝手いいやがって……。

 俺をなんだと思ってるのだ。


「分かったよ。こいつも旧版の話なんだがな、ピアリと一緒に大浴場でケフィンと出会った時の話だ」


「あ、それはいいです」


「聞くだけ無駄ですね」


「おい! そっちが話せって言ったのだろう!? 最後まで聞けよ!!」


「仕方ないですねえ。聞いてあげますよ。本当は嫌ですけど」


「まったく、リョウヤは人が嫌がる話が大好きですね」


 なんで俺は、年明けから嫌な気持ちにされてるんだろう……。


「そのケフィンがな、人間風車ってのをやったのだが、旧版だと人間打楽器をやっていたんだよ。こう腰を左右にリズミカルに振って……」


「でも、リョウヤはできないのでしょう?」


「ちょ、リンデルフィーア!? どう頑張ってもできない人もいるのだから、追い打ちを掛けるような事を言っては駄目ですよ!! もっと配慮しないと!!」


 いや、女神のあんたの方がよっぽど追い打ちになってるんだけどね。

 思わず遠い目をしていると、またもや脇でモゾモゾと動く気配が。


 今度は姉ちゃんだった。


「……ねえ、リョウヤ」


「なんですかね」


「リョウヤの変態」


 年明け初っ端から変態をいただきましたー。


 心の中で涙を流す俺であった。

本年もよろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
ここまで綺麗にメタイことを言うと逆に清々しい
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