表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

第二話


今世でもダイエット、そうと決まればすぐ行動だ。



「マリサ、私、朝はコップ一杯のお白湯から始めたくってよ。そして明日から朝は食事の前に散歩をしたいの。陽が昇る前に、起こしてくださるかしら」


「はあ・・かしこまりま・・・・は??散歩?!お嬢様が!? 」


目を丸くするマリサさん。

デブから発せられた突然の散歩発言に相当驚いているようだ。


「ゴホンゴホンッ、えー、本日はやけにやる気がみなぎっていらっしゃるようで・・?承知いたしました。お白湯ご用意致します。」「が、本日のアントン先生の授業には遅れないようにご準備なさいませ、私の代わりにルイス様付きの従僕、ヒューゴが参ります。お隣の勉強部屋でお待ちください。本日は弟君ルイス様もご一緒されるようです。」



お白湯を飲み、腸を動かすという、ダイエット朝活。

好調な滑り出しに満足した私はリリーという人物について情報収集を行った。


私リリー、なんとマックスウェルという伯爵家の長女であるらしい。

そして重大な情報がもうひとつ、リリー・マックスウェルは現在13歳。来年には社交界デビューが控えているらしい。


これはやばい、ますますやばい!

伯爵令嬢がこんな体重3桁の白豚だなんて、社交界の笑いもの一直線だ。

チサちゃん、水川先輩・・・前世の嫌な記憶が蘇る・・・

前世の過ちは繰り返さない!



気を紛らわすべく、豪勢な部屋の中を3周歩いてみる。

前世SNSで見た、座らないダイエット、開始。


・・・アカン、この体。

3周しただけでわかる、全く運動していないわ。ZEROだわ。


この部屋は前世ワンルームの10倍は広い、しかしそれでも部屋一周で息が切れ、2周目でふくらはぎの筋肉が軋み始め、3周目にはフゥフゥという例のデブの特有の呼吸。


ぐぬぬぬ、

これはひどいデブだ…


ひょっとしたら前世よりひどい贅肉を嘆きつつ、

とりあえず、デブのエキス(汗)いっぱいの寝巻きから着替えて(メイドさんに着替えさせてもらった、汗臭くてごめん)、アントン先生とやらを勉強部屋で待つ。



コンコン、とノックの音。


「失礼いたします、ヒューゴでございます。リリーお嬢様、弟君、ルイス様がお見えです」

「どうぞ」


「お姉さまー!」

金髪碧眼の幼児が笑顔でこちらへ駆け寄ってくる・・・・

あらやだー!可愛いわ・・・ね・・・?


ん・・・?


いやー!!


あんたも、!!

あんたも、デブなんかいー!!!


きゅるきゅるスマイルは可愛い。可愛いんや、だけど、我が弟よ。


その雪だるまのような体型、ずっしりもっちり感。

間違いなく、デブのそれだった。


【悲報】

今世の我が弟、姉と同じく、ご立派なお贅肉をお持ちであった。




20話くらいで終わる予定です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ