題名「見えない月–裏をつかまえるはなし」
月が出ている。
雪のちらつく中月が雲からのぞかせる。
秋「ここから右に曲がって、と。」
秋のパソコンにゲーム画面が映し出されている。
秋の操作するゲームキャラが右へ左へ曲がっていく。
・・・目的地に着いたようだ。
秋「ここが新ダンジョン・・・。月の踊り場。」
ダンジョンに侵入していく。
すでに数人のゲーマーが侵入しているようだ。
会話が聞こえてくる。ささやきなど(個人間チャット)ではなく全体チャットで会話しているようだ。
『知ってるか?このダンジョンのテスターが行方不明になってるって噂。』
『ああ。何やらきな臭いぜ。』
この手の会話には信憑性はある、なかなかに。
『おっと、先に入らないと後がつかえてる。じゃあまたな。』
中に入っていった。中は個別に割り振られた空間のため、鉢合わせることはないだろう。
秋 (はいろうかな?)
ダンジョンに侵入しますか?→YES NO
中はいたってシンプルだ。小部屋で仕切られてるところを鍵を入手して先に進めるタイプだ。
しかし、敵が弱すぎる。そりゃこのダンジョンのためにレベル上げはしたが・・・。
さきへ進めど一向に終わりは見えやしない。
秋「どうなってるんだ?」
敵キャラを倒しながらふと斜め上をぼんやり眺める。
秋「数字?時間制限あんのかよ・・・。」
残り時間は1分。
ちく。たく。ちく。たく。
あきらめよう。
さきをちらっとだけ見て対策たてて出直す。それが最善。
丁度ボスキャラのようだ。
斜め上を見る。30秒か。ん?上の月が大きく・・・。
秋「もしかして月が落ちてきている?」
10、9、8。
もう時間がない。ログアウト・・・できない!?
3,2,1、0。
ビー----------!!!
どぉぉぉぉぉぉん!!
ゲーム画面は真っ赤になった。
秋(心臓が痛い・・・?VRスコープを外して・・・。)
ふと見ると胸にはナイフが刺さっていた。
後ろにはゲームのキャラのお面をつけた”だれか”
画面にも何も映ってはいない。
今日は新月。
見えない月。赤い血でおぼれてしまいそうだ。
『ああ。これだけのゲーマーだ。きっと高く売れる。』
聞いたことがある。プロゲーマーを外国に売って金を稼ぐ奴ら。
ここで、 GAME OVER か。
完
溜めてたぶん終わり
し
ば
ら
く
休
み
※ちなみにpixivでドラクエの2次創作公開中。
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