3話
ドラクエ4を、ずっとやっていたせいでこちらの方をなかなかできてませんでした。ドラクエ4が思っていたより面白くてまさかトルネコに嫁がいるとは思ってもいませんでした。まあ関係ない話は置いておいてですね、僕の作品を開いてくださって嬉しい限りです。まだまだ下手ではありますが、今後ともよろしくお願いします。
「おはよう、ライウ」
俺はそんなシータの声で目が覚めた。
外を見ると夜には分からなかったが、綺麗な森だった。
とてもモンスターがいるようには見えない。
「モンスターなんか、そこらじゅういるぞ。」
それを聞いた時青ざめた。
俺はやっぱり生きていけないだろうと悟っていた。
「俺はこれからどうしたらいいだろう。」
とりあえず相談してみた。
やはり街にでも行って、金を稼ぐべきだろうか。
「私が武器の使い方でも教えてやろうか?」
武器か、そんなものを扱えるとは到底思わない 。
扱えたとしても相手にビビって、戦えないのがオチだろう。
「体格はいいのにね。」
また考えていることを読まれていた。
「私よりもすごく高いでしょ、40cmぐらいは違うんじゃない。」
言われればそれぐらいは違う。
「それに筋肉もすごいし」
それは毎日鍛えてたからだな。
そのせいで友達もできなかったんだが、それは別にいい。
「でも戦うことが出来ないと」
そうだけど、いざ言われると少し傷つくな。
「じゃあ私がずっと一緒にいてあげるよ、そうしたらライウを守ってやれるからな。」
こちらからすれば、嬉しいことだが昨日会ったような奴にそこまでする理由が分からない。
「なんで昨日初めて会ったような奴にそこまでしてくれるんだ?」
普通そんなことをする理由なんてものは無いはずだ。
それにシータは、ずっとと言っていた。
俺のためなんてそれは人生を棒に振るようなことだ。
「ライウが心配だからだな、昨日会ったなんて関係ない、私が心配してるからだ。」
俺なんかを心配してくれるというのはとても嬉しい。
だが必ずシータに迷惑をかけるだろう。
「本当にいいのか?俺はすぐヘタレるだろうし、戦闘時には絶対足を引っ張るぞ。」
自分で言ってて悲しくなってきた。
「いいよ。絶対に守ってあげるから、だから安心して」
こう言われた時、本当に安心してしまった。
普通なら守るべきなのは俺のはずなのに、あきらかに年下のシータに頼ってしまっている。
「ありがとうシータ、必ず恩は返すよ。」
ここまでしてくれるなら俺も何かを返さなければいけない。
「別にそんなものなくてもいいけどな、じゃあ2人で街まで行ってみよう。」
シータの提案に乗ることにした、俺は今はそうするしかないからな。
「そういえばだけど、運が良かったなライウは」
何を言ってるのかが分からなかった。
「私は1週間に2、3日しかこの家に来ないんだ。だからもし私がこの家に来なければ死んでいたな、ライウ」
もしシータが来なかったらと想像すると、冷や汗が出た。
後疑問なのは何故シータがこの家に来ているかだ。
「シータはなんでこの家に来ているんだ?聞いてると街に住んでるんだろ?」
街に住んでいるなら来ることなんてないと思うけどな。
「ここは昔死んだお母さんと2人で住んでいたところなんだ、だけどお母さんが死ぬ時に街で住んだ方がいいって言われて」
お母さんとの思い出の場所ってことか、それは大事だな。
「だからたまに掃除がてらにここに来てご飯を食べてるんだ、お母さんとのことを忘れないように」
やはり聞かない方が良かったかもしれないな、そんな大事なこと。
「すまない、いきなりそんな大事なことを聞いてしまって。」
俺は素直に謝っておいた。
「大丈夫だよ、それより街に向かおう。」
そう言ってもらえるとありがたかった。
ここのところ思っていたのだが俺より、シータの方が男っぽく感じるのは気の所為だろうか。
「私は、ちゃんと女だからな年齢はともかく」
もう、読まれるのは慣れた。
「ごめん、ちゃんと分かってるから」
ちゃんと分かっているのかという目で見られているが分かっているつもりだ。
「あらためてだけど、じゃあ街まで行こうか。」
少し怖いけどシータがいるから安心だ。
そうして俺とシータは街までの旅が始まった。
「言うのを忘れてたけど街までは結構近いからね。」
どうやら旅と言う程でもなさそうだ。